TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

~1人かくれんぼのやり方~

準備するもの

綿を抜いたぬいぐるみ

刃物

赤い糸

縫い針

体の一部(髪の毛や爪など)

コップ一杯の塩水

世間をゆるがす都市伝説となった1人かくれんぼ

映画化やドラマ化がされ、ネットでは実際に1人かくれんぼを実証した動画に怪奇現象が録画されていたりと、数々の霊的伝説を産み出してきた

この話は現代社会の闇に葬られることになった1人の少女の話です。

杏奈

ねえ、1人かくれんぼって知ってる?

雪乃

知ってるよ、て言うかいまどき知らない人なんていないでしょ。

杏奈

まあ、確かにね

雪乃

で、その1人かくれんぼが何よ。まさか、やってみようと思ってる。って言い出すわけじゃあないよね?

杏奈

そのまさか。でもね、1人ではしないよ。だって怖いもん。

雪乃

はあ、じゃあ1人かくれんぼにならないじゃん。

杏奈

でもさ、1人かくれんぼってみんな「1人」でやるからダメな訳でしょ?映画でも、ドラマでも殺されたりするわけじゃん。

雪乃

そうだね。で?

杏奈

だから、2人でやらない?

雪乃

だから、それじゃ1人かくれんぼにならないっていってんの。

杏奈

でもさ1人かくれんぼって降霊術だから危ないんでしょ。だったら、1人でしても、2人でしても一緒じゃん。

雪乃

...で、私を誘ったわけ?

杏奈

当たり。

雪乃

まあ、私もそういうの信じてないし、暇潰しに付き合ってあげる。

杏奈

やった、1人かくれんぼを2人で、題して2人かくれんぼ。

雪乃

...それって、ただのかくれんぼじゃん。

そんな会話をはじめ、押されるままに、2人かくれんぼをすることになった。

雪乃

それで、いつするの?

杏奈

んー、じゃあ今日は?親留守っていってなかったっけ?

雪乃

えー、私の家でするの?

杏奈

いいじゃん。どうせただの都市伝説なんだし。

雪乃

.....まあいいけど。

杏奈

じゃあ決まり!!

杏奈

面白そうだし、予習ってことで、1人かくれんぼのDVD持っていくから。

雪乃

あっけらかんとしてるね、あんた。

早めの夕食と入浴を済ませ、夜の7時頃から、DVD を見始めた。

その映画はずいぶん前に視聴済みだったので、今さら怖がるそぶりもなく、映画のエンドロールが流れる頃には既に9時を少し回ったところだった。

雪乃

で、何時から始めるの?

杏奈

えーっと、時間の指定はないよね。だったら夜中の方がいいんじゃない?0時すぎとか。

雪乃

じゃあ、早めにいろいろ済ませなくても良かったじゃん。

杏奈

ホラ、準備が大変でしょ。ぬいぐるみの綿抜きとかさ。

雪乃

ハイハイ、じゃあやっちゃお。

いそいそと、かくれんぼの準備を始めた。

かわいらしい熊のぬいぐるみの腹を裂き、綿を抜いた後、しっかりと生米を詰めていく。

雪乃

そういえば、体の一部も一緒に詰めるんだよね?

杏奈

じゃあ、2人の爪をいれちゃお。私はもういれたから。

切った爪をぬいぐるみの中に入れ、赤い糸でお腹を縫った。

杏奈

あんた、裁縫の才能ないよwww

雪乃

うるさいな~、じゃあやってよー。

少女特有の黄色い声がリビングに響く。

雪乃

さーて、準備できた。後は名前かー。なんにする?

杏奈

「じゅん」で。

雪乃

...じゃあ、それでいいやー

塩水を2人分用意して、テンプレート通り1人かくれんぼを進めていった。

風呂に水を張り、ぬいぐるみを沈め、少し隠れた後、ぬいぐるみに刃物を刺し...

杏奈

次はじゅんが鬼だから。

そういうと、すぐ隣の部屋にあるクローゼットに隠れた。

杏奈

...

雪乃

...

しんち静まり返った部屋。

杏奈

何か聞こえる?

雪乃

聞こえない。

塩水を口に含んでいるため、携帯のメモ帳で会話をしていたがその後はなにもおきず、時間だけが過ぎていった。

杏奈

そろそろ終わらない?

