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今回も素敵なお話ありがとうございます✨ お久しぶりです😖💦 全然読めてなくて2話も溜まってしまってました…😢 でも、どっかの誰かさんのお話が1日で2話も読めて幸せです🥰 蘇枋さんの家に行くまでにはそんなことがあったのですね… 桜君の成長を見られて私まで涙が🥲 ついに蘇枋さんを泣かせることに成功しましたね! 蘇枋さんの本音も桜くんに伝えることもできて何よりです!
早めに見れたあああ🥹 ほんとに朝から泣かせていただきました😭桜くんが純粋に笑えるようになったことがとてもうれしい、、、 すおくんも本当のこと言えてよかった、、、桜くんがいい返事をしますのに、
桜くんの返事は一体……?と言ったところで今回は終わりです🙇🏻♀️ 次回で最終回を迎えるはずなので、 最後まで、2人の行く末を見守っていてあげてくださいね。途中心が折れそうになった作品でしたが、皆様が応援してくださったおかげで、無事最終回を迎えられそうで安心です😌皆様には感謝してもしきれません💕これからも、お暇な時にでも世界中のどこかにいるどっかの誰かさんの作品を見ていただければ幸いです💓
桜
楡井
あの日から蘇枋は学校に来ていない。 あったらすぐにでも連れ出して話し合おうと思っていたのに、 あいつが来ないんじゃ話にもならない。
桜
楡井
楡井
情報に強い楡井に頼ってみたが、さすがに深いところまで蘇枋については知らなかった。
桜
楡井
桜の言い回しがどこか可笑しいと、 そう気づいた楡井が、 気づいたことをそのまま口に出した。
桜
桜
楡井
あの桜さんを溺愛する蘇枋さんがっ!???と、ありえないほど大きな声で叫ばれた。 うるせぇよ。と桜が一喝したところで、なんだなんだとこちらを気にしたクラスメイト達が、いつもの事かと済ませて、元の話題へと戻って行った。 あ、俺はわかれるなんて認めてねぇからな。なんて一言付け足していたが、驚いたところはそこではない。
桜
桜
楡井
事情はわかったが、 納得できないと言った様子の楡井。 それでも楡井が慌てふためかなかったのは、別れようと告げられた本人である桜が、なんてことないという顔をしているからだ。
楡井
桜
ほんのり頬を赤く染め、 今更ながらお礼を言う。 どこまで素直なんだこの人は、 と思いながら、楡井は人懐っこい顔をした。
楡井
楡井
楡井
桜
楡井の意図が分からないとばかりに桜が首をかしげた。 この人はほんと、鋭いんだが鈍いんだが分からない人だ、なんて楡井が小言をこぼす。 時に鋭い感をもつ桜だが、 それと裏腹にギャップがすごい。 とことん鈍感なのだ。 あの蘇枋が、どれだけアピールしたとてちょっとも気づかなかったほどに。 あの時はクラスメイト全員が嘘だろ桜と内心ヒヤヒヤ2人を見つめていたものだ。
楡井
楡井
楡井の説明を聞いた桜は、その手があったか!と顔を輝かせた。 勢い余って椅子がドタンと音を立てて転げてしまうほどに。 クラスメイト達の視線が何事かとこちらに突き刺さるが、それすらも気にする様子はない。
桜
桜と楡井の話題が気になり、 ピコピコと電子音を鳴らしていたスマホをポッケにしまい、こちらまで近寄ってきたのが桐生。 ピンク色の可愛らしい髪が、ぴょこぴょこ歩く度に揺れた。 袖に隠れた手を顎に起き、コテンと首を傾げた。 事情を知る楡井は、あとは俺に任せてください!とブンブン手を振るった。
桐生
そろそろ予鈴がなってしまう。 桐生が不審がるのも無理は無い。 それでも桜は歩みをとめない。 彼の曲げない心が、そのまま映し出される様に。
桜
扉に手をかけこちらを振り返り笑いかけた桜の顔は、とても年相応の少年らしく、こんな自然に笑顔を見せる様になったのも、蘇枋のおかげだろうか。
桐生
楡井
楡井
桜の成長に2人して涙が出そうになってしまう。 桜があんなに笑顔で、好きな人に会いに行く。だなんて恥ずかしげもなく言えたのは、桜の中で何か心境の変化でもあったからだろうか。
桐生
予鈴がカンカンとなり始めた。 それに気づいた桐生が楡井に袖で隠された手をひらりと振り、自分の席まで戻って行った。
