時々ふと夢を見る
知らない場所で何故か懐かしい記憶のような
あたたかい夢を
かぐや様
お召し物の準備は大丈夫でしょうか
かぐや姫
えぇ…
かぐや様
なぜ泣いておられるのですか
何かお悲しいことでもあったのですか
かぐや姫
いえ、何も
何か大切なことを忘れている
もっと大切だった何かを
幸せな日々を
ふとある日口にした
何か甘くて小さいもの
かぐや様
これは下界の金平糖と言うものです
怒られちゃうんで食べたことは秘密にしてくださいね
かぐや姫
下界…
かぐや姫
他に何かあるかしら
お気に召されましたかw
そーですねあとはこれですかね
かぐや姫
ありがとう
みずみずしい自然の香り
少し酸っぱく甘い
かぐや姫
あっ……
鮮明に蘇るあの頃の思い出
野山を走り回り
有名な名付け師にかぐや姫と名付けられたこと
そして御屋敷での暮らし
六人の求婚者
御屋敷を沢山の兵が埋めつくした事
覚えてるのはここまで
私は記憶を失いここへ戻ってきた
かぐや姫
下界へ帰りたい…(ボソッ
かぐや様今なんと
かぐや姫
下界へ帰りたいの
かぐや様はこちらのお方
下界へは行けません!
かぐや姫
お願いします
かぐや姫
私を下界へ連れていってください
父
かぐやに下界のものを見せたのかっ
すっすいませんっ
父
戻ってしまったのはしょうが無い
父
かぐや…
父
下界に行きたいのか?
父
お前が望む下界じゃないとしても
かぐや姫
はいっ
かぐや姫
あの頃の思い出の場所へ行けるだけでいいんです
かぐや姫
だからお願いします
父
お前を育ててくれたおじいさんもおばあさんも今はもういないんだぞ
かぐや姫
えっ…
父
下界の人間はいつか死ぬんだ
父
私たち月のものとは違って
かぐや姫
それでも行かせてください
父
分かった…
父
かぐやがそこまで言うなら行きなさい
父
君もついて行きなさい
はいっ!
かぐや姫
お父様ありがとうございます!
かぐや様ここが現在の下界でございます
かぐや姫
綺麗ね
かぐや姫
あの頃とは全く違う
かぐや姫
ねぇ、この洋服って言うのはとても動きやすいわね
そうですねw
かぐや様はよくお似合いで
かぐや姫
ありがとう
かぐや姫
あなたも可愛らしいわよ
ありがとうございます
さぁ時間も少ないですし早く行きましょう
かぐや姫
ええ
かぐや姫
んん〜美味しいわね
かぐや姫
このふわふわモチモチした甘いもの
それはパンケーキというものです
かぐや姫
あっこの甘い飲み物も美味しい
それはタピオカミルクと言ってここではそれを飲むことをタピるって言うんですよ
かぐや姫
面白いわねw
下界に来たわいいけれども本当に昔のことで
昔の面影はなく
屋敷があった場所は川になっていた
そこでかぐや姫は下界をとにかく楽しむことにしたのでした
終わりーw
いや、終わるんかいw