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2件
sora
sora
sora
sora
※urusai☆
sora
sora
sora
sora
↓
sora
sora
sora
sora
sora
sora
アテンションっ ٩( ᐛ )( ᐖ )۶
桃赤 (BL×)
ご本人様との関係は一切ございません 2次元作です
苦手な人は回れ右☆
桃
赤
※他のメンバーも出てきます
sora
追記(02/12) カバー画像変えました☆
「ロボットパートナー」
時は20XX年。ここはロボット技術が急激に進化したいつかの未来。
ロボットが溢れている世界には、ロボットをパートナーにするしきたりがある。
桃
狭い研究室にパートナーの名前がひびく。
いつも0.5秒くらいで駆け寄ってくる驚くくらい早い奴なんだけど...
桃
桃
俺は辺りを見回してみる。
俺が研究したり買ったりした機械で溢れているだけで、その特徴的な赤髪は見つからない。
桃
俺の独り言は冷えた空気の中へ消え、変わりに孤独感を連れ帰る。
率直に寂しい。
桃
いつもりうらが淹れてくれるから滅多に淹れないけど、
コーヒーくらいなら俺でも大丈夫でしょ。
...多分。
桃
この研究室も散らかったもんだよなぁとつくづく思う。
足の踏み場もあったもんじゃない。
???
桃
急に床から声が聞こえた。
下を見てみると...
赤
赤
誰も居ないと思われた研究室の端。
両膝を抱えて不貞腐れた顔をしているりうらが居た。
桃
桃
赤
赤
赤
赤
パタンッ
桃
あれは絶対不機嫌だな。
桃
俺がりうらに気づかなかったこと...?
端に居たら気づけないし、いつも呼んだら来てくれるのに。
なんだかよそよそしい。
桃
桃
桃
赤
「りうらも飲んだら?」
って誘ったけど...
両者どちらも喋らない。
そしてりうらが1回もコップを置かない。
桃
誰か教えて(涙)
赤
りうらがコップを机に置く。
ずっと飲んでたし、多分飲み終わったのだろう。
これはチャンスだ。
桃
赤
桃
赤
りうらがもどかしそうに眉間に皺を寄せる。
これは絶対「早く言え」って思ってる顔。
桃
赤
赤
棒読みで応えられる。
桃
桃
赤
桃
ガタッッ
予想外の言葉につい椅子から立ち上がって反応してしまう。
赤
俺の声にりうらの肩が跳ねる。
なんか、ごめん
桃
赤
!?!?
!?!?!?
うちのりうらが!!うちのりうらがぁああ!?!!
桃
赤
赤
バタンッ
りうらが勢いよくドアを閉めて去っていく。
心做しかさっきよりも雑っぽい。
桃
「ないくんにかんけーない」は結構傷つく
なんせ小さい頃からずっと一緒に居たパートナー。相手のことはなんでも分かってるはずだったのに....
桃
桃
以上なくらいの眠気が襲ってくる。
最近研究で寝てなかったから、そのつけが回ってきたかもしれない。
桃
独り言の途中で、俺は夢の中へ潜り込んでしまった。
りうらと初めて会ったのは、俺が5歳の誕生日のときだった。
赤
父に隠れるようにして立っている、赤髪の小さい男の子。
桃
父
父
父に柔らかな笑顔でそう言われた。
無表情のその子を俺はまじまじと見る。
「パートナー」
という言葉に、小さい俺の好奇心がくすぐられた。
桃
赤
相手には素っ気なく返されるが、小さい頃の俺にそんなことは関係ない。
桃
桃
赤
その時、りうらは少し驚いた顔をしていたが、そんなことも俺には関係ない。
「5歳の誕生日にはロボットの"パートナー"を子供に渡す」
ついに俺にもその番が回ってきたのが嬉しくて
来たのがりうらなのも嬉しくて
俺は満面の笑みでりうらを迎えた。
赤
桃
黄
紫
わちゃわちゃした家の中。
玄関に皆の声が響く。
桃
紫
今日は中学校1、2年生の校外学習。
ひとつ上の兄弟のアニキと、アニキのパートナーの初兎ちゃん。
俺とりうらと__
青
水
俺の同級生のまろと、まろのパートナーのほとけっちと一緒に学校まで歩く。
これがいつものメンバーだ。
桃
俺は胸を高鳴らせて学校へと進んで行った。
研究者
紫
水
赤
今はロボット研究者の人が俺らに話をしてくれている。
あの3人は興味無いっぽいけど....
