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類
司
類
杏
プルルルルルル
誰もいない屋上前の踊り場に、着信音が響いた
類
寧々
類
寧々
寧々
類
寧々
類
ツーツー…
類
類
彰人
類
類
類
顔は笑っているはずなのに、目から涙が溢れる
これでもう、寧々がいじめられることもないんだ
喜ばないと…いけないのに
類
類
しばらく涙が止まらなかった
目元の赤が直ったのを確認し、再び屋上に入る
ガチャッ
彰人
司
類
杏
顔が引き攣っているのも分かる
無理やり口角をあげ、話を続ける
類
類
司
司くんに怒鳴られ、我に帰る
僕は、…何を言って
司
類
杏
杏
彰人
司
司
類
類
類
司
類
類
彰人
司
杏
3人の声を無視して、僕は屋上を出た
類
別れる…か
寧々とは、どのくらい続いたのかな
1年くらい…か
いや、1年もないな、記念日は来週だ
類
その時、視界に緑がかった灰色や髪が見えた
腰くらいまである、長い癖毛
まるでアメジストのような、美しい紫の瞳
僕の目の前に、草薙寧々がいた
類
寧々
目の周りが赤い
泣き腫らしたような、僕の好きな、君の顔
類
類
類
類
寧々
寧々
類
寧々
なんだ、それは
自分から別れを切り出しておいて
まだ僕に、希望を持たせるのか
類
寧々
類
寧々
類
寧々
ミスった…とでも思ったような顔をした
類
類
寂しい、と思ってしまった
寧々は、僕に助けを求めなかった
それほど僕が、頼りなかったんだろうか
寧々
類
寧々
類
寧々
寧々
類
寧々は背伸びをし、僕の唇にキスをした
寧々
寂しくて、悲しくて、それでも顔だけは笑顔の彼女が、僕に背を向けて歩き出す
類
寧々
細い路地に入り、寧々を見失った
類
類
寧々からもらったプレゼントのことを思い出し、手のひらサイズの小さな包を開ける
そこには、ラムネと小さな手紙が入っていた
類へ この手紙を読んでいるということは、わたしはもう類の前にはいないでしょう…なんちゃって 少し、遠くへ行きます。少しじゃ、ないかもしれないけど お母さんにも、似たような内容の手紙を渡してあります。できれば、半年くらいは探さないでもらえると嬉しいです。 大好きだよ、類 寧々
類
類
細い路地に入り、類を撒く
手紙、読んでくれたかな
もうすでに、限界だった
ふと、自分の腕をみる、かさぶたとあざだらけのわたしの腕は、すごく、弱々しく見えた
ポケットに入っていた、クラスメイトからの悪口の書かれた紙を破いて捨てる
寧々
現実離れしたような自分の行動に、まだふわふわしている
寧々
寧々
寧々
寧々
寧々
寧々