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歩美

コナン君おはよう!!

元太

よう、無事だったか

光彦

元気になったみたいで良かったです

 話しかけられる太宰は滅多に無いほど驚いてしまっていた。それは表にもでてコナンの体はその目を大きく見開いている。うんと頷くのも少し遅かった

 今、太宰の目の前には見舞いに来た三人の子供達がいた。そのちょっと後ろには保護者のような佇まいで灰原がいる。体は小学生だけど。

太宰

(歩美ちゃん、元太君。光彦君か……。三人共可愛いね)

太宰

(子供ってこんなきらきらしてるんだ)

コナン

(まあね)

 ほへぇ〜と口が開いてしまいそうなぐらい太宰は呆けていた。

 彼にとって子供なんて生き物は未知の生き物に近い。その辺歩けば見かけるが積極的に近づいたこともなければ、近づかれたこともない。

歩美

そうだ。コナン君。明日予定だったキャンプなんだけどね、再来週にすることになったんだよ

元太

コナンも行けないの可哀想だからな。退院してからにしようって話になったんだぜ

光彦

ええ。でもキャンプは怪我上がりだとしんどいかもなので博士の知り合いのペンションに泊まらせてもらうことになったんです

灰原

きれいな水場があるとかでバードウォッチングをしたらいいじゃないかって提案されたようよ

歩美

鳥さんたくさんいるんだって楽しみだよね!

光彦

そうですよね

元太

どんなのがいるんだろうな!

光彦

珍しい鳥とかいるといいですよね

歩美

あゆみは可愛い鳥さんがいるのがいいな

元太

俺はなんかうまそうなの!

光彦

やだな〜〜。元太君食べるわけじゃないんですよ。見るだけですよ

元太

いいじゃねえか。
 あ、そうだ。ペンション泊まった後は、サッカーの試合見に行こうってみんなで話してるんだぜ。ちょうどスピリッツの試合があるからな!

歩美

そっちも楽しみだよね〜〜

光彦

ええ。あ、でもコナン君はあんまりはしゃいじゃいけませんよ

元太

お前、すぐ興奮するもんな

歩美

サッカー観戦の時はコナン君が一番子供っぽいよね

灰原

ふふ

 そんな子どもたちは無邪気に話していく。

 次から次へと流れる話に相槌を打つことも忘れて太宰はただ眺めていた。子子ども同士として話しかけられるのも新鮮だった。

元太

おい、コナン話きいてるか?

歩美

コナン君大丈夫? どこか痛いの?

光彦

明日退院とは言え、完治したわけじゃありませんからね、しんどいのなら言ってくださいね

コナンin太宰

え、あ、いや、大丈夫だよ。話ならちゃんと聞いてるから

 

 だからか、そんな太宰を子供達に不審げに見られてしまう。

 怪我したばかりだからなのもあって心配してもらえるが、そうでなればきっと冷たい目で見られていただろう。ちゃんとしようと笑顔を浮かべた。

 が、それが間違いだったらしい。

えって声が子どもたちからでていた

光彦

こ、コナン君どうしたんでしょうか

歩美

わかんないけど、なんかいつもと違う

元太

わりぃもんでも食ったんじゃねえか

光彦

元太君じゃあるまいし……

歩美

でも変だよ……

太宰

(え~、君の笑顔ってこんなのじゃないの)

コナン

(あ~、それ蘭とかおっちゃん、大人向けかも。こいつらにこはもうちょっとこう……)

太宰

(……そこまでは確認できてなかった。君面倒だよ)

コナン

(うるせ〜)

コナンin太宰

ちょっと気分わりいんだよ

光彦

あ、そうなんですね

元太

心配させんなよ

灰原

ほらほら、そう言うことだからもう帰りましょう。あんまり無理させて倒れられても困るからね

光彦

ですね

歩美

うん

元太

コナン、またな

 

 子供達がバイバイって手を振っていく。太宰がそれにバイバイって返したら灰原に睨まれていた。どうやらこれも間違いらしい記憶の中ではこうしている姿が確かにあるが、よくよく見れば相手は大人のようだった

 子供達がいなくなった病室。太宰からため息が出ていく

コナンin太宰

他の人のふりするのって疲れるね。もうねちゃおう

コナン

(いや~わりぃね)

 ぽすんと小さな体はベッドの上に転がった。布団を肩まで掛けようと掴むけど、そうすることは出来なかった

 病室の扉が再び開いたのだ

平次

工藤! ケガしたんやて!

