僕は今でも覚えている。あれはもう15年以上も前のある夏、僕は大学のサークルの仲間と研究旅行に行っていた。昼頃から砂浜に研究用の生物を取りに行き、色々見ているといつのまにか夕方の5時になっていた。晩飯のこともあったため僕らは急いで宿に戻り風呂に入って浴衣に着替え食事をとっていた。
慎二
あー疲れたわ

柳太朗
っていうかさ、もーこっから何にもすることないよな

直人
そうだな。まぁ、何かあればいいけどな

太一
俺旅館の人に聞いたんだけどさ、この旅館、はなれにカラオケができる部屋があるらしいよ

龍騎
まじかよ!行こうぜ!

芳樹
行こ行こ!

肇
俺も賛成!

誠
早く飯食って行くぞ!

康太
オッケー!

そして、僕らはカラオケ大会をすることになった。メンバーは僕(太一)、肇、康太、誠、芳樹、龍騎、柳太朗、慎二、直人、敬浩の総勢10名だった。
肇
なあ、この機械いつの歌か分からないものばっか入ってるよ!全然歌えないわ

康太
面白くもなんともない

敬浩
もーさ、いっそカラオケ大会なんかやめて、怪談しねーか?

芳樹
いいねー!賛成!

敬浩
太一はどうだ?

太一
ま、俺もいいけど。暇だしね!

敬浩
他の奴らはどうだ?

慎二
オッケー

柳太朗
オッケー

直人
賛成!

龍騎
いいぜ!

肇
賛成!

誠
いいよ……

康太
賛成!!

敬浩
おい、誠どうした?

誠
や、何でもないよ続けて

敬浩
お、おう

敬浩
じゃ、やるか!俺そのためにロウソク持ってきた

そして部屋の電気を消し、テーブルの真ん中にロウソクを立てて話し始めた。
誠
やっぱり無理だ!こんな所には居られない!!

誠
なんか寒気がする

慎二
おい、やめてくれよ〜

太一
冗談はよせよ〜

誠
冗談じゃないんだ。まじの話、この部屋入ったら嫌なことが起こりそうだ

直人
大丈夫だよ。お前が霊感強いからってお前のまわりには9人の仲間がいるんだぞ!だから安心しろって!

誠
わ、分かった

柳太朗
おい待てよ!

太一
誠!!

そう言って、僕と柳太朗は誠を追いかけました。そしてそれからまた怪談が再開した。とその時、
慎二
うわ!!!

肇
なんだよ!

康太
次は一体何だ!?

慎二
何で画面が消えたりついたりしてんだよ?コンセントにささってないんだぞ!

コンセントがささっていないままで、カラオケの画面がついたり消えたりついたり消えたりしていた。
芳樹
この部屋おかしいよ!!帰ろうよ!

敬浩
バカ!なんかの手違いだろ!?

龍騎
や、もしかしたらいろんな霊が集まってきてるのかもしれない!

敬浩
何言ってんだよ!?そんなわけねーだろ?別にこの旅館がいわくつきじゃねーんだし!

その頃、はなれから自分達の部屋に戻った誠は僕と柳太朗にこう話した。
太一
誠!一体どうしたんだよ!?

柳太朗
そうだよ!何があったんだよ!?

誠
実は、カラオケのあの部屋に入る前何か不気味なものを感じたんだ。でも、あの時は少し寒気がしただけだったし、直人にも説得されたから気にしないようにしていた。でも怪談をしていくにつれてあの部屋にさまざまな霊が集まってきてくるのを感じ取ったんだ。それで、このままこの部屋に居たら絶対に何かが起こると思って怖くなって部屋を出たんだ。

太一
そうなのか………

誠
なぁ!!太一!あいつらを止めに行った方がいい!早くしないと大変なことになるかもしれない!

柳太朗
大変なことっていうのはどういうことだ!?

誠
分からない。でも、一つ言えることは、確実にあの部屋にいる全員が取り憑かれることになるよ!だから、早く止めに行こう!

太一
よし分かった!いくぞ!

柳太朗
了解!

直人
とりあえず出よう!何か起きたらまずいし!

敬浩
一体何が起こるっていうんだよ!?お前ら気にしすぎだぞ!さ、早く怪談始めようぜ!

慎二
ダメだって!

太一
おい!お前ら早くこの部屋から出ろ!

敬浩
何で出なくちゃいけねーんだよ!?

柳太朗
誠が言うには何かが起こる予感がするらしい!出るぞ!!

誠
さあ!早く!

康太
おい!ちょっと待て廊下の先に誰かいるぞ!

肇
お、おかみさんじゃないのか?聞きに行ってくるわ

直人
まて!行ったらダメだ!嫌な予感がする。

太一
おい!まて!誰だか知らねーけどぞろぞろきてるぞ

廊下の先から黒焦げになった者たちが近づいてきた。とその時、
誠
ひゃーーー!

太一
どうした!!?

誠
敬浩の顔が!!

見ると敬浩の顔がぐちゃぐちゃになっていた。その瞬間ぼくらは気を失った。気がつくと、ぼくたちは病院にいた。