桜
挑発的な様で、イタズラが成功した子供の様な、そんな笑顔の彼が目の前にたっている。 別れようって、そう言ったはずなのに。 きっと泣いてくれるって、悲しんでくれると思っていたのに、 そんな予想と裏腹に、彼はずっと元気で、ウジウジして引きずっていた俺よりずっとずっと、前を見すえていた。 彼が突然来たことで、赤い隻眼は丸くなり、如何にも驚いたと言った表情をみせた。
そんな蘇枋の珍しい表情に、 桜は笑みを深める。 彼は一体、どこまで成長していくのだろうか。 その成長が楽しみであり、 俺のこの目が原因で、彼の成長を妨げてしまいたくないと思う。
蘇枋
桜
今では立場が逆の様だ。 いつもなら、俺が揶揄って頬を赤く染めて彼が照れる。 今ではどうだろう。 顔を具シャリと歪ませている俺を、 彼が笑う。
桜
桜
それは顔を見たらわかる。 だってずっと、彼の姿をこの目で追ってきたから。そんな姿も、この先じゃ見れなくなってしまうけれど。
蘇枋
桜
桜
あぁ、彼も俺と同じなんだ。 好きな人を目で追ってしまって、 そのうちその人のことが段々とわかってきて、内面を知る内にもっと好きになって、どうしようもなくなる。
俺はいつまでも、彼に振り回されてばかりだ。主導権を握っている、握っていたはずなのに、彼のちょっとした言動で全て揺るがされてしまう。 そういう所が、かっこよくて可愛くて仕方ないところが好きで、 大好きで仕方ないんだ。
蘇枋
蘇枋
真っ直ぐすぎる彼の顔が見てられなくて、俯きがちに言葉を出した。 それらは、ずっとポーカーフェイスで隠されていた言葉だった。 それでも、決して理由は口に出さない。 彼はきっと優しいから、それでもいいって、そんなこと気にしない。なんて、普段通りに接してくれるだろう。 それでも俺が嫌だった。彼の重荷になる事に変わりは無いから。 彼の足でまといになりたくない。絶対に。俺は彼に守られて、気にされて生きていくよりも、隣で一緒に並んで支え合って生きていきたかった。
俺はきっと、めんどくさい。 めんどくさくて、わがままだ。 本当の事をいえば、めんどくさいな。なんて彼は笑ってくれるだろうか。
桜
これはきっと、誤魔化せない。誤魔化されてはくれない。 きっと嘘をついても、今の彼なら、いや、あまりにも俺の嘘が下手になってしまったのかな。 簡単に見破られてしまいそうだ。
桜
あぁ、俺はきっといつまでも彼には敵わない。
桜
もうどうでもいい。全部彼にぶつけてしまえ。 踏み出せないままでいた1歩を踏み出すように、彼の胸へと、飛び込んだ。 彼の少し低い位置にある肩に顔を疼くめ、表情を悟られない様にする。
蘇枋
蘇枋
蘇枋
それが今日かもしれないし、 明日かもしれない。 いつ来るかも分からないんだ。 桜はただ、静かに蘇枋の言葉に耳を傾けた。
桜
蘇枋
蘇枋
1度壊れた蛇口から溢れ出した水が、 止まることを知らぬ様に、蘇枋の口からはポツポツと本音の言葉が漏れ出ていく。
蘇枋
桜
桜
桜がぽつりぽつりと、蘇枋に言葉をかけてくれる。 ただ真っ直ぐに本音をぶつけて。
桜
蘇枋
桜
ずっと溜め込んでいたはずの何かが、 出るためのきっかけを得て、ポロポロと飛び出してくる。 桜の肩に顔をうずくめていた所為で、彼の制服をぽつりぽつりと濡らしてしまう。
蘇枋
蘇枋
折れたと言わんばかりに、桜の体を更にきつく抱きしめる。 おぼつかないてとりで、 桜と蘇枋の背中に腕を回した。
桜
桜
蘇枋
桜
うぐっ、と申し訳なさそうな顔をしてみせる彼に、いつも通りの調子で、 なーんてね、冗談、 そう言って彼の肩にグリグリおでこを押し付けた。 声のトーンはいつもと同じで、揶揄う時ほのものなのに、声が少し震えて、涙もまだぽろぽろ溢れている。
蘇枋
蘇枋
おう。と、静かに一言だけ告げて、桜は蘇枋の頭を撫でる。 その手はずっと温かくて、でもなれない手つきで、誰よりも優しい。
蘇枋
蘇枋
蘇枋
ただ静かに、桜は蘇枋の言葉を待つ。 こんなに緊張するのは、 あの時、彼と二人きりになった教室以来だろうか。
蘇枋
俺ともう一度、恋人になってくれますか?
〜日目、成功。