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10歳の誕生日 前編

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10歳の誕生日 前編

1 - 10歳の誕生日 前編

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2018年11月28日

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れなちゃーん

今日はなんの日かわかるかな??

私の誕生日!!

正解でーす!

ねぇねぇプレゼントなに??

まあまあ落ち着け

プレゼントは最後のお楽しみだ

えーはやく知りたい!!

はいはい、じゃあまずはご飯食べましょうね

誕生日ということもありテーブルには豪華な料理が並んでいた

美味しい?

美味しい!

いつもこういう料理がいいなぁ

はっはっは、それじゃあ有り難みがないだろ〜

そうよーたまに食べるから美味しく感じるんだから

さ、はやく食べないと冷めちゃうぞー

はーい!!

数時間後

んーもう食べられないや

よく食べたわね〜

なに1つ残ってないわ

よく食べるのはいいことだ

そうね

ね、そんなことよりプレゼント!!!

はいはい、まず片付けるからね

手伝ってくれるいい子はいないかなー?

はーい手伝います!!

いい子だね

その方が早くプレゼント開けられるからでしょ?w

あ、バレてた

えへへ

だって早く開けたいんだもん!

よし!じゃさっさと片付けちゃお!

うん!!

数分後

ありがとね、れなちゃんのおかげですぐ片付いたわ

えへへ、早くプレゼント開けよ!

もうプレゼントしか頭にないなーお前はw

父は丁寧に包装された1つの綺麗な箱を取り出した

はい、じゃあ私とお母さんからのプレゼントです!

どうぞ

わーい!!

なにかな、なにかな

もー開け方が雑なんだからw

うわぁ綺麗な箱!

なにが入ってるんだろー

え…

箱の中に入っていたのはとてもよく切れそうな刃物だった

え、なにこれ

こんなのいらないよぉ〜!!

いいえ

今から使うから欲しいのよ

どういうこと

れな、お前は今年で何歳だ?

10歳

そうだな、ということはそういうことなんだ

えぇ10歳というのはそういうものよ

え、

全然わかんないよ

なに、どういうことなの

さ、いいから手を出して

母親は無理矢理、娘の腕を掴み自分の手元へ引き寄せた

い、痛いよママ!

暴れないで、上手に出来ないから

手伝おう

父は暴れる娘を力で押さえつけた

う、動けない…

ありがとうパパ

さてと

じゃあそろそろやりましょうね

母はなぜか笑顔で私のプレゼントの包丁を握っている

せーの

母は躊躇することなく娘の小指を切り落とした

机は一瞬で血に染まった

い、いだぁぁぁぁいいいい

いやぁぁぁいただぃぁぃぁ

あ、ああああ

娘はこの世のものとは思えない声をあげた

はー終わった終わった

あーやっぱり服着替えればよかったわね

汚れちゃったわ

また買ってやるから気にするな

やったねパパ大好き

な、なんでこんなことするの…

だからさっき言ったじゃない

10歳だからって

だからそれがわからないって言ってるのよ!!!!

もー物分かりの悪い子ね

パパ説明してあげて

パパとママと生活していて変に感じることとかなかったか?

ないよ

普通の優しいパパとママだよ!

そうか…

僕たちの両手をよく見てごらん

なにがおかしいの

え…

よく見るとそれは最初から生えてる手ではなく明らかに造られた手があった

ど、どういこと

まだわからないか

パパもママも

今のお前と同じ目にあったんだよ

そうよ、それが私たちの暮らすここのルールなの

れな、指は全部で何本あるかな?

10本

そうだな

え、まさか…

娘は嫌な想像をしてしまった

その想像はできれば当たって欲しくない、そう願っていた

すぐその希望は打ち砕かれた

そうよ

ちょうど20歳になる頃には指が全てなくなるの

なんでそんなことするの

ママとパパはなにも感じないの??

そりゃ辛いさ

だけどな

自分たちだけ酷い目にあってるなんて気にくわないに決まってるだろ

そ、そんな…

あなたも母親になったらわかるわ

さ、はやく手当てしないと

母は簡単な応急処置を娘の小指に施した

ねぇ、これから誕生日はいつもこうなの?

当たり前じゃないか

えぇ、もう覚悟を決めるしかないわね

そんな…いやだよ…

諦めるんだな、これはみんなが通る道だ

わかった…

いい子ね、さすが私たちの娘ね

うん、よく言った

こうして毎年娘は指を切り落とされていった

だが、誕生日15回目の時…

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