雪乃

そうだね。

そっとクローゼットを出ると、隣の浴室に向かった。

湯船に沈んだぬいぐるみに、口に含んでいた塩水を吹き掛け、かくれんぼの終わりを告げる。

杏奈

やっぱりね、こんなものだと思った。大体ね、こういう都市伝説って....

そう言い、横へ視線を移すと、さっきまでいたはずの雪乃が見あたらない。

杏奈

え?

自分の腕に鳥肌がたつのを感じた。

持っていたぬいぐるみを湯船に投げて、浴室を飛び出すと、

杏奈

ちょっとどこ?笑えない冗談はやめて。

雪乃からの返答がない。

家中のあかりを付け、探し回ってもどこにもいない。

杏奈

何で...どこ行ったの.......まさか、本当に。

その時、壁にかかっている鏡に目が止まった。自分の真後ろに雪乃が写っていた。

安堵からじゃ、恐怖からか、一度身震いした後振り向くと、雪乃に対し怒鳴った。

杏奈

どこいってたの?

雪乃

ごめんね。

杏奈

びっくりさせないでよ。

雪乃

ごめんね。

杏奈

本当に怖かったんだから。

雪乃

ごめんね。

杏奈

まあ、いいんだけどさ。

雪乃

ごめんね。

杏奈

何?そんなに謝らないでよ。

雪乃

ごめんね。

その時初めて雪乃に対しゾッとさせられる雰囲気を感じた。

杏奈

ねえ、どうし...

雪乃

ごめんね。

雪乃は、杏奈の首を両手で掴むと、一瞬の力でへし折った。

ゴキリ。という生々しい音と、首の皮を貫通し、突き出た頚椎。

目を見開いたまま、床に崩れ落ちた。

杏奈の眼球が最後にとらえたのは 「ごめんね」 と呟く雪乃の嬉しそうな表情だった。

杏奈の無惨な死体を発見したのは、彼女の両親だった。

事情聴取を受けた。

ある1人の刑事がこの事件の担当となった。

ここからは、その刑事の記した手帳である。

なくなった少女A 名前: 横田杏奈さん 年齢: 17歳 趣味: 読書、映画鑑賞 性格: 内向的 特記: いじめが原因で不登校にあった。

事件当時、浴室のぬいぐるみから察するに、1人かくれんぼをしていたらしい。 (以下省略)

捕捉: 解離性同一性障害

事件後、数日たち、鑑識から一本のビデオテープを受け取る。

両親が病気の娘をおいて、遠方にいくのが心配だといって、カメラで録画していたようだ。

少女が死んだ際の状況が残されているが、あまりにも不可解すぎる。

少女は、1人でDVD を見て、かくれんぼの準備、実行をした。ここまでは、解離性同一性障害の症状の一つとしてとらえられるものだろう。

しかし、その後、謝罪の言葉を数回述べ、自らの首をへし折っている。

少女の力で、自らの首を躊躇なくへし折ることなど、物理的に不可能だ。

しかし、非科学的なことを晒すわけにもいかない。

自分でも馬鹿げたことだと思う。この事件を担当し、事件をもとに、調査資料を作成しなければならない。だが、どうやって作ればいいんだ。

今の日本に、いや、世界の法律に「霊を裁く」という法律はない。

このテープを末消し、不慮の事故として報告する他ないのだ。

しかし、俺は1人かくれんぼについて独学で研究してみると、納得せざるを得ない。

そして、辞表とともに、これを提出するつもりだ。

1人かくれんぼに関する資料はこのまま処分しようと思う。だが、これ以上被害を出さないために...いや、闇にある真実はそのまま葬っておくのがいいのかもしれない。...今までのように。

果たして彼女は霊に殺されたのだろうか?それとも、少女の中の別人格によって殺されたのか。ただの自殺だったのか。

最後の言葉こ真意はなんだったのか?

すべては謎である

ただ、一つ言えることがある

1人かくれんぼは決して1人でしてはいけない。

そして、魂の入れ物として使う人形に自分の名前を付けてはいけない。

ーーーーーー。。。

そう、タイピングした後、彼は自分の仕事用ノートパソコンの電源を落とした。

この作品はいかがでしたか?

1,737

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