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ガシャン!
パリーンッ...
たっつん
あぁ、またやった。 気に入りの皿だったのに...
鳥の囀りが聞こえる陽気な朝には 似つかわしく無い
煩わしい音が
静かな部屋に鳴り響いた。
たっつん
やらなきゃいけない事が 一瞬のうちに錯綜して
デカめの溜息をひとつ。
それに継いで
苛立ちも相まり
ややあって舌打ち。
たっつん
今日は天気がいいから
少し遠くの方に散歩ついでに 買い物でも
と、 そう意気込んでいた所だったのに。
全てのスケジュールが 崩れたことによって
全てのやる気が失われた。
今
まさに今!
たっつん
ガシャガシャと音を立てながら
乱雑に皿を集め
丁寧に新聞紙で包み
掃除機をかけた。
たっつん
先程皿を片付けた時に 切ったであろう
地味な指の痛さに
またしても苛立ちが募る。
こうも重なると
少しの幸せでは この不幸を上回ることなんか
出来やしないだろう。
不意に携帯がバイブした。
嫌な予感しかしない。
たっつん
あー...もう
今日はとことん ツイていない日らしい。
仕事だ。
しかも
例のヤマが動いたらしい。
仕事は絶対なので
休む事などあるはずもなく。
たっつん
同僚1
同僚1
同僚2
同僚2
たっつん
たっつん
同僚1
同僚1
たっつん
同僚2
同僚1
たっつん
同僚1
同僚2
同僚2
同僚1
たっつん
まじでッ!
俺の休日どこ!
同僚1
同僚1
同僚2
同僚2
同僚2
同僚1
たっつん
じゃぱぱ
じゃぱぱ
じゃぱぱ
じゃぱぱ
じゃぱぱ
じゃぱぱ
じゃぱぱ
じゃぱぱ
じゃぱぱ
朝からうるさいコイツは
俺の同僚兼相方。
通称彼氏。
勿論付き合ってはいない。
たっつん
たっつん
じゃぱぱ
じゃぱぱ
じゃぱぱ
たっつん
そして何かと理由をつけて
泊めたがる。
ゆあん
ゆあん
ゆあん
じゃぱぱ
なおきり
なおきり
ゆあん
じゃぱぱ
なおきり
じゃぱぱ
こんなに仲良く 会話を繰り広げているのだから
誰かしら付き合っているだろうと
同僚からの風の噂程度には
よく聞くが
無論
誰も付き合ってない
というかどうでもいい
たっつん
じゃぱぱ
じゃぱぱ
チュッ
そう返事をしたかと思えば
いきなり手を取ってキスをした。
まあ、通常運転だろう。
ゆあん
なおきり
じゃぱぱ
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
じゃぱぱ
じゃぱぱ
たっつん
じゃぱぱ
ガバッ...
たっつん
じゃぱぱ
俺が運転する車の中。
空調の切られた車内後方で
堂々と口移しで 餌付けをする🦖。
公私混同も甚だしい。
付き合ってないけど。
なおきり
ゆあん
なおきり
ゆあん
意味が分からないが
後ろに座る2人にも そのままイチャつく様指示を出した。
カシャッ...
暫くして 静かな車内に シャッター音が鳴り響く。
ゆあん
なおきり
なおきり
ゆあん
なおきり
なおきり
なおきり
たっつん
じゃぱぱ
じゃぱぱ
『イチャついておけ』 と確かに指示したが
こちらも 白昼堂々やらかしそうなので
何とかするよう目で合図する
なおきり
ダメだ
今になって勘が鈍った。
なおきり
なおきり
あ
良かった気づいた
なおきり
ゆあん
なおきり
ゆあん
捕らえた犯人を車に乗せ終え
他の応援班に報告をしようと
さっきから インカムをクルクルしている隣に
ゆあん
しびれを切らして インカムを持って口元に構える。
なおきり
ゆあん
ゆあん
ゆあん
ゆあん
なおきり
色んな班からのヤジと
上司からのお説教が一瞬。
ゆあん
なおきり
なおきり
なおきり
なおきり
なおきり
なおきり
なおきり
なおきり
何度か報告を繰り返したあと
そう言うと、インカムの電源を切り
そのまま流れるように腕を捕まれ
反応する前に 柔らかいものが頬に当たる。
なおきり
ゆあん
じゃぱぱ
たっつん
じゃぱぱ
じゃぱぱ
たっつん
じゃぱぱ
たっつん
じゃぱぱ
後ろは物理的に騒がしいが
無論
俺の心の内も穏やかではない。
こうやって 例のブツを手に入れた日には
「飛んで火に入る夏の虫」の如く
密かにギラつく その熱にあてられて
甘い期待が
淡く胸に滲む。
ゆあん
ゆあん
なおきり
有無を言わさぬその目は
獰猛で。
なのに
その中に滲んで見える
その優しい色が
俺を惑わす。
何て顔するんだ。 という言葉は
声にならなかった。
たっつん
長年鍛えた護身術を駆使して 暴れ回る彼を
乱雑にベッドに放り投げる。
投げた反動でスプリングが軋み
静かな部屋に響く。
たっつん
たっつん
じゃぱぱ
先程から 「帰る」と言って聞かないその唇に
齧り付くようにキスをする。
無理やりこじ開けた口に
例の"アレ"も一緒に流し込む。
たっつん
そのまま歯列をなぞって 上顎を刺激すれば
艶のある声が鼻から抜けた。
たっつん
じゃぱぱ
俺達4人は
麻薬取締部所属 桃色警察署の警察官だ。
例の"アレ"とか"ブツ"
とか言うのは
ドラッグの事。
特にその中でもお気に入りは
セックスドラッグだ。
たっつん
たっつん
じゃぱぱ
じゃぱぱ
じゃぱぱ
じゃぱぱ
一緒に堕ちて欲しいんだよね
とか
言えたらいいのに。
じゃぱぱ
たっつん
じゃぱぱ
じゃぱぱ
たっつん
たっつん
たっつん
じゃぱぱ
いきなり好きか嫌いかなんて
聞かれたところで 答えられるはずもないのに。
じゃぱぱ
たっつん
じゃぱぱ
じゃぱぱ
じゃぱぱ
何...考えているのか?
