sora
sora
sora
こんにちは! ────☆ soraと申します!
sora
sora
sora
アテンションっ ٩( ᐛ )( ᐖ )۶
sora
sora
sora
sora
sora
sora
sora
sora
sora
sora
sora
sora
sora
アテンションっ ٩( ᐛ )( ᐖ )۶
水紫 (BL×)
死ネタ
ご本人様との関係は一切ございません 2次元作です
苦手な人は回れ右☆
水
紫
「フツリアイ」
それは形の無いもの。
形が無ければ重さも無い。
不安定で、プカプカ浮いている。
そんな形の無いものを人は見ようとする。
重さなんて無いのに測ろうとする。
命に不等号を付けようとするのは、人の悪の部分なのでしょうか?
教師
水
頬ずえをつきながらの授業は馬の耳に念仏。
僕にとってどうでもいいことを大人達は教えようとしてくる。
まぁ何に関しても興味はないけれど
唯一知ってみたいのは...こう.....形の無いものとか、上手く言えないもの。
ピーヒョロロロ
水
僕も自由だったらいいのに。
自由になれないならいっそ、死んでしまいたい。
教師
水
教師
水
水
優等生面もしんどくなってきた。
素なのか、作っているのか、
分からないことが1番しんどい。
水
どうだってない
そう思って歩いていたとき__
水
山積みの教科書から影が見えた。
すっごいスピードでくる影を、僕は避けれない。
ドンッ
水
???
お互いに後ろに跳ねる。
僕の手にあった山積みの教科書が辺りに散らかる。
.......めんどくさいことになった。
???
水
ぶつかる時にぎゅっと閉じていた目を開く。
目の前には、教科書を集めておろおろしている見慣れた顔があった。
印象的な萌え袖がふらふらと揺れる。
水
紫
紫
初兎さんは幼稚園から今の高2まで一緒の幼なじみ。
幼なじみ...って言っても全然喋らない。
初兎さんは一軍だし、クラスの中心だし、
向こうもあまり喋りかけて来ないから僕も話しかけない。
初兎さんは僕を友達だと思ってるらしいけど。
僕と初兎さんの間には何も無いし、何かを作ろうとも思っていない。
水
紫
そう言って苦笑しながら散らばった教科書をこちらに渡してくる。
水
紫
水
見たら分かるのに、なんでわざわざ__
紫
夏の太陽くらい眩しい笑顔を向けられる。
水
初兎さんに「ありがとう」と言われるようなことしていない。
むしろぶつかって怒っても変じゃないくらいなのに。
紫
紫
いつもと変わらぬ顔で僕に問う。
そんな考え方、僕には無い。
いつもなら聞き流してるだろうに、僕の心は過剰に反応してしまう。
変なのに...おかしいのに.....
水
何故かかっこよく感じたんだ。
ピコン
水
ついこないだ、"初兎ちゃん"と連絡先を交換した。
廊下でぶつかった時から両者なんとなく近づこうとしてて
「メール交換しよう」
そう言ってきたのは初兎ちゃんの方から。
「いむくん多忙そうやし、メール交換しようや!」
「学校じゃ喋る時間無いし、、お願いっ!」
両手を合わせてまるで土下座でもするような勢いの初兎ちゃんを見ると断ることはできず、
半ば強制的に交換することになった
水
僕はスマホをポチポチいじる。
親が厳しくて、1日の時間をほとんど勉強に使っているような僕にとって、初兎ちゃんとのメールは嬉しかった。
水
ぶつかって連絡先交換とか、漫画のベタな展開みたい。
こんな都合のいいことがあっていいのだろうか。
毎日塾詰めで愛想無い自分。
キラキラ輝いている友達。
不釣り合いなのは解ってる。
水
初兎ちゃんといつか離れるのが、どんどん怖くなってしまう。
初めてできた大切な人
失いたくない気持ちが、どんどん膨らんでいった。
紫
水
初兎ちゃんと仲良くしている内に、噂が立った。
モブ
モブ
モブ
モブ
モブ
モブ
こっちを向いて喋る声。
きっと隠すつもりもないんだろうけど
思わず耳を塞ぎたくなる。
あそこだけじゃない
噂する声があちこちに聞こえる。
スッ...