え、工藤?

和葉

何言ってんのや、平次

平次

太宰

(……何か、ゆかいな人、入ってきたのだけど)

 部屋は突端に騒々しくなっていた。

 起き上がった太宰がぱちくりとまばたきをし、心のなかでコナンが深いため息をついている。

平次

ちゃうちゃう、工藤やのうてごくろうさん。また怪我したんやってごくろうさんってこちゃ

そう、なの……

和葉

も~、不謹慎やで!
 コナン君大丈夫? 蘭ちゃんにお見舞いのお菓子渡したか後で食べてな

コナンin太宰

うん。ありがとう。和葉姉ちゃん

太宰

(言い訳苦しすぎない? 彼は……服部って言うのか西の高校生探偵ね。頭良いのにぬけてるのちょっとかわいいね)

コナン

(全くかわいくねぇけど。
 たく。服部のやつ)

 太宰とコナンの頭の中では嫌〜〜。すまんすまんついって平次が朗らかに笑っている。

和葉

怪我は大丈夫

コナンin太宰

うん! もう殆ど痛くないよ。

和葉

そう良かったわ。
 あんまり無理しちゃあかんで。コナン君小学生なんやし

コナンin太宰

うん

平次

え……

 にこにこと太宰は笑う。

 記憶の中の笑顔と照らし合わせてこれでいいと思える笑顔だった。蘭も和葉もその笑顔におかしい所なんて感じずに普通に接してくるが、一人だけ平次がぎょっと目を丸くした目で大宰を見てきていた。

 笑顔を浮かべつつも太宰は何を間違えたのかと吐息ををついた。平次の動きを追ってしまう。

平次

お、おい、こら。どうしたんや、工藤お前……

 平次はと言うと大宰のもとに近づいてひそひそと話しかけてきている。何を問われるのかとドキドキして聞くのだが、それ以上言うこともなくたたやはり変なものでも見る目で見てきていた。

コナンin太宰

何にもないよ。ちょっと痛いだけ

平次「おまっ……。熱でもあるんか?」

太宰

(何だ。何が悪いのだい。完璧に君を演じられている筈なのに
 取り敢えず怪我で押し切ってはみるけど……。年上にはこの態度だよね)

コナン

(あ~、服部には対服部用態度ってのがあってな。ぶっちゃけ雑)

太宰

(そうなの? まだそこまで把握できてないんだけど。もう仕方ないな)

コナンin太宰

あ〜〜、いたた。ちょっとキズが痛みだしちゃったかも。僕もう辛いから眠っていい?

太宰

(病人パワーで追い出しちゃおう)

大丈夫!? そうね。痛み止め飲んで休もうか

和葉

ほら、平次そこどき

平次

え、いや、ちょい待ち
 なんか、おかしいで

和葉

ええから。コナン君。寝かせてあげな可哀想やろう

ごめんね

太宰

(ふっ。やはり病人というのは強いね)

コナン

(わりぃな、服部。本当のことここではいえねえからさ)

太宰

(言っても面倒くさくなるだけだから、言わないでおこうって伝わってくるのだけど)

コナン

(ないしょにしとけよ)

 

 太宰が薬を飲んだ後、ガヤガヤと騒いで三人はいなくなっていた。

 病室が今度こそ静かになる。その中で太宰は目を閉じてコナンの記憶をまた一から辿り始めていた。

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