愛染地方・住宅街
しばらく歩き1つの一軒家にたどり着く
恋
この家なんだけど
恋
その前に1つ……
恋から手渡されたのは1つの鍵
読者さん
この鍵は……
恋
結愛がアンタに渡しておいてって
恋
神社にあったんだって
読者さん
なんだか懐かしい
元の世界の記憶が薄れていく中
この鍵は見覚えがある……
どこの鍵なのかはわからないけど
読者さん
ありがとう
恋
良いってことよ
読者さん
(そういえば他にもいろいろ持ってきてたりするのかな?)
読者さん
(全く覚えてないけど)
読者さん
(スマホは何気なくポケットに手を入れたらあったし……)
その鍵をなんとなく握りしめる
ほとんど何も思い出せなくとも少しだけ温かくて
それでいて懐かしい
恋
たまにはその鍵を見つめてあげて
恋
アンタが帰るべき世界を……
恋
ううん
恋
自分自身も誰だかわからなくならないように
彼女は鍵にヒモを通してくれた
恋
肌見離さずにできるようにペンダントにしておくわ
読者さん
コレはいいなぁ
恋
とってもステキよ
恋
さて、と……
恋は家を見つめた
恋
まずは1つ目の家にご案内よ!!
住宅・和
恋
ここが1つ目ね!!
恋
2つの候補のうちの1つで
恋
和風のほうよ
読者さん
へー
読者さん
落ち着いた空間で趣もある
胸いっぱいに広がるのは
畳特有のイ草の香り……
読者さん
(日本人たるものこうでなくちゃなぁ)
恋
アナタは和風と洋風どっちが好き?
読者さん
和風が好きだな
恋
じゃあ気が早いけどどうする?
恋
一応洋風のほうも見てみる?
読者さん
いや、ここにするよ
恋
あら、本当に後悔しないわね?
たぶん……しないだろう
読者さん
しないさ
恋
じゃあこの家の鍵を渡しておくわ
恋
大切にしなさいよね!!
読者さん
絶対無くさないよ
恋
生活の必需品はそろってるから心配しないでね
恋
さてと……これで私の役目もしばらくはおしまいね
恋
とりあえず私の電話番号の書いた紙も渡しておくわ
手渡された紙にはシッカリと連作先の番号が
恋
基本的に出るようにするけど
恋
まぁ、私が暇なら愚痴でも悩みでも
恋
嬉しいこと……悲しいこと
恋
何でも聞いてあげるわ
心の支えができただけでもとても助かる
恋
変な時間以外は……ね
読者さん
何から何までありがとうございます!!
恋
どういたしまして
恋
あっ、お庭の手入れは自分でやってね
読者さん
おうとも!!
読者さん
野菜とか育ててみたかったんだよなぁ……
恋
できたら私にも寄越しなさいよね〜
恋
……
恋
冗談よ
読者さん
きっとあげに行くよ
恋
期待して待ってるわね
恋
それじゃまたね!!
彼女が去っていくと静かな空間に戻る
読者さん
……
読者さん
とりあえずいろいろ見て周って散策するかぁ