テラーノベル
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# 類 .
僕は普通じゃ無い。 そう言われて生きて来た。 だから今更普通じゃ無い事を 悲観して居る訳でも無いし、 孤独にも諦めが付いて来た。
# 類 .
気持ち悪い。 以前言われた言葉が柄にも無く 妙に心を蝕む。
# 類 .
又、羽を毟ってしまう。 辺りには純白の羽が散乱して居る。 きっと、昨日か其れ以前に 僕自身が毟った羽だ。
# 類 .
幾ら苦しかろうが、辛かろうが 時は残酷に回る。 待ってくれる事なんて無い。
# 類 .
僕は今日も白だけを身に纏って、 通学用の鞄を手に取った。
# 類 .
周りから放たれる奇異の視線。 仕方が無い物と割り切るしか 無いとは解って居る。 だからと云って、 どうしようも無く視線が 怖い事には変わり無いが。
# 類 .
怖い。 寒い。 消えたい、助けて。 そんな言葉ばかりが脳裏に浮かぶ。
# 類 .
消えて終えば良いのか。 優しかった父も母も死んだ。 僕みたいな危険人物、 居無い方が世の為だろう。 そう割り切る。
# 類 .
虚な瞳でぼんやりと類は呟く。 最初は、認めたく無かった。 きっと自分にだって 産まれて来た意味は有る。 そう、思いたかった。 周りからの言葉、表情。 自分に向けられる全ては、 拒絶だった。 僕は、人間に成れ無い。 解ってしまった。
# 類 .
自分にとって大切な人が居無い世界で 此れ以上苦しむ必要なんて無い。 ガタ、ゴトと線路が音を鳴らす。 電車の到着を告げる アナウンスが耳を劈く。
# 類 .
線路へと飛び込む。 誰かの叫び声が聞こえる。 そんな事、僕には関係無い。 もう、疲れたんだ。
# 誰 .
羽を掴まれる。 羽には痛覚も通って居無いし、 再生速度が異常に速いから 僕の動きが妨げられる程度で済んだ。
# 類 .
抑、なんだ此の人は。 力が異常に強すぎる。 片手で僕をホームの奥まで引き摺ると、 しかと目を合わせて云った。
# 誰 .
先程も聞いた様な 言葉が繰り返される。 どうせ人間には解ら無い、 解られたくも無い。 呪いの苦しみは、 僕ら一族しか解ら無い。 其れが消えたく成る様な物とも、 世間からの視線も、言葉も 知ら無い癖に必要な時だけ 縋って来る人間の醜さも、 きっと誰も理解出来無いだろう。
# 類 .
# 類 .
# 類 .
# 類 .
# 類 .
嗚呼、僕は。 何をこんなにムキに成って居るんだ。 今迄も同情する振りして 利用して来る愚図は居たじゃ無いか。 今回も其れと同じ、 適当に遇らえば良い筈なのに。
# 類 .
想いに感情が追いつか無い様な、 そんな感覚に呑まれる。
# 誰 .
# 誰 .
# 誰 .
# 類 .
# 誰 .
# 類 .
# 誰 .
目の前の変な人は云う。
# 誰 .
# 誰 .
# 類 .
訳も無く涙が溢れる。 変な人は僕と同じ 高校の制服を着て居た。
# 誰 .
# 類 .
# 誰 .
# 類 .
# 司 .
# 類 .
結局学校迄着いて来られてしまった。 何処かしらで彼の友人にでも 会うと思ったが…
# 司 .
もしかして友達居無いのか?(失礼)
# 類 .
# 司 .
会話は信頼を築く第一歩だからな!と 目の前を歩く変人は云う。
# 類 .
勝手にして、と突き放す様に告げると 変人は嬉しそうに目を輝かせた。
# 類 .
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コメント
3件
とても好みですありがとhう!!!!!!!( ナチュラルに失礼してる類可愛いね^^ 飛び降りを止めてくれる天馬すこ( ᐛღ )