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橘靖竜
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人は醜い生き物である。
人は賢い生き物でもある。
人は愛らしい生き物でもあり、憎たらしい生き物でもある。
ならば私は、一体何者なのであろうか。
画面に映し出された場所は、おそらくどこかの廃工場だった。
しかし、妙に辺りは整理されており、いわゆる簡単な番組セットのようなものが組まれていた。
もっとも、そこに置いてあるのは2つの席……しかも、大層なものではなく、学校などで使うような、どこにでもある木の机だった。
セットの正面にはスポットライトが当てられ、そのスポットライトの中央には全身黒づくめの女性の姿があった。
ユエ
ユエ
ユエ
ユエ
それは、決して地上波で放送できるような、品のあるものではなかった。
知る人しか知らないようなアングラサイトにて、不定期に放送されるもの。
いつ、どこで、どのタイミングでやるのか分からない。
ゆえに、変なところで高尚なものとして崇められており、録画をして拡散させるなんて真似は許されない。
かつて、録画したものを売って商売をしようとした者が、突如として失踪してしまったとか、しないとか。
とにもかくにも、観ることができれば幸運。
運が良ければ、観ることはできるが、しかし不定期であるがゆえに、張り込んだところで捉えることはできない。
そもそも、投稿されるのがアングラサイトであり、しかもどこに投稿されるのかも不明。
加えて、見つけてもURLが有効なのは、放送時間分だけ。
ただの一度でも、頭から最期まで観ることができれば幸運とされている……そんな都市伝説的なコンテンツ。
それが【断罪の魔女】だ。
ユエ
ユエ
ユエ
ユエ
ユエ
ユエ
ユエ
ユエ
ユエ
ユエ
ユエ
用意された机のひとつにスポットライトが当たると、そこには顔の半分に包帯を巻いた弱々しい様子の女性が映し出された。
チカ
ユエの紹介に答えるかのごとく、小さく頭を下げるチカ。
ユエ
ユエ
ユエ
今度は反対側の机が照らし出される。
ミホ
ミホ
ミホ
ユエ
ユエ
ミホ
ユエ
ユエ
ミホ
ユエ
ユエ
ユエ
ユエ
ユエ
ミホ
チカ
チカ
ミホ
チカ
チカ
時は遡り、高校時代。
ミホ
チカ
ミホ
チカ
チカ
休み時間、教室でいわゆる恋バナに花を咲かせるのは、ミホとチカ。
2人は親友であり、いつも一緒にいた。
ミホ
チカ
チカ
ミホ
ミホ
チカ
ミホ
ミホ
チカ
チカ
数日後――。
先輩
ミホ
ミホ
ミホ
ミホ
先輩
先輩
先輩
ミホ
先輩
先輩
先輩
ミホ
ミホは無言で立ち去った。
先輩
先輩
ミホ
ミホ
ミホ
ミホ
ミホ
ミホ
ふと、科学室の前を通る。
ミホ
ミホ
翌日、化学の授業。
教師
教師
教師
教師
化学の実験は2人1組にて行う。
もちろん、大親友のミホとチカは、ここでも一緒だった。
ミホ
ミホ
チカ
チカ
ミホ
ミホは塩酸の瓶の蓋をそっと開ける。
ミホ
ミホは瓶を開ける際に肘が当たったように見せかけて、自分の消しゴムを床に落とす。
ミホ
チカ
チカ
ミホ
ミホ
ミホ
あくまでも偶然を装って、消しゴムを拾い上げ、顔を上げたチカに向かって、瓶を取り落とした。
いや、取り落としたように見せかけて、中身の塩酸をチカの顔面に……。
チカ
塩酸はチカの顔半分に降りかかり、声にならない叫び声を上げるチカ。
ミホ
ミホ
ミホ
騒ぎを聞きつけた教師がやってくる。
教師
顔の半面を手で覆ったまま、しゃがみ込むチカ。
チカ
その焼けただれた顔に、ミホは内心で笑みを浮かべた。
ミホ
ミホ