少し小高い丘から
小さくなった街を見下ろす
行き交う人々や
車や家の多さに僕は…
ぼく
ぼく
と嫌悪を感じた。
もしこの街や世界の人間が
1つの細胞だとして
死亡と再生を繰り返しながら増えるのだとしたら
ぼく
ぼく
だとしたら
ぼく
ぼく
ぼく
75.3億の細胞のごく僅かな一部でしかない。
ぼく
ぼく
ぼく
ぼく
そう思うとこの足元の蟻のように
永遠と終わりのない大地を歩き
世界の何も知らずにただ日常を過ごすのは
ぼく
ぼくらは地球が丸いと知っているが
彼らはそれを知らない
彼らは地球が丸いと知らないが
ぼくらも宇宙がどこまでかは知らない
ぼく
ぼく
ぼく
ぼく
僕はこの増え続ける細胞の中で
弱者だっただけだ
弱い細胞は死に、強い細胞が生きる
そうして進化を繰り返すように
ぼく
ぼく
だなんてかっこいい事言ってみたけど
ぼく
そして結局思うのだ
ぼく
恋人にふられ、会社の人とも上手くいかず
コミュ力のない自分を弱い細胞だと認めた。
ぼく
ぼく
もし、地球にとって一瞬の出来事ならば
あの一瞬痛い注射のように
僕の悩みも一瞬なのかもしれない…
ぼく
ぼく
愚鈍な僕の空想理論
たまには生き抜きだって必要だ…
コメント
6件
ファ、ファンだなんて∑(°Д° )恐悦至極すぎます!!私も武藤さんの作品はたくさん読まさせて頂きました*.+゜ストーリー展開や設定の細かさ等私にないものをいっぱい持ってて尊敬しております。 また今度の作品を楽しみにしてます*.+゜
ふ、ファンです。テラー始めた頃からずっと。いつもドキドキして読んでいます。✨(///∇///)神✨
いえいえ!こちらこそ木野さんみたいな有名な方に見ていただけて光栄です!!