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サワ

ごめんね?

サワ

急に呼び出して…

俺にとってサワは 幼なじみで

ユウゴ

いいよ

ユウゴ

新しい髪型、かわいいね

好きな人の、妹…

サワ

サワ

わたしね?
決めてたの…

サワ

夏祭りのあと、ユウゴ君に告白するって!

ユウゴ

え、俺に?

サワ

やっぱり、気づいてないか…

ユウゴ

ごめん、俺…

サワ

謝らないで

サワ

ずっと見てたから、わかってるよ。ユウゴ君の気持ち

サワ

わたし、ずっと、ユウゴ君が好きでした!

ユウゴ

…サワ

ユウゴ

(気づいてあげられなくて、ごめん…)

サワ

だから…

サワ

これからは、お兄ちゃんをよろしくね?

ユウゴ

な…っんで、リヒトのこと!?

サワ

知ってるよ?
2人の気持ち…

サワがニコッと微笑む

サワ

お兄ちゃんの事だから。色んなこと、気にしてると思う…

サワ

だけどね?

サワ

わたしは、応援してるよ

サワ

お兄ちゃんも、ユウゴ君も。2人とも大好きだから…

ユウゴ

サワ…。
ありがとう…

「応援してる」なんて そんな温かい言葉

サワに言われるとは 思ってもみなかった…

あれから半年…

俺とリヒトは 高校2年生になった

ユウゴ

サワも、もう高校生か

リヒト

…気になる?

ユウゴ

そりゃー、幼なじみだし?

リヒト

ふーん…

リヒトが口をとがらせる

ユウゴ

(本当は…)

「あの日」の出来事を 再確認するように

リヒトと手を繋ぎたい

ユウゴ

(そんなこと、できないけど…)

半年の間に変わった事は もう一つ

山東

おはよう!

山東

今日も二人で登校?
仲良いね!

陸上部に新しいマネージャーの山東(さんとう)が加わった事

ユウゴ

俺たち、幼なじみなんだ

ユウゴ

家も近いから、登下校はだいたい一緒かな?

ユウゴ

な!リヒト

リヒト

…まあ

山東

そうなの?

山東

いいなー。
幼なじみって!

リヒト

いいから、早く学校行こうぜ

山東

えっ?
ちょっと、待ってよ

山東

話の途中なんだけどー

ユウゴ

(なんか意外…)

ユウゴ

(リヒトって、山東みたいな女の子がタイプだと思ってたのに)

部活中

山東

ユウゴ君、最近調子いいね?

ユウゴ

そうかな?

山東

うん!総体でも、いい記録狙えるんじゃない?

ユウゴ

ありがとう

ユウゴ

そういえば…。
リヒト見なかった?

ユウゴ

アイツ、最近サボり気味なんだよな…

山東

リヒトくんなら、さっき椎名先生と話してたよ

山東

今日は早退するんだって

ユウゴ

そうなの?

ユウゴ

(山東には、言ったのか)

ユウゴ

(今までは、何でも俺に話してくれたのに…)

山東

ユウゴ君、もしかして…

山東

知らなかったの?

ユウゴ

まあ、な?

自宅

ユウゴ

リヒト。明日から連休だし

ユウゴ

久しぶりに、2人で会わない?

リヒト

いいよ

リヒト

8時過ぎなら行ける

ユウゴ

わかった

ユウゴ

今夜8時、花火大会の場所で会おう

ユウゴ

ユウゴ

話がある

ユウゴ

いつも通り…だったよな?

ユウゴ

8時過ぎか…

ユウゴ

リヒト、今日はバイトなのかな?

ユウゴ

部活もあるのに、バイトなんて…

ユウゴ

大丈夫なのかな?

軽く食事をとり 約束の場所へ向かった

約束の場所

ユウゴ

(リヒトは、まだか…)

ユウゴ

(聞きたい事、たくさんあるのに…)

ユウゴ

なんで、俺には

ユウゴ

何も、話してくれないんだよ…

10分後

リヒト

悪い!遅れた!

リヒトが息を切らせながら走ってきた

ユウゴ

うん。あのさ…

ユウゴ

(聞かないと…)

ユウゴ

部活の前に、椎名先生と話してたんだって?

ユウゴ

どんな事、話してたの?

真剣な目で見つめると

リヒトは気まずそうに 目をそらした

リヒト

…別に、何でもいいだろう?

ユウゴ

じゃあさ…

ユウゴ

山東と親しくするのは、なんで?

苛立ちから リヒトの腕をつかむ

リヒト

それは…

リヒト

それは、ユウゴの方だろう!