水
僕の両耳が塞がれる。
その隙間から、声が聞こえた。
紫
紫
紫
珍しく口の悪い友達。
その顔は悔しそうな、憤りを隠せてないような、始めて見る表情だった。
水
その口調と表情が違和感で、少し怖く感じた僕は笑いながら耳を塞いでくれた手に触れる。
怒っている初兎ちゃんは、僕の知っている初兎ちゃんじゃない。
紫
紫
あんなに周りに"囲まれていた"初兎ちゃんが噂を気にするなんて意外だ。
確かになんか、繊細そうだもんな。
水
紫
肘を曲げて、むきってする。
僕だって気にしてない訳じゃない。
もしかしたら腕が震えてるかもしれない。
けど、「意外」と言いながらもきっと初兎ちゃんは分かってくれてると思うから、いいんだ。
水
紫
「明日は親居んし、家来おへん?」
昨日、そう初兎ちゃんからメールが来た。
その日はたまたま自分の親も居なくて塾に行かない日だからOKできた。
家で勉強しろって言われてたけど...気にしたら負けだ。
僕はおずおずと初兎ちゃんの家の中に入っていった。
水
水
紫
紫
紫
水
紫
そう言ってリビングのソファに腰掛けながらポンポンと隣を叩く。
ストンッ
水
メールでの言い方からして、親が居たら入れないのかな、と思ってた僕はそう問う。
リビングなら、帰ってきたらすぐバレるんじゃないか。
紫
初兎ちゃんが考える素振りをする。
紫
水
初兎ちゃんの返答に、少し引っかかった。
「部屋で遊ぶ」じゃなくて「部屋を見に来る」なのが、少しおかしい。
水
聞き返すこともできず、僕は初兎ちゃんの後を着いて言った。
ガチャッ
紫
水
初兎ちゃんに並んで、ベッドの端に座る。
僕の部屋よりもシンプルだが、さっきのリビングほどでもない。
水
あまりキョロキョロするのも失礼かな、と思い、内装については考えるのをやめる。
一旦思考を止めたことで、新たに気になることを見つける。
匂いがどうも、変だ。
どこでも嗅いだことの無い__いや、あまり嗅ぐ機会のないような匂い。
思えばさっきのリビングもそうだ。
水
外と全然違う。
家によって匂いにこんな違いが出るのだろうか。
僕はもう一度、部屋の匂いに嗅覚を研ぎ澄ます。
いや...違う。この匂いは__
水
紫
初兎ちゃんが目を見開いてこちらを見る。
その顔は驚きに染まっていた。
紫
紫
か細い声で呟く初兎ちゃん。
見はっていた顔がほどけるように、どんどん泣きそうな顔へと変わっていった。
紫
涙を堪えながら僕に訴える。
水
紫
紫
水
しばらく涙を堪えていた初兎ちゃんが口を開く。
その沈黙の時間が、僕にとって心の準備をする時間だった。
紫
紫
声が震えて今にも泣きそうな初兎ちゃん。
ここで僕が口を開くのは野蛮かな__。
紫
水
確か、刃物とかで切るんだよね。
一瞬分からなかった言葉を、頭の奥から記憶を引っ張り出して理解する。
水
紫
紫
初兎ちゃんがおもむろに腕をこちらに向けた。
ずっと萌え袖だった手首があらわになる。
白い肌に、無数の線があった。
水
紫
水
聞いたのはこちらだが、僕が気になっているのはそっちじゃない。
初兎ちゃんの腕には無数の線よりもっと目立つ、傷があった。
包帯が巻いてあるが、巻いていないところも酷い。
包帯が緩んで隙間からもっと痛そうな傷が見える。
痣、切り傷....全部、親がやったのだろうか。
水
紫
ついこぼれた僕の独り言に初兎ちゃんが笑う。
「笑い事じゃないでしょ」
そう言いたいけど、何も知らない僕は何も言えない。
紫
紫
下を向いて申し訳無さそうに言う。
水
勇気をだして話してくれた初兎ちゃんを責めるつもりは全くない。
むしろ、抱きしめてあげたいくらい。
紫
水
ガチャッ
水
初兎ちゃんの足音が離れたのを確認して呟く。
今離れたのは正解だと思う。
お互い、心の整理ができる。
水
今の僕よりも、しんどいのかな。
僕は暴力を受けたことが無い。
初兎ちゃんも死にたいとか思ってるのかな。
...思ってるなら、嫌だな。
水
別になにかがあったわけじゃない。
いつも通りだったはず。
急にこんな大事な話するなんて、少し変じゃないか...?
