次に証人として出廷したのは
静さんが学校で倒れた際に救急車に同乗した教師Aだった
教師Aは静さんの腕の傷などから虐めを疑い
かすみさんにもその可能性があると告げたが
それがかすみさんによる虐待だとは思いもしなかったようだ
教師A
教師A
教師A
教師A
教師A
教師A
教師Aは担任に全てを報告し情報を開示
担任とタッグを組んで調査を続けたが虐めの情報はなく
家庭内での問題に疑いを持ち始めた矢先
静さんが警察に逮捕されたと言う知らせを受けた
静さんのことを心配し
担任と共に何度も警察署に出向いて面会を希望したが
静さんはその面会には応じず
二人はずっと静さんのことを心配てていた
教師A
教師A
教師A
井川静(じん)
確かにそうかもしれない
誰か大人が気づいて手を差しのべることができていたなら
静さんはここにはいなかったはずだ
誰にも相談できない状況で
あすみさんを守るためにあすみさんを傷つけた
そうすればあすみさんの命が助かると信じていた
でももしあの日、私達が救出しなかったら
あすみさんは死んでいたかもしれない
そうしたこと全てを誰も気づくことができなかった
静さんは罪を犯してしまったけれど
虐待の被害者でもある
静さんは心の底から後悔し反省もしているし
この裁判で少しでもそれが認められ
あまり重い刑罰を受けなければいいのだが
全ては裁判官に委ねられている
静さんにどんな判決が下るのか
緊迫した空気の中
裁判官が口を開いた
山河裁判官
山河裁判官
井川静(じん)
山河裁判官
井川静(じん)
山河裁判官
山河裁判官
山河裁判官
静さんがあすみさんの首を絞めたのは
私達が突入したあの時
たった一度だけ
自分を訪ねて来た私達の存在に気づき
静さんは死の恐怖を感じた
今度こそ本当にかすみさんに殺されてしまうかもしれない
だったらそうなる前に自分の手で
そして自分も何らかの方法で後を追うつもりだったが
その最中に私達の声がして
手を止めざるを得なかった
井川静(じん)
井川静(じん)
井川静(じん)
井川静(じん)
溢れる涙をぬぐいながら
静さんはなんとか質問に答えようとする
全てを母親のせいにすることもできたはずなのに
静さんは決してそれをしなかった
井川静(じん)
井川静(じん)
あすみさんに対して行った数々の虐待についても
母親の命令に逆らえなかった自分の弱さが原因だとして
井川静(じん)
井川静(じん)
涙ながらにそう訴えた
静さんはかすみさんを止められなかったと言うけれど
幼い頃から祖母や父親による妹への虐待が日常化していて
それを必死に庇っていた母親の精神が崩壊
今度は母親による虐待が激化していく様をずっと見ていた
そんな静さんがかすみさんを止めることなど
本当にできたのだろうか……
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