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闇桜

パキパキッ…

闇桜

(…無茶苦茶…寒い…)

闇桜の首から 下の身体は既に凍って しまっている。

闇桜

(もう駄目かもしれない…)

闇桜

(完全に凍る前に
意識失いそう…)

スッ

闇桜

(え、)

突然、右手に待っていた 黒い魂が青に変わる。

そして、 片方の魂に当たるぐらいに 近づけれるようになった。

闇桜

これは…

闇桜

(今が…チャンス。)

ポワッ

闇桜は右手から 煌びやかな薄桃色の 光が現れ、2つの魂を包む。

すると、 分離していた2つの魂が 徐々に1つに戻り始める。

闇桜

(…これなら、
いける。)

第63話

『家族』

青君。

青影

…ん、

闇桜

大丈夫?

青影

……。

青影

(あれ、闇桜さん?)

闇桜

えぇっ、私よ。

青影は上半身を 起こし座る。

青影

(…戻って来れたのか。)

闇桜

良かった…。

青影

ッ!?

青影

(闇桜さんが
怪我してるっ!?)

闇桜

あぁ、これぐらい
大丈夫よ。

青影

その怪我、
どうしたんですかっ?!

青影

(出血もしているし
手当てしないと…)

闇桜

……。

青影

闇桜さん?

闇桜は突然、その場に ゆっくりと横になる。

闇桜

…ごめん、
いつもの…眠気が…

闇桜

ちょっと…
魔法…使いす…ぎた…

青影

(使いすぎた?)

闇桜

…スゥ…

闇桜はそのまま、 その場で眠りについた。

青影

(一体、何が…)

青影

…ん?

青影

(何か左手にある…)

ふと青影は 左手に何か握っているのに 気がつき、開く。

そこには、 闇桜の赤い花の 髪飾りが あった。

青影

(…ずっと、
握ってたのか?)

青影

(今は
上着ポケットに
入れておくか。)

大丈夫か?

青影

ッ!

立浪 義信

……。

青影

…あぁ、
大丈夫だ。

青影

父さんこそ、
大丈夫か?

青影

怪我してるみたいだが…

立浪 義信

問題ない。

青影

その、一体何が
あったんだ?

義信は先程までの 状況を青影に話した。

青影

…そうだったんだな。

青影

(…じゃあ、今
闇桜さんが寝てるのは
俺のせいなのか。)

立浪 義信

…すまない。

立浪 義信

私の知識不足だった。

立浪 義信

命の危険に
晒す事とは
思わなかった。

青影

殺す気満々
だっただろ?

立浪 義信

殺そうとは
してない。

立浪 義信

ただ、離した
かっただけだ。

立浪 義信

私は壱や清子が
大切だからな。

青影

だったら、
なんで一緒に
居てくれなかったんだ?

青影

確かに、
他の人達より
変わってる。

青影

でも、
それでも、

青影

別に俺らは
幸せに暮らしてただろ?

立浪 義信

いつか、それが
壊れるかもしれない
不安があった。

立浪 義信

未来の事など
知る術がないからな。

立浪 義信

それに、備えて
行動しなければ
ならない。

青影

…俺のせいだな。

青影

小さい頃に
知らない声が
聞こえるなんて、
言ったから…

青影

(父さんに不安を
与えてしまった…)

青影

(言わなければ、
こんな事には
ならなかったかも
しれない。)

立浪 義信

…壱は切り離す事を
望んでたか?

青影

望んでない。

青影

…俺は家族3人で
幸せに暮らせる事を
望んでた。

青影

正直、
寂しかったんだ。

青影

父さんは
仕事ばかりで、
全く会えなかったし、

青影

昔みたいに
遊ぶことも話すことも
なかったからな…。

立浪 義信

……。

青影

…母さんが一番
思ってたはずだ。

青影

あの人は
父さんが一番好き
だったし、

青影

父さんの事を聞いたら、
いつも寂しそうな顔
だったからな…

青影はふと上着の 内側に左手を入れる。

青影

…あれ?

青影

(ペンダントがない?)

上着の 内ポケットを確認するが、 そこには何も入ってない。

立浪 義信

どうした?

青影

ペンダント
見てないか?

青影

貝殻の…

立浪 義信

これか?

青影

あぁ、それだ。

青影

(落としてたか。)

立浪 義信

清子、
いつも持ってたな。

立浪 義信

大事そうに…

青影

…父さんは中を
見た事あるか?

