流斗
おいサイコ〜
流斗
もう説教は終わったか?
樹
何とかね
樹
今日はいつにも増してしつこかったわ笑
樹
今俺ん家?
流斗
そ。早くお前も帰ってこい
樹
なんだ意外と驚いてないじゃん
樹
つまんねー笑
流斗
お前最近西園寺の話しかしねーんだから、嫌でも分かるっつーの
樹
やった?
流斗
お前じゃあるまいし
樹
キビシー笑笑
樹
すぐ戻るわ
樹
帰ってきましたよっと
樹
流斗?
華
おかえりなさい。木枯くん
樹
…華ちゃんだ
樹
もう逃げないの?
華
ええ
華
私を狙っていたことは、茅ヶ崎くんから聞きました
華
そんなに私のことを思っていてくれたんですね…
樹
あれー?もしかして惚れちゃった?
樹
意外とちょろいんだね華ちゃんって笑
華
木枯くんみたいに、強引にでも関係を持とうとする人は初めてで。少し、戸惑ってしまいました。
華
でも、今なら分かります。
華
木枯くんの愛ゆえの行動なのだと。
樹
いやー照れるなあ
樹
強姦しようとした男に惚れるなんて
樹
華ちゃんってば変態なんだから〜
樹
じゃ、さっきの続きでもしようか?
樹
今度は優しーくしてあげるよ
華
…ええ
私の肩に木枯さんが手を置く。
そしてその手に私の手を添える。
樹
かーわい笑
華
どうも。
木枯くんに軽く言葉を返し、目配せをする。
樹の頭に目掛けて力強く蹴りを入れる。
樹
ィ゛ッ!!!!
流斗
おしクリーンヒット
華
ナイスです、茅ヶ崎くん
樹
流斗ッ…!なんデェエエ!!!!
流斗
きめーんだよお前
流斗
女に手を出しまくった代償がこれだ
流斗
刑務所で頭冷やすんだな
樹
は…?
華
さっきの会話は全て録音してありますわ
華
そして洗脳されていた私を、茅ヶ崎くんが解いてくれた……そういう設定です。
流斗
西園寺の事しか頭になかったのが敗因だってな。
華
さて、警察はもう呼んであります。
流斗
観念するんだな
樹
ッギィイイイイィイイイ!!!!!!!!
蹴られた頭を抱え込みながら、床で這いずり回る木枯を、警察が到着するまでの間黙って見ていた。
華
先日はありがとうございました。
流斗
別に
流斗
大したことしてない
華
またまたそんな謙遜して
華
私に出来ることがあれば、なんでも言ってくださいね
流斗
なんでも?
華
ええ。私に出来る範囲ならなんでもやりますよ。
流斗
じゃ、俺に勉強教えろよ
華
べ、勉強ですか?
華
なんでまた急に…
流斗
あのサイコと仲良かったせいで、俺まで変な目で見られてんだよ
流斗
だから
流斗
少しずつ、学校に戻れるようにしようと思った
流斗
それだけだ
流斗
勉強出来ねーのに授業受けるとかダサすぎんだろ
華
…そういうことなら。
華
いくらでも付き合いますよ、茅ヶ崎くん。
流斗
その茅ヶ崎ってのやめろ
華
え?
流斗
流斗でいい
流斗
言いずらいだろ
華
そんなこと気にしてたんです?
華
分かりましたよ。流斗くん。
華
私のことも、華って呼んでいいんですよ?
流斗
調子乗んな
華
もう教えれることは全て教えましたよ。
流斗
おう
流斗
ありがとな
華
勉強がちゃんとついていけるようになるまで、学校に行かないと言ったのは驚きましたけど…
華
もう来てもいいんじゃないですか?
流斗
ま、そうだな
流斗
そろそろ行かねーと出席日数やべえ
華
でしょう?明日にでも来てくださいよ?
華
みんなをギャフンと言わせるんです!
流斗
表現古いな
流斗
分かった分かった
流斗
明日な。
華
ええ。待ってますわ。
流斗
明日か…
流斗
ったく…ま、少しずつでも準備してて良かったわ
教科書に筆記用具
ずっと鞄の中に眠っていた道具たち
一応整理し直したものの
少し落ち着かなかった。
美容師
いらっしゃいませー
流斗
予約していた茅ヶ崎です。
美容師
茅ヶ崎流斗様ですね。
美容師
本日はカットですか?カラーですか?
流斗
……カラーで。