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拓翔
旭…！
旭
…？
旭
拓翔く…
旭
……
旭
…っ！
旭
いやだ…っ！
ガバッ （旭が起き上がる）
拓翔
落ち着いて💦
ぎゅっ （旭の手を握る）
旭
っ…！
拓翔
俺はずっとここに
いたから…！
いたから…！
拓翔
一瞬も離れてない
拓翔
旭を置いて行ったり
しないから…！
しないから…！
旭
……
旭
……
旭
…っ…w
拓翔
え
拓翔
…何…笑ってんの
旭
いや…w
旭
変わってないなぁって…
拓翔
え？
拓翔
何が？？？
旭
拓翔くんの手
拓翔
手？
旭
うん
旭
いつも俺を安心させて
くれる
くれる
旭
お兄ちゃんみたいな手
拓翔
あ…
拓翔
…なんか
拓翔
人を落ち着かせるには
どうしたらいいとか…
どうしたらいいとか…
拓翔
よくわかんないから…
拓翔
…とりあえず
拓翔
できることを
しただけで…
しただけで…
拓翔
（…だって）
拓翔
（俺は優しい人なんか
じゃないから…）
じゃないから…）
旭
そうなの？
旭
でも俺は
旭
拓翔くんが手を握って
くれなかったら
くれなかったら
旭
多分あの時
旭
病気に負けてた
拓翔
！
拓翔
……
拓翔
…あの時…って…
旭
……
旭
……
旭
…ねぇ拓翔くん
旭
まだ帰らなくて
大丈夫？
大丈夫？
拓翔
え？
拓翔
まぁ…うん
拓翔
完全下校時刻に
なるまでなら…
なるまでなら…
旭
ちょっと
旭
昔話しない？
拓翔
昔話？
旭
俺たちが出会った
あの病院の話
あの病院の話
拓翔
っ…
拓翔
…なんで…急に…？
旭
……
拓翔
思い出したく
ないでしょ？
ないでしょ？
旭
……
旭
…まぁ…ね
旭
確かに､白いベッドで
寝ることも
寝ることも
旭
トラウマでしか
ないけど…
ないけど…
旭
……
旭
でも
旭
あの経験がなかったら
旭
俺はここにいなかった
旭
何も変われなかった
旭
……
旭
…嫌で､辛いことだらけ
だったけど…
だったけど…
旭
…それでも
旭
拓翔くんと出会えた
旭
大事な思い出だから
拓翔
！
拓翔
……
拓翔
……
拓翔
…わかった
拓翔
久しぶりに
話すか〜(￣∇￣)
話すか〜(￣∇￣)
拓翔
えっとー
拓翔
俺達が会ったのが
拓翔
旭の病室だったね
旭
そうそう
旭
あの時は毎日
怯えててさ
怯えててさ
旭
初めて拓翔くんが
入ってきた時も
入ってきた時も
旭
思わず隠れちゃって💦
拓翔
あーw
拓翔
確かにそうだったw
旭
それで_____
拓翔
…うん
拓翔
覚えてる
旭
俺もー
旭
拓翔くん
旭
ちゃんと待ってて
くれたよね
くれたよね
拓翔
まぁ
拓翔
普通に学校に
通ってただけ
なんだけど…w
通ってただけ
なんだけど…w
旭
w
旭
……
旭
…拓翔くんが
いなくなってから
いなくなってから
旭
俺ずっと病気と
戦ってた
戦ってた
拓翔
……
拓翔
…うん
旭
生活に関わるくらい
大きな後遺症は
なかったけど
大きな後遺症は
なかったけど
旭
新しく生えてきた
髪は真っ白でさ…w
髪は真っ白でさ…w
旭
目も片方変色して…
旭
……
旭
…自分ではよく
わかんなかったけど
わかんなかったけど
旭
ちょっと幼稚な
性格になったって
言われて…
性格になったって
言われて…
拓翔
……
拓翔
…でも
拓翔
後遺症がどうで
あっても
あっても
拓翔
旭は今
生きてるでしょ？
旭
！
旭
……
旭
…うん…
拓翔
……
拓翔
…旭は
拓翔
俺よりずっと重い
病気を持ってるけど…
病気を持ってるけど…
拓翔
…でも俺は
拓翔
旭みたいに
強い人に なりたかった
旭
え…？
旭
……
旭
…拓翔くんには
旭
俺なんかが強い人に
見えるの？
見えるの？
拓翔
“なんか”じゃないよ
拓翔
……
拓翔
…こんなこと言うのは
失礼だけど…
失礼だけど…
拓翔
俺は
拓翔
ずっと旭が
羨ましかった
羨ましかった
旭
っ…
拓翔
……
拓翔
…どんなに重い病気にも
拓翔
どんなに寂しい病室にも
拓翔
どんなに辛い治療にも
拓翔
ずっと耐えてこれる
強さがあるんだから
強さがあるんだから
旭
っ…でもそれは
旭
拓翔くんが
いたからだよ？
いたからだよ？
旭
拓翔くんは優しいよ…
拓翔
……
拓翔
…違う
拓翔
違うんだよ
拓翔
俺は優しいんじゃない
拓翔
旭を可哀想だって
拓翔
そう思ってただけ
拓翔
見下してたような
ものだよ
ものだよ
旭
……
旭
…そん…なの…
拓翔
……
拓翔
……
旭
……
旭
……
旭
…そんなこと言ったら
旭
俺だって…！
拓翔
？
旭
俺だって最低だよ
旭
拓翔くんが病気の
軽い人で
軽い人で
旭
ずっと羨ましかった
旭
『なんで俺ばっかり
こんな目にあうの』
こんな目にあうの』
旭
『入れ代われたら
いいのに』って
いいのに』って
旭
ずっと思ってた…！
拓翔
それは…
拓翔
……
旭
……
旭
…本当は拓翔くんだって
旭
ずっと楽に生きてきた
わけじゃないのに…
わけじゃないのに…
拓翔
！
拓翔
……
拓翔
……
旭
だって拓翔くん
旭
やっぱりまだ
苦しそうだもん
苦しそうだもん
拓翔
旭には
言われたくないよ…
言われたくないよ…
旭
そうかもだけど…
旭
……
旭
拓翔くんが
旭
速く走れないことを
悔しがってるのは
悔しがってるのは
旭
俺が一番傍で
見てきたから
見てきたから
拓翔
っ…！
【前作２３話】
拓翔
さすがに住宅街までは
遠すぎるな…！
遠すぎるな…！
拓翔
ｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯ
旭
！
旭
大丈夫⁉︎
拓翔
だ､大丈夫大丈夫…
拓翔
それより､早く
音坂を探そう…！
音坂を探そう…！
旭
う､うん…💦
旭
（…拓翔くん…）
旭
（喘息の症状が
出てる…！）
出てる…！）
旭
（俺が…！）
旭
（俺が代わりに
音坂先輩を
探さないと…！）
音坂先輩を
探さないと…！）
拓翔くんの病気だって 充分辛いんだから…！
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
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