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放課後
冬華(とうか)
授業の疲れでベンチにコロンと寝っ転がって背を伸ばす
冬華(とうか)
空はすっかりオレンジ色…まだまだ春という季節…
桜はすでに散り…新入生に転入生…特待生チャンはすっかり周りに馴染んだであろう頃…
冬華(とうか)
特待生)!!冬華ちゃん!
冬華(とうか)
特待生)??それより休憩中でしたか…?
冬華(とうか)
心配そうに見つめる彼女を心配させまいとニコニコと笑うと…更に心配させたのか私の隣に座って来た
特待生)嘘です、貴方は嘘をつく時悟られないように苦笑いします
冬華(とうか)
目を逸らすと特待生チャンは心配そうな顔をさらにした
特待生)…誰かに相談とか……
冬華(とうか)
特待生)えぇ、なんとなくですが分かります
冬華(とうか)
今日あったことを話した…模擬戦終わりに翔君達と話していたらぎこちない顔をされた事を…
特待生)そうですね〜…ん〜……
特待生チャンはしばらく悩んだあと…口を開いた
特待生)多分お2人がぎこちない顔をしたのは…あなたの事が心配で…死に恐怖を抱かないことに恐怖をしたからだと思いますよ
冬華(とうか)
特待生)ほら、死んじゃうほどの痛みとか苦しみが感じられるんですよね?なら、苦しむだけ苦しんで…生きて…
冬華(とうか)
特待生)恐らくですよ?
特待生)まぁでも…私なら怖いって…思いますかね
特待生)人なのに人じゃない…って所じゃないんです、人なのに人じゃないからこそ…私達じゃ考えられない「恐怖」があるから怖いんです
特待生)考えられない恐怖だから…与えられない恐怖だから怖いんです
特待生チャンに色々言われ…納得する部分もあった…
人は「考えられないもの」に恐怖を感じる……人は人じゃないものに恐怖を感じる…
人は些細な事で恐怖を感じる
冬華(とうか)
特待生)まぁそうですね…笑
特待生)人なのに人じゃない人達…グールにまだ恐怖はあります、それに怪異にも
特待生)特に怪異が怖いですね…人みたいな見た目をしている怪異が居るじゃないですか?私、そういうの怖くて笑
冬華(とうか)
そんな風に話していると「あれ…特待生に冬華?」と、声を掛けられ後ろを見ると伯玖先輩と珍しく累先輩がいた
冬華(とうか)
累(るい)
伯玖(はく)
冬華(とうか)
2人は私達を挟んで座った
冬華(とうか)
特待生)ここいつもグール居ますもんね
累(るい)
冬華(とうか)
冬華(とうか)
伯玖(はく)
特待生)好かれてるんですか?その大我さんって人に
冬華(とうか)
特待生)え!?
冬華(とうか)
累(るい)
冬華(とうか)
累(るい)
伯玖(はく)
累(るい)
冬華(とうか)
特待生)相変わらず累さんはデレデレですね笑
伯玖(はく)
冬華(とうか)
伯玖(はく)
伯玖(はく)
特待生)わ、私ですか!?私じゃないと思うんですけど!?
冬華(とうか)
伯玖(はく)
冬華(とうか)
累(るい)
冬華(とうか)
伯玖(はく)
累(るい)
冬華(とうか)
伯玖(はく)
特待生)…あの、伯玖さん
伯玖(はく)
冬華(とうか)
累(るい)
冬華(とうか)
累(るい)
その日の夜…私は伯玖先輩と累先輩に「呑みに行こ」と誘われ…シノストラのBARに来ていた
冬華(とうか)
伯玖(はく)
冬華(とうか)
お酒の着いた唇を軽く舐める
累(るい)
冬華(とうか)
冬華(とうか)
大我(たいが)
冬華(とうか)
大我(たいが)
冬華(とうか)
大我(たいが)
累(るい)
大我(たいが)
冬華(とうか)
大我(たいが)
冬華(とうか)
伯玖(はく)
この人…赤髪のトラブルメーカーこと…星喰大我は苦手な人だ…
大我(たいが)
冬華(とうか)
大我(たいが)
冬華(とうか)
大我(たいが)
冬華(とうか)
大我(たいが)
この人のことを「先輩」「パイセン」と呼べる気は全くない……というかこの人が自分の先輩と思いたくない…だから呼ばない
マジでこの人ぐらいだわ…名前で呼ぶの……累さんも累さんで呼ぶ時はあるけど…
冬華(とうか)
大我(たいが)
冬華(とうか)
伯玖(はく)
冬華(とうか)
3人)(コイツ可愛いな)
大我(たいが)
冬華(とうか)
冬華(とうか)
大我(たいが)
冬華(とうか)
大我さんに突然…脇の下に手を突っ込まれそのままグイッと上に持ち上げられ…私が座っていた椅子に大我さんが座り私はその膝に座らされた
冬華(とうか)
大我(たいが)
冬華(とうか)
大我さんの左手が後ろから私を抱き寄せる
冬華(とうか)
ブツクサ文句言っても無意味だと思い…お酒を流し込む
冬華(とうか)
大我(たいが)
冬華(とうか)
伯玖(はく)
大我さんは私が持っていたグラスを手に取りグイッと一気に呑んだ
大我(たいが)
冬華(とうか)
大我(たいが)
そう言って今度は両手で私を抱き締め背中に顔を押し付けてくる
冬華(とうか)
伯玖(はく)
冬華(とうか)
気を治してお酒を呑み進めていると…突然背中に手を入れられた
冬華(とうか)
累(るい)
冬華(とうか)
大我(たいが)
冬華(とうか)
冬華(とうか)
大我(たいが)
冬華(とうか)
大我(たいが)
冬華(とうか)
伯玖(はく)
冬華(とうか)
大我(たいが)
冬華(とうか)
大我(たいが)
冬華(とうか)
ギャーギャー騒ぐ大我さんの頭を優しく撫でると肩に顔を乗っけてきた
大我(たいが)
冬華(とうか)
大我(たいが)
冬華(とうか)
冬華(とうか)
大我(たいが)
冬華(とうか)
大我(たいが)
冬華(とうか)
冬華(とうか)
累(るい)
冬華(とうか)
累(るい)
真っ赤な顔をしながら小首を傾げお酒で少し潤んだ瞳で見つめてくる累さん
少し期待をしているようだが……残念!
冬華(とうか)
冬華(とうか)
累(るい)
冬華(とうか)
冬華(とうか)
そうはっきり言うと今度は伯玖君が「じゃあ俺らんとこなら遠慮とか要らねぇよな?」と詰め寄ってきた
冬華(とうか)
伯玖(はく)
伯玖(はく)
大我(たいが)
冬華(とうか)
大我(たいが)
冬華(とうか)
伯玖(はく)
累(るい)
冬華(とうか)
伯玖(はく)
コテンと小首を傾げ真っ赤に染った顔を見せて来る
お陰で少し色っぽく見える、累さんもそうだが
冬華(とうか)
累(るい)
冬華(とうか)
累(るい)
冬華(とうか)
累(るい)
ショボンと拗ねた累さんの頭を優しく撫でるとスリスリと頭をこすり付けてきた
冬華(とうか)
冬華(とうか)
一言…誰にも聞こえないように呟く
大我(たいが)
冬華(とうか)
大我(たいが)
冬華(とうか)
こうして…私と大我さんは呑み直し…各々の部屋へと戻った