立浪 義信

中?

青影

それな、
ロケットペンダント
になってるんだ。

青影

横に小さいボタンが
あって、押すと
開く仕組みに
なっているんだ。

立浪 義信

そうなのか…。

青影

見てみろよ。

青影

そこに懐かしいのが
入ってる。

立浪 義信

ん??

義信はロケットペンダントの 横を触る。

すると、そこに ボタンらしき部分を 見つけ押す。

カチッ

立浪 義信

ッ!

~~♪

青影 義信

…母さんのか?

うん、
きれいなかいさん!

おかあさんに
かりてるの!

壱の抱いている鮫の ぬいぐるみにペンダントが かけられている。

ここにね、
おかあさんの
たからものが
はいってるんだって。

青影 義信

宝物?

おかあさんの、
たからものって
なにかな?

かいさんだから
しんぢゅさん?

青影 義信

…うーん、
分からないな。

清子

ねぇ、貴方…

清子

笑うってやっぱり
難しいかしら?

青影 義信

…あぁ、

清子

…そう。

青影 義信

…写真は何に
使うんだ?

清子

アルバム写真…
とかに飾るのよ。

清子

アルバム見たら、
家族3人のが
壱が生まれた時のしか
なかったのよ。

清子

それで、
撮ろうと思って…

青影 義信

そうか。

おしゃしん
まだとるの?

清子

…ううん、
もう終わるわ。

青影 義信

大丈夫なのか?

清子

えぇ、
これで大丈夫よ。

清子

二人とも、
協力してくれて
ありがとうね。

青影 義信

……。

おとうさん、
あそぼっ!

おかあさんも!

青影 義信

…あぁ、

清子

あら、何して遊ぶ?

かくれんぼ!

清子

じゃあ、かくれんぼ
しましょうか!

清子

あ、でも
魔法で海の中に
隠れるのは駄目よ?

清子

危ないからね?

うん!

青影 義信

……。

スゥ…

清子

…ふふっ、
遊び疲れて
寝たわね。

レジャー シートの上で 鮫のぬいぐるみを持った 壱が寝ており、義信が 毛布をかける。

清子

ん〜、可愛い~♡

清子

ほっぺた
もちもちで~♡

青影 義信

…そんなに
触ったら
起きるぞ。

清子

あら、
貴方も壱を
触ってるでしょ?

青影 義信

…起きない程度の
触れ合いだ。

清子

ふふっ、
そうね♡

青影 義信

……。

青影 義信

…その、さっきは
すまなかった。

清子

ん?

青影 義信

私は昔から
表情を作る事が
出来ない。

青影 義信

その、作り方が
分からなくてな…

清子

……。

青影 義信

だが、
私は君や壱と
いる事が楽しいし、

青影 義信

決してつまらないと
思った事はない。

青影 義信

こんな表情で
信じてもらえない
と思うが…

清子

大丈夫よ。

清子

義信さんが私達の事を
大事に想ってくれてる
のは分かってるわ。

清子

じゃないと、
今一緒に居ないでしょ?

青影 義信

…それも
そうだな。

清子

でも、貴方から
私への愛がなくても
いるかもしれないわね。

清子

私は貴方の事
大好きだから~♡

清子は嬉しそうに そう言いながら、 義信の方へくっつく。

青影 義信

(…変わらないな。)

青影 義信

…今日、
体調は大丈夫か?

清子

えぇ、元気よ♪

清子

ほら、お肌に
鱗出てないでしょ?

清子

それに、
水分足りなくなったら、
海の中に飛び込むわ。

青影 義信

昨日の夜、
壱は変わりないか?

青影 義信

私は薬を服用して
早くに眠ったからな…

清子

変わった寝言を
言ってるぐらいね。

清子

でも、
うなされてる訳では
ないから問題ないわ。

青影 義信

そうか。

青影 義信

(遺伝して
なければいいが…)

清子

そんなに
色々悩まなくても
大丈夫よ。

清子

特に困った問題は
ないでしょ?

青影 義信

そうだが…

清子

壱はどう思ってるか
分からないけれど、

清子

私は別にこのまま
でもいいのよ、

清子

私はね、義信さんと
壱と一緒に
居れたらいいの。

清子

それが私の
幸せだから。

青影 義信

…そうか。

清子

何かあれば、
その時解決しましょう。

清子

私も協力するからね。

清子

それよりも、
義信さんは
健康を考えた方が
いいわよ。

青影 義信

健康?