そんなの
こっちが聞きたい。
嘘に嘘を塗り重ねて
都合のいい言葉を囁いて。
たっつん
たっつん
たっつん
たっつん
遊び相手なら
勘弁願いたい。
そんなの
荷が重すぎる。
自分で聞いておいて何だが
答えはいらない。
知りたくもない。
火遊びなら...
じゃぱぱ
じゃぱぱ
じゃぱぱ
たっつん
たっつん
たっつん
じゃぱぱ
たっつん
じゃぱぱ
たっつん
たっつん
じゃぱぱ
ほら
そうやって誤魔化す。
これだから
たっつん
たっつん
じゃぱぱ
じゃぱぱ
たっつん
たっつん
じゃぱぱ
じゃぱぱ
たっつん
じゃぱぱ
ちゃんと捕まえるから
居なくならないで
好きだから
行かないで。
そんな身勝手な薄い言葉を吐いて
ちゃんと捕まえたはずだったのに
じゃぱぱ
次に見えた景色は
地面と⚡️の頭じゃなくて
薄い膜のように 広がる雲が
何も映さない濁った水面の様な そんな空だった。
それを見て初めて
彼に寝技を掛けられたのだと
理解した。
じゃぱぱ
たっつん
たっつん
そう言って去っていく彼を
ぼんやりと見つめる。
ポツポツと降り始めた雨が
先程まで 彼の香りで誤魔化していた頭痛を
悪化させるかの如く
ズキズキと痛みを増加させていった。
ゆあん
なおきり
なおきり
ゆあん
もう確実に犯罪だが
自分で抽質させた 濃厚なドラッグエキスを
コップの水と混ぜて少量飲み込んで
今、30分が経った。
火照った体を持て余したのか
それとも 最近の激務でお疲れだったのか
どちらでもいいが
早く早くと
ゴムを口に咥えて構える
このどうしようもない忠犬を
ぐちゃぐちゃにしてやりたいが
そんな事より
なおきり
なおきり
ゆあん
ゆあん
なおきり
なおきり
コップとは違う
ペットボトルの水を口に含んで
そのまま口移しで飲ませていく。
たまに挑発するように
舌先でつつかれるが
断固として
今はその侵入を許さない。
ゆあん
ゆあん
ゆあん
その態度に拗ねたのか
唇を尖らせて顔を背けた。
なおきり
なおきり
ゆあん
なおきり
ゆあん
ゆあん
ゆあん
ゆあん
ゆあん
ゆあん
なおきり
ゆあん
なおきり
なおきり
欲しくなってしまったんだ。
体じゃなくて
もっと奥深くにあるものが。
なおきり
なおきり
ゆあん
ゆあん
ゆあん
ゆあん
なおきり
なおきり
なおきり
なおきり
そう言いながら
彼の心臓ら辺を指差す。
ゆあん
ゆあん
ゆあん
ゆあん
なおきり
なおきり
なおきり
ゆあん
なおきり
ゆあん
ゆあん
ゆあん
ゆあん
ゆあん
ゆあん
なおきり
それでも
今日の現場で見たあの顔を
あんな顔を
もう誰にも見せたくないなんて
思ってしまったんだから。
ゆあん
ゆあん
切なく笑うその顔は
今この瞬間
1枚の見えない薄いガラスの板を 隔てられた様で。
外で降り始めたその雨が
より僕達の距離を離していく。
ゆあん
何事も無かったかのように
帰りのスーパーで買ったおつまみを 堪能する彼の瞳が
薄らと濡れていたのは
気のせいなのだろうか。
コメント
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うわぁ....切なすぎます...! もう...心臓が...!! なお兄とゆあんくんのやり取りでもう 涙腺崩壊しました、、、😭
うわああああ第163話読み終わったよ…!!😭💦 たっつんとじゃぱぱの関係、毎回ギリギリの綱渡りで見ててこっちが息止まるんだけど…「俺って何?」って聞いちゃうたっつんの不安が痛いほど伝わってきて切なかった😢 一方でなおきり×ゆあんの「もう終わりにしませんか」からの「平行線でいようよ」のやり取り、心臓ぎゅってなった…あの濡れた瞳が気のせいなわけないじゃんかよおおお😭💔 もぐらさん、毎回エモさと緊張感のバランスが天才すぎる…次話も楽しみにしてます!!🔥