iris曲パロ

───────────────── あの夏が飽和する ─────────────────

⚠️注意⚠️ 水 × 白 カプ要素 というより 友情感 の方が 強いかも

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汗が額から流れてくる

ここ最近はすごく暑い

今は 梅雨 、

たくさんの雨音が鳴り響いている

その中に一つの音が鳴り響いた

孤児院にいる僕の所に来てくれるのは ゛彼 ゛だけであろう

ｶﾞﾁｬｯ

゛人を殺したんよ ゛ ...

君はそう言って泣きじゃくった

夏がはじまったばかりなのに酷く震えている

そんな話ではじまるあの夏の日の記憶だ

死を嘆いている君に僕は言った

必要な物を鞄に詰めて

今から死ぬと考えたら

今となっちゃもういらない

君がそう呟いた

そして僕らは逃げ出した

この狭い狭いこの世界から

家族もクラスの奴らも

なにもかも全部捨てて

君と2人で

君は何も悪くないよ

君は何も悪くないよ

嫌な共通点で僕らは簡単に信じあってきた

ｷﾞ ｭ ｯ

君の手を握った時微かな震えもなくなっていた

誰にも縛られないで線路の上を歩いた

金を盗んで

ふたりで逃げて

どこにも行ける気がしたんだ

今更怖いものは僕らにはなかったんだ

あぶれ者の小さな逃避行の旅だ

自分は何も悪くないと

誰もがみんな思ってる

あてもなく彷徨うセミの群れに

水も無くなり揺れ出す視界に

迫り来る鬼たちの怒号に

馬鹿みたいにはしゃぎあい

彼が走るのをやめた

ふと君はナイフをとった

そして君は首を切った

何かの映画のワンシーンだ

白昼夢を見てる気がした

気づけば僕は捕まって

君がどこにも見つからなくって

君だけが何処にもいなくって

そして時は過ぎていった

ただ暑い暑い日が過ぎていった

あの夏の日を思い出す

僕は今も今でも唄ってる

君をずっと探してるんだ

9月の終わりにくしゃみして

6月の匂いを繰り返している

君のくしゃっとした笑い方

君の無邪気な行動が

頭の中を飽和してる

君に今なら届く気がする

君の笑い声が聞こえた気がした

「あの夏が飽和する」 ──────────────── カンザキイオリ様