リヒトは力任せに 俺を突き離した

ユウゴ

ごめん…

ユウゴ

(リヒトには、俺が山東と親しく見えたのか)

リヒト

なあ…

リヒト

ちゃんと話してくれよ

リヒト

俺たちは、何でも話せる友達だろう?

ユウゴ

(俺たちが、友達…?)

ユウゴ

(あんな事したのに?)

ユウゴ

友達、なんかじゃない…

リヒト

え?

ユウゴ

(そっか。俺だけが本気にしてたんだ)

ユウゴ

(半年前の、告白を)

ユウゴ

ふふっ…

リヒト

なに笑って…

ユウゴ

リヒトを友達だと思った事なんて、俺は1度もなかった

リヒト

なっ!!

リヒト

…この野郎!!

リヒトが胸ぐらをつかむ

ユウゴ

だからリヒトは、ガキなんだよ!!

がら空きになった脇から 拳を振り上げる

バキッ

リヒト

痛っ。オレが、どんな思いで──

ユウゴ

俺は…俺が!

ユウゴ

どんな気持ちで、走り続けてきたのか!

ユウゴ

リヒト…

ユウゴ

お前に、わかるのか…?

目頭が熱くなるのを 止められない

リヒト

ユウゴ…

ユウゴ

…リヒトしか、見えなかった

ユウゴ

俺は、リヒトしかいらなかった

ユウゴ

ずっと、ずっと、前から。子供の頃から、俺は…

ユウゴ

(リヒトが好きだったのに!)

ユウゴ

(そばに居られないのなら、いっそのこと)

ユウゴ

(この場所から、消えてなくなりたい…)

ユウゴ

俺は、リヒトが

ユウゴ

好きだ

リヒトの目を見つめ 真剣な想いをぶつける

リヒト

……

リヒトは黙ったまま 赤いツバを吐き捨てると

濡れたままの唇を 押し当ててきた

ユウゴ

…っ!!

ぶつかった勢いのまま リヒトに押し倒される

ユウゴ

(リヒト…?)

声をかける間もなく、離れた唇は再び重なりあう

ユウゴ

(い、息が…出来ない)

舞い上がった土の匂いと血の味の混ざった液体が

口の中を満たしていく

ユウゴ

(こんなの、友達とすることじゃない)

ユウゴ

(それなら、リヒトも?)

唇の隙間から滑り込む 熱いものが

リヒトの舌だと気づくのに、時間がかかった

ユウゴ

(飴、みたいだ…)

舐めるように口の中を 転がされ

溢れ出した血が 2人の口元に張りついた

リヒト

好きだ…

リヒト

オレは、ユウゴが好きだ

ユウゴ

うん…うん

凝り固まった想いは

リヒトの熱に 溶かされていった

ユウゴ

(今なら、信じられる)

ユウゴ

(リヒトの気持ち…)

手を伸ばし

リヒトの首すじに触れる

ユウゴ

(ずっと、触れてみたかった)

ユウゴ

(リヒトに…)

リヒト

……

リヒトは無言で目じりに キスをすると

勢いよく 俺から体を離した

ユウゴ

(リヒトが…)

ユウゴ

(本当に、俺の事を?)

ユウゴ

…夢、みたい…

嬉しさと恥ずかしさで 顔がニヤける

リヒト

どうした?
ユウゴ…

再び近づくリヒトの腹を 軽くけり飛ばす

ユウゴ

来んなよ…!

ユウゴ

恥ずかしいから…

リヒト

…なんだよ

ユウゴ

(また…)

ユウゴ

(拗ねてるんだろうな)

リヒト

ふぁー…

リヒトは伸びをすると 隣に寝っ転がった

二人で夜空を見上げる

ユウゴ

(久しぶりだな。こうゆうの…)

リヒト

オレ、将来、美容師になりたいんだ…

ユウゴ

美容師?リヒトが?

ユウゴ

えー。不器用なクセに

リヒト

なんだよ!

リヒト

去年の花火大会。サワの髪だって、オレが結んだんだぞ?

ユウゴ

へぇー

ユウゴ

(じゃあ、この間のも?)

ユウゴ

あのさ…

リヒト

山東だけど

ユウゴ

…うん

リヒト

知ってるみたい。
その…オレ達の、事

ユウゴ

そうか…

ユウゴ

リヒトは、どうしたいの?

リヒト

オレは…別に?

ユウゴ

…俺も

ユウゴ

(俺が守りたいのは)

ユウゴ

(リヒトと、サワだけ)

山東に、誰かに 何を言われても平気

今なら、そう思える

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