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雪村 麻耶🦇🩷 。🦅🖤
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第三話
『白紙のページに、君というノイズ』
北斗sideです
それでは
START
あの嵐のような放課後から、数日が経った
「またサボりに来ていい?」という京本先輩の言葉は、ただの気まぐれだと思っていた
けれど、先輩は本当に、あの『隠れ家』である図書室へ頻繁に顔を出すようになったのだ
――ある日の放課後
いつも通り、静寂に包まれた図書室
大我
そう言って、対面の席に座る京本先輩が俺の机に置いたのは、イチゴ味のキャンディだった
北斗
大我
ふにゃっと悪戯っぽく笑って、先輩は頬杖をつく
学校のトップに君臨する誰もが憧れる王子様が、こんな薄暗い図書室の片隅で、俺とお菓子を分け合っている
未だに現実味が薄くて、キャンディの包み紙を見つめる俺の心臓は、静かに音を立てていた
大我
北斗
大我
子供のように露骨に頬を膨らませる先輩
廊下で見かける『高嶺の花』の面影はどこへやら、俺の前でだけ見せるこの無防備な姿が、俺の調子を狂わせる
その時だった
――ガラガラガラッ!!!
図書室の重い引き戸が、静寂を完全に引き裂くような大音量を立てて開いた
慎太郎
北斗
心臓が飛び出るかと思った
現れたのは、俺のクラスメイトの森本慎太郎だった
大きなスクールバッグを抱え、文字通りドカドカと地響きを立てそうな勢いでこちらへ足を進めてくる
慎太郎
慎太郎
北斗
慎太郎
勢いよく捲し立てていた慎太郎が、ピタッと動きを止め、目を限界まで丸くした
視線の先には、キャンディを口に放り込んだばかりの京本先輩
最悪だ
ついに、クラスの超陽キャ最大のエネルギーの塊・慎太郎に、この秘密の空間を見つかってしまった
大我
大我
慎太郎
慎太郎
大我
慎太郎
北斗
あまりの頭の痛さに、俺は机に両手を突いて額を押さえた
物静かだった俺の聖域に、慎太郎という名の超大型台風が上陸してしまった
おまけに京本先輩は「読書会」なんておかしな嘘を楽しそうに言っている
事態をどう収拾すべきか頭を回転させようとした、その時
髙地
カウンターの奥にある書庫の扉が開き、聞き馴染みのある落ち着いた声が響いた
図書委員長の髙地優吾先輩だ
髙地先輩は、手に持っていた返却本を棚に戻しながら、苦笑いを浮かべて俺たちの席へと歩いてきた
髙地
髙地
大我
髙地
髙地
覗き込んでくる髙地先輩の、お兄ちゃんのような呆れ顔を見た瞬間、一気に張り詰めていた糸が切れた
北斗
俺はそのまま、限界を迎えて机に突っ伏した
髙地先輩が「ほら森本、行くぞ」と慎太郎の首根っこを掴むようにして、出口へと連れていっている
慎太郎は「北斗また明日なー!」と最後まで騒がしく手を振りながら、引きずられて出て行った
引き戸が静かに閉まり、図書室はまた、元のシンとした静寂を取り戻す
大我
先輩がどこか嬉しそうな声で話しかけてきた
俺は眼鏡の位置を直して、拗ねたような目で先輩を見つめた
北斗
大我
北斗
北斗
からかわれているだけだ、と自分に言い聞かせるための抵抗だった
けれど、先輩は押し戻されたキャンディを見つめたまま、ピタッと笑顔を消した
大我
いつものトーンより、少しだけ低い声
覗き込むように俺の顔を見つめる先輩の瞳は、いつもと違ってどこか不安そうに揺れている
その真剣な眼差しに、俺の胸がギュッと締め付けられた
嫌がらせで言ったわけじゃないのに
嘘でも「迷惑だ」なんて言えるわけがない
北斗
大我
北斗
ぶっきらぼうに、でも白状するように言葉を溢すと、先輩は一瞬だけ驚いたように目を見開いた
それから、先輩の白い頬が、夕陽のせいだけとは思えない鮮やかな赤色に染まっていく
大我
先輩は慌てたようにキャンディを口に放り込むと、どこか照れ隠しのような、でも今までで一番真っ直ぐな瞳で俺を見た
大我
大我
北斗
心臓が、耳の奥でうるさいくらいに暴れ出す
真っ赤になって取り乱す俺を見て、京本先輩は満足したように、とびきり意地悪で、綺麗な笑顔を浮かべた
陽キャの先輩と、陰キャの俺
交わるはずのなかった二人の世界
俺のモノトーンの放課後は、もう二度と元には戻らないのだと、激しい鼓動の中で確信していた
♡ 💬 待 っ て ま す ⌒ ♪
コメント
1件
ねえねえ、第4話読んだんだけど!! もう北斗くんの心臓爆発しそうな展開すぎるでしょ!!慎太郎くんの乱入でバレかけたのに、最後の京本先輩の「俺のことでいっぱいにしにくる」って台詞ヤバすぎて叫んだわ😭💕 無防備な先輩と動揺しまくりの北斗くんのギャップが尊すぎる〜!! 続きめっちゃ気になるよ!!⋆♡