この真っ暗な部屋でずっと独り。
sha
ただ、傷の手当てをしてただけ。
それで作業に遅れてしまっただけ。
それは,
この真っ暗な場所で2日間監禁される ほどのことだったのかな。
水も食事も貰えないほどの罪だったのかな。
それに、
貴方達がつけたものでしょう?
俺の身体に染み付いて消えない傷は。
なのに罰せられなければいけないの?
そんな事を考えながら,
冷たい床に倒れ込んでいた。
もう、身体に力が入らない。
zmとの生活で忘れかけてた感情が蘇る。
消えて楽になりたい 。
もう、耐えていたくない 。
あーあ。
俺はなんて狡いんだろう。
自分から捕まっておいて、
いざ刑務所に入ると辛いだなんて。
zmを独りにさせた癖に。
人を殺した癖に。
自分勝手にも程がある。
でも、もうほんとに疲れたんです 。
どうか神様,
楽になることを許してください。
ガチャッ
sha
看守さまの目から離れて,
立ち入り禁止の空き部屋に来た。
ここは使われていないし誰も来ない。
ここにいるのがばれたらどうなるかな。
また罰せられるかな。
ここに来たのは,
人の目が無いところが良かったのと
最期に反抗してみたかったから。
今となっては刑務所のルールなんて意味がないしどうでもいい。
sha
「 理不尽だったこの世界 。 」
そうやって
ハサミを思い切り振り下ろした。
ザシュッ
sha
慣れてしまった鉄の匂いと共に
目に映るのは,
真紅に染まったあの人の腕。
俺を抱きしめて包んでくれている腕。
俺が、俺が心の底から望んでいた姿 。
sha
zm
sha
zm
sha
sha
涙が溢れ出す。
本当に、本当にzmがいる。
今ここに。
刺しちゃってごめん。
zmを置いて行ってしまってごめん。
迷惑ばかりかけてごめん。
sha
sha
sha
sha
sha
逢えたのに。
今会えたのも奇跡みたいなのに。
ずっと伝えたかったこともあったのに。
何も..ッ 何もまとまらない。
言葉が出てこない。
ただ、泣き叫ぶことしかできない。
zm
sha
sha
笑顔を作っても涙が溢れて止まらない。
滲んだ視界が海の底深くで溺れてるみたい。
それでも、
溺れてる俺に手を引いてくれるのは、
いつもzmだった。
zm
zm
zm
sha
sha
zm
zm
sha
sha
sha
sha
sha
zm
本当に逢えて良かった 。
俺が望むのはこれで最後 。
俺を終わらせて、zm。
sha
sha
zm
sha
sha
zmまで死んだら...ッ
俺にはもう何も残らないのに 。
zm
zm
zm
sha
これも、
これも全部あなたの優しさ。
暖かくて俺には眩しいくらいなのに。
sha
sha
sha
zm
zm
zm
zm
sha
俺の言葉に安心したのか、
君は眩しく笑った。
それが嬉しくて、
俺も心から笑顔になれた。
さようなら、この世界。
さようなら、誰も優しくなかった世界。
ザシュッ
紅く染まっていく君を抱きしめて。
最期まで君を離さないように。
もう忘れないように。
zm
zm
あんなお別れになってごめん 。
2人の遺体が発見されたとき,
手を繋いで安らかに眠っていたという。
孤独な殺人鬼 。
- MERRY BADEND -
次回HappyEND
お楽しみに!!
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コメント
3件
最高でした!最後2人仲良く亡くなった時に少し泣きかけましたな🥹HappyENDどうなるか楽しみです!これからも頑張ってください!