リクエストBOX

青赤 赤嫌われ 通報×

リクエストありがとうございますー！

ふかふかのベットに

おしゃれないい匂いのする部屋

隣に一緒に寝てくれている

俺をちゃんと愛してくれる人がいる家

俺がずっと望んでいた生活

こんな簡単に叶っちゃうだなんて

また兄弟たちと喧嘩した

あの家には俺の味方も居場所もない

夜中に1人家を飛び出しても 誰も心配して後を追ってはくれない

叩かれた頬がまだ少し痛む

どんどん身体が冷えて行く

このまま凍死してあの家に警察や 報道陣が大勢来るのを想像してみる

ははっ、おもしろい

突然誰かに話しかけられた

暗闇のせいでよく見えない

ただ、男の人ってことはわかった

俺のこと誘拐でもするのかな

それなら嬉しいんだけど

そう、これは本心だ

でもお兄さんを釣るための言葉でもある

よし、かかったっ、

マンションで1人暮ししているらしい

お洒落な部屋で物もしっかり 整頓されている

俺は無邪気にソファにダイブした

青ちゃんは戸惑いながら俺を見ている

あんな家から離れられるなら 何をされても何処に居ても構わない

存分にいまを楽しまないと

そう言って優しそうに微笑む姿を見て 一瞬どきっとした

こんなに優しくされたの初めてかも

ぷるるっ、ぷるるっ、

こんな電話なんか出なくたっていい

スマホをソファに投げて、 青ちゃんの元に行った

また赤と喧嘩をしてしまった

いつもなら部屋に籠るはずなのに

今日は家を飛び出して行った

しかもこんな土砂降りの夜に

急遽、仕事帰りの紫にぃと 話し合うことになった

俺は赤に電話をかけた

まぁ、出るわけないよな…

諦めて切ろうとした時に赤と繋がった

呼びかけても返答はない

ただ、微かに物音がする

赤の声と、

誰の声だ、、？

青ちゃん特性のオムライスは 今まで食べたことないくらい 美味しかった

自分やあいつらが作ったものとは違う

なんでだろう

赤くんが食べている間ソファに 座っていようと向かった

さっき赤くんが投げたスマホを 拾おうとした時通話中と表示されていた

名前は出していないはず

僕は恐る恐るスマホを耳に当てた

赤が知らない男と楽しそうに 会話をしている

俺達に向ける声とは違う

甘くて可愛くて、少し羨ましい

けど、赤に嫌われて当然だから

しばらくして、あっちから声があった

もしもし 赤くんのご家族ですか、？

優しくて少しガサガサな声

はい、僕のところで預かってます

じゃあ、誘拐したわけじゃないのか

そう言うと、赤くんの表情が変わった

目から涙が少しずつ流れてきた

泣くほど嫌なんて

もしかして兄たちに酷いこと されているんじゃ

電話の声は心配していたのに

赤くんの指示通り、電話を切った

赤の声が聞こえたと思ったら 切られてしまった

微かに聞こえた

あんなところに帰りたくないっ″！

俺のせいだ

俺たちのせいだ

だったら赤ともっと話せば良かった

赤に酷いことしなきゃ良かった

赤に優しくすれば良かった

色んな後悔が押し寄せてきた

でも今更遅いんだよ

青ちゃん家に長居するわけにもいかない

こんな見ず知らずの子供邪魔なはず

でも出ていこうにもまだ雨が降っている

俺の本当の居場所見つけられたかも

温かくて、優しい

おわり