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わたしの赤ちゃん
私はあなたに会いたかった
わたしの腕で
あなたを抱きたかった
わたしの胸から
あなたにおっぱいを あげたかった
わたしの耳で
あなたの声を聞きたかった
わたしの目で
あなたの笑う顔を見たかった
赤ちゃん ごめんなさい
こんなお母さんで
ごめんなさい
本当に伝えたいこと
この想いがあなたの心に
届きますように__
◇
14歳で妊娠した女の子の物語.
◇
あなたは命について
考えたことがありますか?
あなたは妊娠について
考えたことがありますか?
あなたは赤ちゃんを
望んでいますか?
もしも望んでいないのなら
ちゃんと避妊をしていますか?
正しい避妊の方法を
知っていますか?
たった一度くらいなら
妊娠しないと
思っていませんか?
10代の女の子の体は毎日が
危険日だということを
知っていますか?
一日に約80人の10代の
女の子達が中絶している.
この小説を読んだことで
少しでも多くの方々が
やむをえない事情により
中絶によって失われていく
命があることを知り
妊娠と避妊、無防備な
性交渉の危険性について
自分自身で考えるきっかけと
なることを願っています.
◇
※ この小説は、物語に
リアリティを持たせるため
実話風の文体で
書かれています.
◇
【 第1章 ・ 命 】
たった一つの命
わたしのおなかのなかに
あなたは宿った
小さな小さな体で
あなたは一生懸命生きている
わたしのおなかのなかで
生きている
◇
◇
夏休み.
真夏の太陽がじりじりと
照りつけている.
私は近道を通って
かっちゃんの家へと急ぐ.
ひまわりの植えられた
大きな家のそばを通り
角を曲がると
そこは、かっちゃんの家.
玄関ドアのベルを鳴らすと
ドアが開いて
かっちゃんが顔を出した.
鈴木 海翔
鈴木 海翔
そう言ってかっちゃんは
私を家の中に招き入れた.
かっちゃんと私はなじみ.
小さい頃はよく喧嘩もした.
けれども中学二年生に
なった頃から、私たちの
関係は急展開した.
互いに距離も保ちつつも
意識しあうようになり
中二の終業式のときに
かっちゃんから告白されて
付き合うことになったのだ.
新田 未来
私は玄関で靴を脱ぎ
家に上がった.
海翔お母さん
海翔お母さん
かっちゃんのお母さんが
顔を出した.
かっちゃんのお母さんとも
小さい頃から顔なじみだ.
私はかっちゃんと居間に行き
ソファーに腰かけた.
ソファーのそばの
ミニテーブルの上には
ひまわりの花を活けた
花瓶が置かれている.
すぐそこのご近所さんから
もらったのだろう.
かっちゃんのお母さんが
冷たいジュースをグラスに注いで
私たちのところに
持ってきてくれた.
新田 未来
私はジュースを受け取った.
海翔お母さん
海翔お母さん
かっちゃんのお母さんが
笑顔で言った.
新田 未来
私も笑顔でうなずいた.
かっちゃんのお母さんが
おぼんを持って
こちらに背を向けたすきに
わたしとかっちゃんは
こっそりキスをした.
私たちはジュースを
飲みながら、雑談をした.
鈴木 海翔
鈴木 海翔
新田 未来
新田 未来
鈴木 海翔
新田 未来
新田 未来
新田 未来
新田 未来
鈴木 海翔
それからかっちゃんの
辺りを見回し、お母さんが
近くにいないのを確認すると
私の耳元で何か囁いた.
新田 未来
新田 未来
私がそう言うとかっちゃんは
さっきよりもやや大きめの声で
もう一度囁いた.
鈴木 海翔
鈴木 海翔
新田 未来
私はきょとんとして言った.
かっちゃんは再び
耳元で囁いた.
鈴木 海翔
鈴木 海翔
鈴木 海翔
新田 未来
私はドキッとした.
これって、もしかして……
鈴木 海翔
鈴木 海翔
かっちゃんは悪戯っぽく
私の目を覗きこんだ.
新田 未来
鈴木 海翔
新田 未来
鈴木 海翔
かっちゃんは再び
お母さんが見ていない事を
確認してから私にキスをした.
鈴木 海翔
新田 未来
いつかは誘われると思っていた.
でもこんなに突然
そのときが来るなんて……
付き合い始めて4ヶ月ちょっと.
キスしたのは、付き合って
一ヶ月目くらいのとき.
もちろんファーストキス.
でもその先はまだしていない.
初めてのときは
痛いらしいと聞いた.
血が出ることもあるらしい.
だからちょっと
怖い気もする.
私の心の中は
二つの想いがある.
一つは
かっちゃんが大好きな気持ち.
かっちゃんがしたいことなら
私もしてみたいという気持ち.
もう一つはまだ早いのでは
ないかと迷う気持ち.
経験がないことへの
不安な気持ち.
自分の裸を見られる
恥ずかしい気持ち.
でも………、やっぱり
かっちゃんが好きな
気持ちの方が強い.
もし、断ってかっちゃんに
嫌な顔をされたら……
そんな不安が胸をよぎる.
それにやってみたら
そんなに大変な
ことじゃないかもしれない.
むしろすごく幸せな
ことなのかもしれない.
大好きなかっちゃんとなら
きっと…………
だから勇気を出して、うんと
言ってみようかな……
私のその決断が、その後
どんな出来事をもたらすのか
その時私は考えても
みなかったのだった.
続き出します.! 読んでくれて📖 ありがとです!
コメント
4件
続きめっちゃ気になります。 ほんとにこれをきに中絶する人が少なくなってくれたら、、、 望んでも産めない人はたくさんいるから、、、
続き楽しみすぎ…!
多分ヤるとこもあるのかな?でも感動する話だね😭👍✨