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放課後。教室に残っていたのは 俺と 愁斗くんだけだった。

クラスメイトはみんな部活やバイトに向かって 教室は静まり返っていた。 愁斗くんはノートを開いて 課題のプリントを見つめている。

楓弥

それ わからない所あるなら手伝おうか?

ふと声をかけると 愁斗くんは顔を上げ 少し照れたように微笑んだ。

愁斗

……じゃあ、ここ。文法、よくわからなくて

隣の席にイスを引いて座る。 距離が近い。心臓が うるさいくらいに 鳴ってる。

楓弥

これは、ここの"had"がポイントで………

説明してるうちに 愁斗くんの目が ふっと俺の顔を見て 口元が緩んだ。

愁斗

…高尾って、教えるのうまいね

楓弥

ほんとに?初めて言われた。ちょっと嬉しい

2人でふっと笑い合う。 こんなに自然に笑えるようになったの たった数日前までは 考えられなかった。

愁斗

てかさ、高尾って、高尾って呼ばれてんのに なんで俺のこと"愁斗くん"って呼ぶの?

楓弥

…呼びたいから、呼んでる。だめだった?

愁斗

いや、全然。むしろ嬉しい

ほんの一瞬 沈黙が落ちてから 愁斗くんが口を開いた。

愁斗

じゃあ俺も "楓弥"って呼んでいい?

まさかの一言に驚きと 照れで顔が 熱くなっていくのがわかる。

楓弥

…うん。呼んで

愁斗

ありがと。楓弥

名前を呼ばれた瞬間 恥ずかしくて 愁斗くんから目を逸らした。

少しずつ 確実に。 俺たちの距離は 名前ひとつで こんなにも近づいている。

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