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コメント
9件
桃源暗鬼…!!!楽しみすぎる💓
桃源暗鬼きちゃー😆 次回が楽しみ✨️
次郎
雨に濡れた墓石の前、 無陀野無人は静かに立っていた。 霧が低く漂い、 世界をぼんやりと覆っている。 冷たい雨粒が肩を濡らしても、 彼は動かない。 ただ、静かに手を合わせ、 低く呟いた。
無陀野
無陀野
その声に、 どこか懐かしい温もりを感じる。 しかし彼女には、 声を返すことも、 手を触れることもできなかった。 死してから一年。 現世にはもう戻れない。 けれど心だけは、 彼に触れたくて震えていた。
流羽
微かに声を返すも、 風にかき消される。 無陀野は少し息を吐き、 肩を震わせながら続ける。
無陀野
無陀野
夢主は胸の奥がぎゅっと痛む。 言葉は届かないけれど、 心の中で応える。
流羽
彼は墓石に手を置き、 低く笑うように呟いた。
無陀野
無陀野
無陀野はポケットから 小さな手紙と一輪の花を取り出し、 墓に置く。 紙は雨で少し濡れていた。 文字はかすれているが、 彼の想いは確かにそこにあった。
無陀野
無陀野
話したくても、話せない。 触れたくても触れられない。 こんな距離感
流羽
無陀野
雨に濡れた墓石、舞い散る花びら。 魂の距離は永遠に変わらないけれど、 短い一瞬だけ、二人は心で交わる。 届かぬ愛と知りながらも、 夢と現実の境界で、 二人の切なく甘い約束は 静かに夜空に溶けていく──。
Profile 名前 日向 流羽 ヒュウガ ルウ その他 一年前に死んでいる 無陀野無人と付き合っていた