風の隙間に＿風穴を開けた

二

「朝食」

朝

支度が終わった。

“お世話になった”と心情では感謝している。

ﾊﾞﾀﾊﾞﾀﾊﾞﾀ

何やら窓の外から音がする。

其処には私の鎹鴉、

クロがいた。

最近の鬼殺隊は異様に任務が多い。

恐らく、人手が足りないのだろう。

鬼は夜、日が出ていない時に活動する。

”腹が減っては戦はできぬ“

そんなことはないと思う。

鴉なのに喋るなんて、奇妙なものだ。

どんな料理が出るか、少し躍動している。

そう御礼をして、正座をトく。

脚が痺れたように感じる。

でも、気にしない。

どうってことないのだ。

任務に比べたら、

居間へ向かう。

昨日の騒いでいた子だ。

今は静かに食事を勤しんでいる。

挨拶に一礼して返す。

返すと言っても、返事はしない。

コソコソしているが、聞こえている。

しかし、言っている通りにしてくれたら助かる。

人と食べるのは苦手だ。

視線を感じるから、

”鬼殺隊“

通常だったら言葉にしない。

私は驚いて止まってしまった。

一応答えておく。

まるで自分は老けているとでも言うように…。

そう思った。

質問詰め…。

私には眩しすぎる。

答えないと、離してくれなそうだから答えた。

この時は正直だった。何故だろう。

嘘をついてもよかったものを…。

…被ってしまった…。

挙句の果てには誘われた…。

行きたくないと、心の底から言いたい。

言える雰囲気では決してない。

だが、

嫌なことははっきり伝えておく。

少し申し訳ない…。

この少年はずっと花が飛んでいる。

「少し濃いメンツだ」

そう思ったのだった。

大正コソコソ噂話

仭惺梼の髪先は、真っ赤で綺麗な柘榴色。 塗料で染めたわけではないらしい…。

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