私の好きな歌集

音楽なんてわからない

音楽なんてわからない 作詞作曲 カンザキイオリ 唄 初音ミク

死（し）に急（いそ）ぐ者（もの）たちを両手（りょうて）で馬鹿（ばか）にしたのは 裂傷（れっしょう）が霧（きり）になり舞（ま）い散（ち）る街（まち）で耳（みみ）を塞（ふさぐ）ぐのは 僕（ぼく）はもうこの世界（せかい）に見捨（みす）てられたような気（き）がしたから 桜（さくら）を待（ま）つかこの死体（したい）が綺麗（きれい）だったから

必死（ひっし）に生（い）きて生（う）みだした僕（ぼく）の汗水（あせみず）たちが なんの価値（かち）もない振（ふ）りをしたままお金（かね）に変（か）わっていく 嫌（きら）いな人（ひと）へのお愛想（あいそ）も大好（だいす）きなあの人（ひと）への手紙（てがみ）も 削（けず）り落（おと）とした命（いのち）が吸（す）い取（と）っていく

あなたの肌（はだ）が愛（いと）しく心（こころ）で打（う）ち上（あ）がる 痛（いた）みが溶（と）けるように過去（かこ）になっていく 僕（ぼく）が僕（ぼく）である理由（りゆう）を傷（きず）だらけの胸（むね）に塗（ぬ）り込（こ）んできた もう誰（だれ）の気持（きも）ちもわかりやしない

そして今（いま）夢（ゆめ）を諦（あきら）めた 愚（おろ）か者（もの）たちが救（すく）われる日（ひ）を さよならで奪（うば）う世（よ）の中（なか）は お金（かね）で満（み）たされた耳（みみ）じゃ聞（き）こえない

雨（あめ）で溺（おぼ）れかけた両足（りょうあし）が動（うご）かないから ゲボを吐（は）きながら泣（な）き出（だ）した砂利道（じゃりみち）を思（おも）い出（だ）した 耳（みみ）をすませば仲間（なかま）がいて電話先（でんわさき）にはあなたがいて こんな日々（ひび）を何年（なんねん）待（ま）っていただろう？

生温（なまぬる）い命（いのち）で随分（ずいぶん）悩（なや）んだみたいだ 体温（たいおん）と優（やさ）しさで全（すべ）て花（はな）になった しょうもない日々（ひび）で悩（なや）んで捨（す）て去（さ）った者（もの）たちに蔑（さげす）まれ 本当（ほんとう）にしょうもない人生（じんせい）だっただろうか

そして今（いま）意味（いみ）を奪（うば）われた 耐（た）え忍（しの）ぶもの達（たち）が認（みと）められる日（ひ）を 栄光（えいこう）に飽和（ほうわ）する花（はな）と 愛情（あいじょう）で満（み）たされた目（め）じゃ探（さが）せない

歌（うた）で世界（せかい）を救（すく）いたい 歌（うた）で誰（だれ）かを守（まも）りたい 歌（うた）で愛（あい）を教（おし）えたい 歌（うた）であなたを愛（あい）したい

とかなんか言（い）っちゃってそれ全部（ぜんぶ）自分（じぶん）のためだろう？ 幸（しあわ）せに騙（だま）された体（からだ）で 歌（うた）なんて歌（うた）えない

音楽（おんがく）がわからない

さよならの意味（いみ）すら忘（わす）れた お金（かね）で満（みねたされた耳（みみ）じゃわからない 待（ま）ちわびた溢（あふ）れ出（だ）す愛（あい）で 死（し）にたくなるのなら今（いま）は求（もと）めない

生温（なまぬる）い幸（しあわ）せじゃ 僕（ぼく）らはここで終（お）われない

僕（ぼく）らが生（い）きる意味（いみ）を忘（わす）れない？