清子

貴方って
仕事と私達の事を
優先で自分の事を
疎かじゃない。

清子

特に食事や睡眠!

清子

毎日三食、
睡眠最低6時間は
心掛けないと…

青影 義信

…すまない、
気をつける。

清子

その言葉、
何度も
聞いてきたわよ?

青影 義信

……。

青影 義信

(集中していると、
つい忘れてしまう。)

清子

心掛けないなら、
私毎日ずっと貴方と
一緒に行動するわよ?

清子

貴方が忘れた時に
ちゃんとさせる為にね…

清子

仕事中も…入浴中も
就寝中も…ウフフッ♡

青影 義信

プライバシーの侵害だ。

清子

あら〜、
私達夫婦でしょ?

清子

それに、今更
恥ずかしがらなくても…

青影 義信

…でも、
それでもいいな。

清子

え?

青影 義信

私も君と壱と
一緒にいるのが
癒しだからな。

青影 義信

もう少し、
その時間がほしいな。

青影 義信

仕事場は宮城さんに
相談してみようか。

清子

…え、えっと…

清子は顔を赤らめながら 義信から視線を逸らす。

青影 義信

(想像してなかった
返しだっただろう。)

青影 義信

…冗談だ。

青影 義信

そんな事本当にしたら、
仕事場の仲間に
迷惑がかかる。

清子

そ、そうよねっ~!

清子

迷惑は…ね…。

清子

うん…駄目よね…

青影 義信

(少し残念そうだな。)

青影 義信

フッ

青影 義信

(清子は感情が
表情に出るから
分かりやすいな。)

青影 義信

(そこが
私は愛らしいと
感じる。)

清子

…あ、

青影 義信

ん、どうした?

清子

貴方、今笑ったわ。

青影 義信

笑った??

青影 義信

……。

青影 義信

こうか?

義信は表情をゆっくりと変え、 清子の方を向く。

清子

えぇ、そうそう!

青影 義信

(なるほど、
こうやって作るのか…)

清子

やっぱり
こっちも素敵ね~♡

青影 義信

…壱が起きたら
撮るか。

清子

え?

青影 義信

コツは
分かったからな。

義信はそう言いながら 清子に微笑む。

すると、彼女も 返すように笑顔になる。

清子

えぇっ、
撮りましょうね。

立浪 義信

……。

立浪 義信

…懐かしい。

立浪 義信

(これをずっと
大事にしてたのか…)

立浪 義信

…清子は、
私を恨んでたか?

青影

全然、
恨んでなかった。

青影

自分のせいで
俺らに迷惑を
かけたって悔やんでた。

立浪 義信

…そうか。

青影

俺と母さんを
大切に思うなら、
もうやめろ。

青影

これ以上、
父さんが道を
外れるのは見たくない。

立浪 義信

(私は随分、
時間を無駄に
してしまった。)

立浪 義信

…もう、一緒には
暮らせないな。

青影

でも、
面会ぐらいは
出来るだろ?

青影

毎日は厳しいけれど…
俺は会いに行くよ。

立浪 義信

来てくれるのか?

青影

行くに
決まってるだろ。

青影

話したい事、
沢山あるし…

青影

それに、
父さんが好きなのは
変わらないから。

立浪 義信

……。

ブンッ!

青影

ッ!?

ガギンッ!

立浪 義信

ッ!

青影は左から何かが 向かって動いたの感知し、 瞬時に左に避ける。

青影

(…なっ、)

先程いた場所には 黒い片槍鎌の鎌が地面に 刺さっていた。

そして、 片槍鎌は地面から鎌を抜き、 青影の方に鎌を向ける。

立浪 義信

…なぜ、
魔法が…

青影

え、父さんが
出してるん
じゃないのか?

立浪 義信

私は魔法を
使っていない。

立浪 義信

勝手に…

青影

(どういう事だ?)

立浪 義信

…まさか、

ズキッ!

立浪 義信

うぐっ!

突然、義信が 胸を押さえて、その場に うずくまる。

青影

父さんッ!?

シュシュッ!

青影

青影と闇桜のまわりに 複数の黒い影が付着する。

青影

(まずいっ!)

ポワッ

ブンッ!

シュシュッ!

鎌が振り下ろされたと 同時に複数の影から 黒い月の形が現れ、 二人に向かって放たれる。

ゴポゴポッ

青影はすぐさま 彼と闇桜のまわりに 厚い水の壁を生み出す。

黒い月は水の壁に入ると、 減速し止まる。

青影

(…一体、
どうなってるんだ?)

