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数万光年から君を

1 - 数万光年から君を 前編 -数万光年から君を-

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2022年07月03日

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こんにちは

こんにちは

身体の調子は良いのですか?

うん!今日は凄く調子がいいの

外も天気が良いから、お出かけしたかったけどそれはダメだってママに言われて…

無理をしてしまうと、またこの前のように苦しい思いをしてしまいますから

その言葉どおりにするほうが、Nのためにもなるでしょう

そう、だよね…うん。だから、Kとお話したくって!

今日は、どんな話してくれるの?

今日は、どんな話が聞きたいですか?

Kの話は、どれも面白いから

なんでもいい

そうですか…

では、改めて今わたしがいる場所の話をしましょう

うん

わたしが今いるのは

地球から遠く遠く離れた場所です

どのぐらいなの?

たしか、数万光年と

光で数万年?

そうです

わたしはここで、毎日、地質調査をしています

ち、しつちょうさ?

人間が住むためにはなにが必要か

どういった土地なのかを、調べる為の仕事です

人は住めるの?

おそらく、住めないでしょう

到達するのにも時間もかかります

住めないの?

ええ。おそらく

今の技術では、お金と時間がかかりすぎる

そっか…

面白くないね

面白くない?

だって

せっかくKが調べたその星に

私はどうせ、行けないし…

元気だったとしても、行けないんでしょ

もしもNがこれからも元気に生きていくのなら

来れるかもしれませんよ

ホント?

この星は、人間が住むには適性がない

来るにも、今のワープ航法では時間が掛かる

ですがこれから技術が発達したら、もっと身近な星になるでしょう

じゃあ、私はKに会える日が来るのかな

それは、わかりません

わたしにも、寿命がありますから

Kも、死んじゃうの?

ですが、わたしの記録はたくさん残ります

Kが居たっていう、日記みたいなもの?

そうですね、近いものです

わたしが見た数々の奇跡を、あなたに見てもらうことができる

きせき…どんなの?

地球では見ることが出来ないオーロラや

不思議な物質でできた星もありましたね

私はね、こうやってKと話が出来ることが

とても奇跡だと思うの

そう言ってもらえると、とてもうれしいです

あの時も

すごい変な鳥の写真を送ってたのよね?

ええ。とても興味深い生物だったので

ちゃんと送信したはずだったのですが

おそらく、磁気嵐などの影響で、送り先が間違ったのでしょう

あの写真今もとってあるよ!

すごく、好き

宝物だから、誰にも見せないの

それはうれしいですね

あの低確率の事象によって、わたしはNとこうして話す事ができた

これは人の言葉を借りるなら、奇跡に等しい

うん、そうだね!

数多の宇宙における偶然の事象は

まさに奇跡でした

それらを見て、記録して、送り続けてきたわたしだからこそ

この出会いは奇跡だと言いたい

なんか、いつものKじゃないみたい

疲れてるの?

わたしはアンドロイドですから、疲労はありません

たぶん、Nの感じるそれは…

N、あなたの名前を、教えて下さい

私は

ナミっていうの

ナミ……そう、ナミ、ですか

うん

ナミ。もっと早く、名前を聞けばよかったですね

おそらく、今日の会話がわたしとナミの

最後の会話になるでしょう

え?

わたしはすでに、寿命を終えようとしている

すでに活動限界を迎えようとしている

そんなアンドロイドなのです

うそ

本当です

まだ計算上、大丈夫だと思っていました

が、どうやら内部的に損傷を受けているようです

もうKと、話せなくなるの?

うそでしょ?

ナミ

あなたは、まだこれから未来がある

だからこそ一つ、約束してほしいのです

やだ

Kと話せなくなるなんて…やだよぅ…

そう、話せなくなります

ですが、一つだけ方法はあります

方法?

あなたの未来に託したいんです、その方法を

なに?

私の未来って…

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