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ぬいぐるみの国の1日は、とてもゆっくりしています。
朝になると、ぬいぐるみたちは自分の体のほこりをはらいながら
「めざめのごあいさつ」をします。
これは、新しい1日に「ふわふわでいよう」とおたがいに声をかけ合う、たいせつなしゅうかんです。
ぬいぐるみたちには独自のことばがあります。
それは「ぬいことば」とよばれ、ふつうに話すよりもゆっくりとした発音で話されます。
濁点やつよい抑揚などがなく、ふわふわとしたリズムになります。
ぬいぐるみどうしが話すとまるで、かるい風がわたるような音がするそうです。
ぬいぐるみの国にはひとつたいせつにされている行事があります。
それは「おてあてまつり」です。
ぬいぐるみは、長いあいだつかわれていると、ほつれたり、糸がゆるんだりすることがあります。
おてあてまつりの日には、ぬいぐるみどうしがおたがいのすき間をぬったり、やぶれたところを直したりします。
これを、「おたすけぬい」とよびます。
直してもらったぬいぐるみは、あんしんして、その日しあわせな夢を見れると言います。
また、ぬいぐるみの国には音楽もあります。
そこでは、ふわふわとした音の出る、小さなベルや木の玉がよくつかわれます。
ぬいぐるみたちは音に合わせて体をゆらし、やさしいきもちを分かち合うのです。
このように、ぬいぐるみの国には、ぬいぐるみならではの文化があり、みんなが助け合いながら毎日をくらしています。
ぬいぐるみの国のせいかくな場所はまだわかっていません。
けれど、そのくらしぶりから、私たちの生活にも大切なヒントが見つかるかもしれませんね!