青影

(まさか、
父さん以外の誰かが
動かしてるのか?)

青影

(とにかく、
今一番危険なのは
闇桜さんだ。)

青影

(安全な場所に
移動させないと…)

シュッ!

青影

ッ!!

ドゴンッ!

何かが水の壁を 高速に貫通し、

青影はそれに押され、 遠くに飛ばされ 壁に直撃する。

ググッ…

青影

…ぐっ…

青影

(…危なかった…)

青影は 左腕で何かを 受け止めていた。

彼の握っている左手には 片鎌槍の尖った槍先。

その力は抑えきれず、 青影の胸へと 徐々に近づく。

青影

(左手だけじゃ
きついな…)

青影

(このままじゃ
貫かれる…。)

立浪 義信

(…おそらく、
魔女の仕業だろう。)

立浪 義信

(私が使い物に
ならないと判断して
自らで操作を…)

立浪 義信

(それも
私の魔力を使って
あれを生み出している…)

立浪 義信

ぐぅ…

立浪 義信

(いつもなら
魔力の流れを
止めれば、消えるが
今は全く…)

立浪 義信

(このままでは
壱が殺される。)

立浪 義信

(魔法をどうにか
しなければ…)

立浪 義信

(魔法を消すには
魔法を生み出す元を
断ち切る。)

立浪 義信

(…私の魔法は
取引で貰ったもの。)

立浪 義信

(取引を破棄して
魔法を消すのは
不可能だな。)

立浪 義信

(互いの
同意がなければ、
破棄出来ない。)

立浪 義信

(ならば、
残るは…)

青影

(ただ凍らせたとしても
この力は緩まないな。)

青影

(…地面から
氷柱を出して
弾くのは…)

青影

(いや、今は左手を
意識する事で
手一杯だ。)

青影

(魔法を使うと
左腕の力が緩んで
しまう。)

立浪 義信

…壱、

青影は呼ばれて、 義信の方を見る。

彼は胸を押さえながらも、 何とかその場に立っていた。

立浪 義信

すまない、
こんな事になって
しまって…

立浪 義信

私は…家族に何も、
してやれなかった。

立浪 義信

君達に寂しい思いを
させてしまった。

青影

父さん?

立浪 義信

父親として
…失格な事だ。

立浪 義信

…壱は…私みたいに
道を間違えないでくれ。

立浪 義信

私が言えたことでは
ないが…家族が
出来たなら、

立浪 義信

目の前の幸せを、
大切な人を
傍で大事に…な。

青影

こんな時に、
何を言って…

立浪 義信

壱が幸せに
生きている事が
私の幸せだ。

立浪 義信

壱は…私達の
宝物、

立浪 義信

いや、至宝だ。

立浪 義信

決して…魔女に、
奪わせはしない…。

カチャンッ

青影

ッ!?

義信は白衣の内から 拳銃を取り出した。

そして、引き金に 人差し指を置き、 銃口を頭の横に構える。

青影

(まさか…)

青影

馬鹿っ、
やめろっ!!

善信は青影を見ながら 柔らかな笑顔をする。

立浪 義信

…壱、
幸せに生きてくれ。

青影

駄目だっ!

青影

父さんっ!!

バンッ!!

銃弾は発砲され、

義信の頭を貫通する。

バタンッ…

数秒後、義信の身体は 地面に倒れた。

そして、頭付近から 赤い血だまりが 徐々に広がる。

スッ

青影を襲っていた 黒い片鎌槍鎌が地面に落ち、 黒い塵となり消えた。

だが、その事に目もくれず、 青影は義信の方へ 急いで向かう。

青影

(…嘘だろ…)

青影

(…こんな事って…)

青影

(いや、まだだ…)

青影

(こんなところで、
死なせるかっ…)

青影

(止血をしないと…)

青影

(…そして、医者に…)

ボロッ

青影

ッ!!

突如、義信の身体が 崩れ始め、灰と なっていく。

青影

…狂化事件の
容疑者と同じ…

青影

(これじゃあ、
もう…どうしようも
ないじゃないか…)

義信の身体は段々と 崩れ始め、

そして、灰となり 地面に残った。

青影

あぁ…父さん…

青影

(なんでこんな事に…)

青影

…あぁっ…

青影

あああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!

夜猫依頼事務所~厄災の魔女~

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