初兎ちゃんに心情の変化があったのだろうか。
親が居ないからたまたま?
そういう可能性だっていっぱいある。
いっぱいあるけど__
水
一度浮かんだ予想は止められない。
僕はベッドから立ち上がって、ドアへと手を伸ばした。
ベッドの壁にもたれる。
水
この部屋を出て目的の場所に着いた時、僕は絶句した。
その状況から、自分がなぜこうしたかもはっきりとは分からない。
眠い。
いつもと違う感覚。
ぼーっとする。
だけど、「助けて」とは思わない。
ガチャッ
紫
水
紫
初兎ちゃんが不思議そうに首を傾げる。
紫
水
予想外の返答だったのだろう。
初兎ちゃんが眉を歪める。
その顔はすぐに、焦りの表情へ変わった。
紫
水
紫
バンッッッ
初兎ちゃんがさっき閉めたドアを勢いよく開ける。
すぐに部屋を出ていった。
床を駆ける足音がここまで聞こえてくる。
水
僕が呟くと同時に、足音が折り返してくる。
水
ダッダッダッダッ
紫
紫
紫
泣きそうな、悔しそうな、それでも怒ってるような
感情がごちゃ混ぜの顔で言ってくる。
そこに「嬉しい」という感情は無い。
あれ、睡眠薬だったんだ。
なんの薬かは分からないけど、飲んだら害があるものということは分かった。
だって、遺言書と一緒に置いてあったもん。
初兎ちゃんは僕に家のことを話して死ぬつもりだったんだ。
きっとどこかに放り出しても初兎ちゃんは見つけ出す。
初兎ちゃん自身が死ぬために。
持って帰ればいい。
そういう考えもあったが、
それでももう一度手に入れるだろう。
僕が飲めばきっと手に入れない。
考えた答えは、そうだった。
水
水
紫
紫
紫
...知ってるよ。
初兎ちゃんが言いたいことはちゃんと分かる。
分かるんだけど
僕は、大切な人が死のうとしている事実を分かりたくないんだ。
水
水
水
水
紫
グイッッッ
水
初兎ちゃんが僕の胸ぐらを掴む。
顔を近づけて吐き捨てるように言った。
紫
僕の頬に涙が落ちてくる。
その涙は僕のじゃなくて、大切な人のものだった。
水
水
水
紫
水
水
水
水
こんどはこっちの涙が溢れる。
薬の影響を忘れて叫んでしまった。
しばらく、2人の沈黙の時間が進む。
胸ぐらを掴んでた手を離して、初兎ちゃんが僕の隣に座る。
紫
紫
紫
水
紫
「分かってた」と言わんばかりに笑う。
もうすぐ死ぬってわかってても、言葉があまり出てこない。
何を話そう。
紫
水
紫
水
水
紫
初兎ちゃんはまだ、怒ってるのかな。
僕が死のうとした事。
いや....まぁもう死ぬんだけど
僕が居なくなったら、初兎ちゃんはらくかな。
あの噂も無くなるかもしれない。
初兎ちゃんだってもう一度薬を手に取ることはない。
これはそういう駆け引きだから。
水
紫
水
紫
紫
紫
水
"こんなこと"って、僕が薬を勝手に飲んだことだよね?
水
水
紫
途中で言葉に詰まってしまう。
罪悪感で消えれないのは初兎ちゃんにとって地獄のようなことだろう。
それを今から願い__消えたいという願いが叶う僕が口にするのは野蛮だ。
紫
水
水
水
最後に話す話題をしばらく考えていた僕は、1番伝えたいことを話すことにした。
水
水
水
水
水
紫
水
紫
水
水
紫
水
水
紫
紫
水
紫
「おやすみなさい」
sora
sora
sora
sora
sora
sora
sora
sora
sora
sora
sora
sora
(っ'ヮ'c)<バァァァァァァイィィィィィィバァァァァァァイ
446タップお疲れ様でした!ᐠ( ᐛ )ᐟ
コメント
7件
時差失礼します! soraくん久しぶり。覚えてる…? 不等号とか、天秤とか、不釣り合いとか、色々繋がっててもう、さすがって久しぶりに読んで思った。変わってなくて安心した(誰目線)ツリアワナイでも、どんなに違ってもお互いのこと思ってるのがすごい好きです。いつ読んでもやっぱり、soraくんの話が私の思う1番です。これからも、最っ高のお話をよろしくお願いしますっ!