千春
フアァァァア朝だ
千春
あれ?お兄いないの珍しい
千春
お兄?
陽斗
ん?ゴホゴホっ!
千春
風邪?
陽斗
おう。
千春
はい。体温計
陽斗
はい。
千春
42度もあるじゃない!
陽斗
ハア…ハア…ゴホゴホ
千春
薬飲んで
陽斗
寝てれば治る
千春
いいからっ!
陽斗
苦いからヤダ
千春
ちょっと…
千春
はい。
葉月
ハロー。
千春
葉月いいところに
葉月
は?
葉月
薬飲まないって…アホか!
もう小学じゃねぇだろ。
千春
だからどうにかしてよ
葉月
飲め
陽斗
無理
葉月
いいからっ飲め!
陽斗
ヤダ
葉月
そんな言うなら俺も手加減しねぇよ。
お兄さん
千春
へ?
陽斗
は?
陽斗
おまっ…
千春
え?
陽斗
うっ…グビッ!
千春
え?
葉月
飲んだな。てかにっが
陽斗
何すんだよ。
葉月
手加減しねぇよつっただろ?
千春
ハーー何してんのかと思った…
陽斗
ゴホゴホ ゴホッ
千春
寝ときな。
陽斗
ハア…
千春
で、葉月何の用?
葉月
アーーお前ってさ
千春
何?
葉月
~~~~~~~~~持ってる?
千春
え?持ってるけど
葉月
じゃあさ前の課題見せて?
千春
またそれかよ。だから
学級委員でしょ!
葉月
約束してないし
千春
少しは自分でやれ
陽斗
俺に言っといてお前もガキじゃん
葉月
薬飲まねぇやつと同じにすんな。
葉月
なっいいだろ
千春
しょうがないわね。はい。
葉月
サンキュー!
千春
ハア…
由佳
おっはよ!
千春
元気がいいわね…
由佳
あはは
先生
天野これ持ってってくれ
千春
はい…
千春
以外にオモかった。
葉月
手伝うぜ。
千春
いい!
葉月
重いんだろ?
千春
重くないし
葉月
いやさっきバリバリ言ってた
千春
いいってば
千春
わっ!
葉月
ほらいったとおりだろ?
千春
はいはい
ドクドク ドクドク ドクドク ドクドク
千春
ありがと。
千春
ここなら誰もいない
千春
ハア…ハア…ハア…ハア…ハア… ハア…ハア…
美弥美
天野さ〜んちょっとトイレ行こ〜?
千春
え?うん…
美弥美
葉月君に近づきすぎだから
近づかないでくれない?
千春
え???
美弥美
絶対近づかないで いい?
千春
何で…
美弥美
うざいから 私の葉月君だし
千春
別に葉月は誰のものでもないでしょ?
美弥美
うるさい!
千春
痛っ!
美弥美
近づいたらどうなるか…
千春
知らない!何されてもいいから。
美弥美
これからもあんたこうなるよ?
千春
フゥ…
葉月
千春?濡れてる?
千春
え?あの、暑くて
葉月
そう……なんだ
千春
うん。今日暑いでしょ?だから
葉月
分かった…
先生
じゃぁ葉月!
葉月
はい!えっと…
千春
ボソッ~~~~だよ。
葉月
あ~~~~です。
先生
正解だ。
葉月
ありがと。
千春
うん。
美弥美
葉月くぅ〜ん❤
一緒に帰ろ~よ!❤
葉月
俺はち…
千春
あー由佳と帰る約束してた。
葉月ごめんね?
葉月
え………
千春
由佳!
由佳
ちはちゃん?今日葉月
千春
行こ行こ
由佳
どうしたの?
千春
由佳と帰りたくなってね
美弥美
ね〜帰ろ~?
葉月
……千春
美弥美
そんなに天野さんがいいの?
葉月
は?
美弥美
私と付き合ってよ。
葉月
無理。
美弥美
そう……
千春
やっ!
美弥美
近づかないでっていたよね?
千春
でも…
美弥美
フフ。
千春
え?
千春
あ………
美弥美
いい気味。
葉月
髪切ったの?
千春
うん。
葉月
いいの?マネなんでしょ
千春
うん。大丈夫なの。
葉月
でも…何でも似合うな
千春
ありがと
美弥美
ねぇ葉月くぅ〜ん❤
昨日天野さんがぁ〜
何もしてないのに
殴ってきたんだよ~?
ひどくな~い
千春
え?…………………
嘘…つかないでよ
美弥美
嘘じゃないよ〜
だってあざもあるし~
葉月くんは私のものだから
近づかないでって~
言ってきたジャな~い
千春
………………
葉月
何もしてないのに殴るような奴
じゃねぇよ。
美弥美
でもぉ~殴ってきたも~ん
千春
うるせぇんだよ。
オメェが殴って言って来たんだろ?
嘘つくんじゃねぇよ。
美弥美
私は本当のこと言ってるんだよ~
千春
証拠もねぇのに言ってんじゃねぇよ。
殴られたのも髪切られたのも水かけられたのも
全部こっちなんだよ!
なのに自分はやってねぇように語って
罪がなくなると思ってんのかよ。
美弥美
ひど~い
千春
ひどい?じゃこれは何?
録音
葉月君に近づかないで
バシャーン
フフ。
バサッ
いい気味
千春
これ誰がなんと言おうとあんたでしょ
美弥美
うっ(だっ
葉月
氷ってる
由佳
え、どういうこと?
千春
あ、ハア…ハア…ハア…ハア…ハア…ハア…ハア…ハア…
ドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドク
葉月
千春?
葉月
千春!
千春
ここ…
医師や看護師
病院ですよ。
千春
あの…病気のこと誰にも言ってないので
言わないでもらえませんか?
医師や看護師
でも…
千春
心配かけたくないんです。
お願いします。
医師や看護師
分かりました。
葉月
千春!平気?
千春
うん。
陽斗
良かった。
医師や看護師
疲れてたのでしょう。
ゆっくりしてたら治りますよ。
でも危ないので運動とかは控えたほうが
いいかもしれません。
陽斗
分かりました。
医師や看護師
今日は様子を見るので入院です。
医師や看護師
もう余命が一年ですよ。
千春
一年…
葉月
千春。
千春
葉月…
葉月
心配したんだぞ。
千春
葉月…葉月といるとね、ドキドキするんだ、
この人の前なら笑っていたいって
思えるんだ。
一緒にいると楽しくて嬉しくて
心が締め付けられるくらい
痛くなるんだ。
これが好きと言うなら好きだよ。
葉月。
葉月
俺も好きだよ。付き合って。
千春
うん!
葉月
また今度デートしよ?
千春
え?何急に
葉月
告白男子からできなかったから
これは俺から誘おうと思って
千春
いいよ。
葉月
ショピモ行こうよ。
千春
雪女………って聞かないの?
葉月
雪女なの?
千春
そうだよ。雪女って死なないんだ。
上手く言うとね、自分が死んだら
生まれ変わるんだ。
雪がある限り。
だから死んだら必ず
生まれ変わってこれるから
いつでも一緒だよ。
葉月
おう!でも
何でこのタイミングに?
千春
え?
葉月
千春だったら病院でしないよね?
何で…
千春
これはね…家族にも言ってないから
誰にも言わないでね…………
葉月
うん。
千春
私心臓病なの。
倒れたのもそのせい。
さっきは心配されたくなくて
あーやって言ってもらったの。
余命一年だから
死んだらのことを言って
一年切る前に付き合いたかったから。
葉月
そっか。ありがとな。