研究者
青
桃
黄
研究者
青
桃
黄
言葉をかけられ、俺は食い気味にこたえる。
目の前で動く見た事のないロボット。
仕組みは分からないけど、好奇心をくすぐる複雑なプログラム。
それを笑顔で解説していく研究者。
その全部に俺は心を惹かれていた。
黄
青
黄
アニキの嘆きが聞こえる気がするが、多分気のせい。
※気のせいじゃありませんないこさん
研究者
研究者
桃
桃
そう返した俺の頭の中には、あるひとつの考えが浮かんでいた。
ブーッブーッ
部屋に鳴り響く着信音が俺の耳に届く。
桃
誰からだろうと思ってスマホの画面を見ると、相手はまろだった。
桃
不思議に思いながら俺は電話をとる。
桃
ないこ、寝てた?
桃
そりゃ3回かけても出えへんわけやな....
桃
桃
仕事や
いや〜な言葉が耳に入ってくる。
実はまろもロボット研究者。同じ職場で働いてるいる同期だ。
桃
嘘つけ
桃
桃
桃
りうらを言い訳に使うのは心苦しいが、急に入ってくる仕事に面倒じゃないやつはない。
ごめんねりうら。
え?ほとけが今日りうらと会うって言ってたけど....今頃。
まろが「俺の方が1枚上手」と言わんばかりの半笑いの口調で言ってくる。
桃
ほんと☆
どうする?来ないのならないこが嘘ついたってことを上に伝e
桃
よろしい
この家から研究所、結構遠いんだよな。
桃
ほんと、(色んな意味で)賢い友達を持ったと思う。
桃
俺は重い足を引きずるようにして準備を始めた。
桃
俺は目の前の状況に目を見開く。
さっきからまろが一生懸命説明してくれているが、頭が回ってないからか理解できない。
桃
青
キレ気味に手を動かすまろ。
まろが資料をまとめて立ち上がる。
青
桃
青
桃
混乱しながらもまろの後ろをついて行く。
小走りで進みながら見たものは、まろの説明の斜め上を行くくらい想像を絶する光景だった。
桃
赤
俺はいつもと違う部屋でため息をつく。
水
赤
水
今居るのは友達のほとけっちの家。
少し不本意だけど、悩み事を相談しに来た。
水
ド直球に「機嫌が悪い」という言葉を貰う。
確かに自分でも思うけど...ちょっとそのまんま過ぎない?
赤
赤
水
赤
ほとけっちにはすぐバレた。
探るのとかは苦手そうだけど、勘がいいんだろうな〜とか適当なことを考える。
赤
水
赤
俺だってないくんが今朝の状況だったらきっと見つけられない。
だけど、意地悪のせいだと思うのはりうらにとって癪だった。
「1番の唯一無二のパートナー」
「どんなときでも一緒に居れるパートナー」
そんな俺にとってのないくんのイメージを変えたくなかった。
赤
カタンッ
なにかが倒れた音がなる。
水
倒れたのは棚の上に乗っている写真立てだった。
ほとけっちが写真立てを起こすと、そこには小さいいつメンの笑顔があった。
もちろん、そこにはないくんも居る。
今と違うのは__俺が包帯を巻いているところ。
赤
水
ほとけっちがいつもと違う声音で返し、その写真立てをこっちまで持ってくる。
水
赤
「嘘だけど」
と、心の中で呟く。
水
赤
ほとけっちの必死さが、俺の記憶の端と重なった。
その瞬間、忘れていたい、けど、忘れたくない思い出が
頭の中に流れ込んできた。
ポツッ...ポツッ
水
桃
黄
暑い暑いはずの8月。
あまりよくない天気で今日はそこまで暑くない。
水
青
紫
水
赤
その日はりうら達の家で青組とお泊まり会。
小5だった俺は、自分の家に友達が泊まりに来ることに舞い上がっていた。
キ────ンッッ
赤
突然、耳鳴りのような、頭が割れそうな高音が鳴り響く。
黄
青
紫
水
他の皆は聞こえていないのか、普通に会話を続けている。
キ────ンッッ
赤
消えないその音は耳の奥まで届いてくる。
つい、頭を抱えた。
桃
消えない音に混じって、ひとつの声が聞こえる。
ないくんが俺の顔を覗き込んでいた。
「ないくん」
「助けて」
言いたいけど苦しすぎて言えない。
キ────ンッッ
赤
涙目で口をパクパクする。
桃
桃
ないくんが俺の異変に気づいたらしい。
慌てて俺を揺さぶる。
桃
赤
誰にも伝わらない声を出す。
