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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで

エレナが身分証がないという事件があってから数日が経って、ルノア魔法学園の入学式に来ていた。

エレナ

(うぅ…緊張する〜…!)

ミーア

あ〜。初めまして。
私は学園長のミーア・グレアパトラだ。

ミーア

この学園で君達は魔法を使い、国の…世界の平和を君達がもたらしてくれる。私はそう信じている。

ミーア

入学生代表。アスア・グライラート。

前へ。

アスア

はい。

エレナ

(代表の子…可愛いなぁ……)

ミーア

次に、入学生副代表。

エレナ

…………??

ミーアはエレナを見つめてきた。

ミーア

エレナ・イオグランド。

前へ

エレナ

……へ!?

エレナ

は、はい!!

エレナ

(え?え??…わ、私がなんで…??)

ミーア

今年はこの2人が君達、入学生の代表だから仲良くするように。

ミーア

あ〜、面倒だし後は任せたよ。

ヴィクト

適当に投げないでください……

ヴィクト

今年の入学生を担当することになったヴィクトだ。よろしくな。

エレナ

(あ、ヴィクトさんが担任なんだ……)

ホッと、エレナは息をついて冷静になる。

ヴィクト

今日から、君達の教室はここだよ。

ヴィクト

じゃあ軽く自己紹介を頼もうか。
代表者2人からお願いね

アスア

はい。わかりました。
私はアスア・グライラフト。ここで魔法を学び、『7級魔法使い』になることを目的としてます。

ヴィクト

誰もが目指したいと思う場所だねぇ。

魔法学園に通う学生は全員『魔法使い』と呼ばれ、階級がある。 1級が最低で7級が最高クラスとなる。

エレナ

(なんで7級が1番上のクラスなんだろう?……ヴィクトさんに聞いてみようかな……)

ヴィクト

ぼぉ〜っとしてるけど、エレナ…次だぞ?

エレナ

はっ……!?

エレナ

え、えっと……エレナ・イングランドです…!よろしくお願いします!

ヴィクト

はーい。じゃあ後は……適当でいいかな?

ヴィクト

うん。適当にぱぱっと自己紹介終わらせて〜?

エレナ

(ミーアさんみたいに適当だなぁ……)

アフィリア

私、アフィリア。よろしく

ライアント

ライアント。私も7級になって魔神姫になるために来ました

蘭華

極東から来た蘭華です。よろしくお願い致す!

リリア

ボクはリリア。まぁ、何となくで入っただけ

リィラ

リィラでーす。よろしくお願いしまーす

ヴィクト

あ〜……長いな。よし、各自で自己紹介をしておくように!これ課題なぁ〜

エレナ

(本当に適当過ぎるっ!!)

最初のホームルームは終わり、授業の流れ、時間割が書かれたプリントを渡される。

エレナ

(え……?普通の学校と変わらない…?)

ヴィクト

はい、今、時間割を見て普通と変わらないと思ったヤツがいるだろう。

エレナ

(バレたっ……!)

ヴィクト

その通りだ。

エレナ

(合ってるの!?)

アスア

どういうことです?魔法学園だと言うのに魔法の授業が無いのですか?

ヴィクト

ん。そうだぞ。

ヴィクト

『この1年間ずっとな』

エレナ

……え?

ヴィクト

普通の授業を受け、2回生となる試験が春休み前にある。

ヴィクト

魔法を扱う授業はだいたい2回生からだ。

アスア

ですが、基礎ならば前の学園で習いきれたと……

ヴィクト

本当にそう言い切れるかな?

アスア

と、いうと?

ヴィクト

では、
魔法を扱う為の『数式』は分かるか?
魔術を展開させる『文字列』が分かるか?
魔力が帯びる物を『知識』しているか?魔法の元々の『原子』を分かるか?

アスア

…………

ヴィクト

『普通』というのは1番、侮れないものだ。
『普通の敵』だから『普通の魔法』だから……甘い考えが身を滅ぼすぞ

アスア

分かりました……

ヴィクト

よーし。今のは教師らしいね。
じゃあこれからの授業頑張って〜

エレナ

……ん?ヴィクト先生がするのではないんですか……?

ヴィクト

いやいや。何、言ってんだい?
普通の授業は俺出来ないもん✨️

エレナ

はいぃ!?

ヴィクト

あ、君達はこれから寮暮しになるから、班と場所のプリント渡しておくね〜

ヴィクトはそう言ってプリントを配り次第、そそくさと消えていった。

エレナ

(ある意味、緊張してきた……)

エレナ

(私…1年間通えるかな……)
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