桃
桃
桃
耳の奥のその音が、ないくんの声をも聞こえなくする。
キ────ンッッ
黄
青
紫
水
みんなの声も聞こえない。
姿も見えなくなってくる。
赤
赤
伝わらない声を発したのを最後に、俺の思考は消えない音に蝕まれていった。
ガシャッ ガラガラッッ
桃
桃
桃
停電して真っ暗な闇の中、俺は叫び倒していた。
青
青
桃
青
青
桃
ロボット研究所の廊下に怒涛の如く進んでいく会話と足音が響く。
桃
桃
そう、なんと俺は重大すぎる役を任じられていた。
ロボットが暴走した原因はプログラムのズレ。
暴走したロボットは「chimera Ⅳ」
名前の由来はギリシア神話に出てくる怪物のキメラが__
桃
暴走したロボットは「chimera Ⅳ」
この研究所のコントロールをしている、言わばこの建物の"核"。
現在パートナーロボットに使われているものを大幅に改良し、更に別の類いのAIを組み込んだという。
この研究所の研究の、集大成みたいな存在。
そんなロボットを俺に治せと言う上はどうかしてる。
青
まろが足を止めずに話しかけてくる。
桃
青
こっちを向いて、さっきとは違う柔らかな声音で言う。
振り向いた時にまろが両腕に抱えている資料が見えた。
その資料には__
『パートナーロボット暴走の対処法』
と書かれていた。
桃
桃
そしてその資料の隅に書いてある名前は...
青
桃
桃
小学5年生の頃の夏。
皆でのお泊まり会中にりうらが倒れた。
赤
必死に"なにか"を訴えてくるりうら。
その頃の俺は「はっきり言ってくれないと分からない」みたいなバカなことを考えてた気がする。
桃
桃
俺はようやく、りうらの息が荒くなっていることに気がついた。
桃
俺はパニックになってりうらの肩を揺らした。
今思うと、揺さぶった俺はすっごくバカだ。
病人振り回してるのと同じだし。
赤
赤
口パクだけのはずのりうら。
俺には何故か「助けて」というりうらの声が重なった。
俺が解決出来る問題じゃない
そう悟った小さい頃の俺は、周りに助けを求めた。
桃
桃
すぐにロボットの病院に運ばれたりうら。
緊急室みたいなところに入っていった。
俺達子供は、待合室で待っているようにと言われた。
その時間、他の4人は泣きじゃくる俺をずっと支えてくれた。
運ばれてから1時間後、付き添っていた父が出てきた。
父
その言葉を聞いた時、待っていた皆は心底ほっとしていただろう。
俺を除いて__
水
水
赤
水
赤
なんだろ、今の走馬灯みたいなやつ。
りうらが倒れた時の記憶だった。
...なんだか気味悪いな。
水
赤
水
赤
水
ピロンッ
ほとけっちのスマホから着信音量が鳴る。
水
俺もほとけっちと一緒にスマホの画面を覗く。
ごめん、仕事以外とでかい
帰るのおそくなる
ないこも同じやからりうらに言っといて
どうやらまろかららしい。
水
赤
普通のパートナーロボットはパートナーの人間と共に仕事をすることが決まっている。
働かないと食べていけないしね。
だけど、りうらのパートナーが行っている職場は特殊だ。
なんせ「ロボット研究所」
俺は着いて行けない。行かせてくれない。
それはほとけっちも同じ。
りうらだって行けるものなら着いて行きたかった。
赤
水
同じ処遇のほとけっちが眉をひそめる。
俺と同じ心情なのか、それとも別の思いに揺られているのか
下を向くほとけっちにかける言葉を見つけられなかった。
赤
赤
少しの沈黙が続いた後、俺は帰ることにした。
雰囲気暗くして出ていくのは気が引けたので、なるべく笑顔を作る。
水
多分ほとけっちは「もうちょっと居なよ」と言いたいんだろう。
焦った様子で俺を引き止めようとする。
赤
赤
すっきりなんてしてない。
俺の悩んでることは他にもある。
だけど、ほとけっちに迷惑はかけていられない。
水
俺の言葉を聞いて引き止める手を離すほとけっち。
水
水
ほとけっちには、俺がないくんを責めているように見えたのだろうか。
気まずそうに俯いて口をぎゅっと閉じるほとけっち。
赤
赤
責めているつもりはない。
そう言いたいが、無意識でやっているのなら実際に責めているのと同じだ。
赤
それになぜか、さっきの言葉は忠告だと感じられた。
桃
終わった...なんとかなった.......。
本当に生きた心地がしない。
青
桃
青
まろがツッコんでくる。
俺にとって命の危機みたいなもんだったけどな。
社会的に(上からの命令のため)
桃
青
桃
青
まろの嘆きを背中から感じながら俺は帰る支度をする。
まろに呼ばれたのは昼過ぎくらいだったのに、今はもう夜が深くなっている。
桃
俺は窓を見てそう呟く。
窓の外は闇に呑まれ、小さな光達がより映えていた。
桃
まろがほとけっちに連絡して、りうらにも伝えてって言ったらしい。
流石にりうらももう帰ってるだろう。
桃
赤
赤
赤
ないくんが帰ってこない。
もう外は真っ暗だし、晩ご飯も冷めそうだし、
仕事がそんなに大切なのか、問いただしたくなる。
赤
心配は行き過ぎたら束縛になる。
そうはなりたくない。
だけどりうらのパートナーは__
ガチャッ
赤
家の扉が開く。
こちらへ向かってくる足音がどんどん大きくなる。
赤
ガラガラッ
桃
赤
ないくんが少し息を切らして入ってきた。
走って帰って来たのだろうか。
りうらと目が合ってほっとしたような顔で荷物を下ろす。
桃
赤
俺はないくんの言葉を遮って返す。
今話したいのは、それじゃない。
桃
赤
桃
いつもの会話...だと思う。
そう思いたい。
「いつ話を切り出そうか」
そのことで俺の頭はいっぱいだった。
桃
赤
温め直した晩ご飯を2人で食べる。
いつもと違うのは沈黙が広がっていること。
俺は話を切り出すことにした。
赤
桃
赤
いざ言い出そうとするとなかなか言葉が出ない。
赤
桃
赤
桃
ないくんがまるで思い出すように目を瞑る。
桃
赤
俺が本当に言いたいのは、これじゃない。
もっともっと、大切なこと。
赤
赤
桃
赤
赤
桃
りうらがなぜそう思ったのかはわからない。
わからないけど
その言葉を流すわけにはいかなかった。
桃
赤
赤
赤
赤
赤
赤
りうらが目を潤ませて言う。
最後の方はもう涙声で、今にも泣いてしまいそうだ。
言い切ったら俯いて黙り込んでしまう。
多分、泣くのを我慢しているのだろう。
けど泣きたいのはこっちだ。
桃
桃
赤
りうらが肩を縮めて顔を上げる。
桃
赤
桃
一旦落ち着こうと、息を整える。
真っ直ぐりうらを見る。
桃
桃
赤
桃
桃
桃
桃
桃
桃
桃
赤
そう、りうらには言ってこなかった。
俺が研究者になった理由。
パートナーロボットは、"不良品"になってしまうと廃棄される。次のパートナーが用意される。
りうらがもともと不調なのはお泊まり会の時に勘づいていた。
廃棄なんて言葉、俺が聞きたくなかった。
だから"研究者"
だから"パートナーロボット暴走の対処法"
全部全部、唯一無二のパートナー、りうらの為。
桃
桃
桃
桃
桃
赤
桃
桃
赤
「唯一無二のパートナー」
それは、りうらがずっと心の中で繰り返していた言葉だった。
桃
ないくんがこらえていた涙をぼろぼろ流す。
俺も泣きたい。というか多分もう泣いている。
「ないちゃんを責めないであげてほしい」
ほとけっちがそう言ってたのは、ないくんが研究者になった理由を知っていたからだろう。
気づかなかったりうらがバカみたい。
自分の為に動いてくれていたパートナーに、気づけないなんて。
赤
いつの間にかどちらも椅子から立ち上がっていた。
俺は椅子をよけてないくんの方へ向かう。
ギュッ.....
赤
赤
「傷つけちゃった」
そう言う前に、ないくんがぎゅっとしてくる。
桃
すこし冷たい、だけど安心するような空気が包む。
赤
桃
2人の"ずれ"は辛くて苦くて、
だけど
そのでこぼこがびっくりするほどピッタリだったのは、みんな知っているお話__。
sora
sora
sora
sora
sora
sora
sora
sora
sora
sora
sora
sora
sora
sora
sora
(っ'ヮ'c)<バァァァァァァイィィィィィィバァァァァァァイ
660タップお疲れ様でした!ᐠ( ᐛ )ᐟ