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闇国小説

1 - 遠い海の向こうには

♥

21

2025年09月21日

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パラオ

あのね、ぼくはパラオっていうんだ。

パラオ

あおくてひろーいうみと、きれいなおさかなさんと、きらきらしてるおひさまが、

パラオ

だいすきなんだ!

だからぼくは、あさ、めがさめたら、まどをあけておひさまのひかりをあびるの。

そうしてごはんをたべて、うみでおさかなさんといっしょにおよぐんだ。とってもたのしいよ!

でもね、それができなかったときがあったんだよ。きゅうに、おおきいふねにのった、しろにあかいばってんのひとがきたんだ。

???

今日からお前は私のものだ。

???

大人しく従うがいい。

???

それから毎週日曜日、この本を読んで祈れ。

???

十字架も渡してやるからな。

パラオ

えっと……?

???

いいからさっさと働け!!

パラオ

いたいよ、

パラオ

ごめん、なさい、

???

わかればいいことだ。

???

今日から、私に従って働け。

そのひとはじゅうじかをにぎってて、ぼくのしらないことばをはなしてた。そしてね、そのひとはぼくにこういったの。 きょうからはたらけ、って。 ぼくはなにをしたらいいかわからなかったけど、そのひとのいうことにしたがった。

パラオ

えっと、こう、ですか?

???

うるさい、違う!

???

私が全て、私が全てだ!!

パラオ

うわあああんっ、

パラオ

こわい、こわいよ、

いっしょうけんめいやったけど、うまくいかなかった。ぼくがへただったからかな? そのひと、いつもおこってた。てをぶんぶんしてさけんでた。

???

ふむ、今日は出来がいいな。

???

褒美をやろうではないか

パラオ

やったー!

でもしごとをじょうずにできたり、

パラオ

わあ、きれい!

???

今日は特別な日だからな。

くりすます? ってひはきげんがよかった。

パラオ

おなかすいたなぁ、

あとね、きがついたらぼく、すごくほそくなってたんだ。なんでだろう。

パラオ

そういえばさいきん、おさかなさんたべてないきがする。まあいいや。

パラオ

あれ? そういえば……

パラオ

ばってんのひと、どこにいったんだろう?

そしてね、ばってんのひとがいなくなったの。

パラオ

あれ、またふねがきてる、

パラオ

もしかして、あたらしいひとかな?

パラオ

いいひとかも!

???

私が今日からお前の新しい主人だ。

つぎは、くろとしろとあかのせんのひとがきたんだ。ばってんのひとみたいにじゅうじかをにぎってて、てつのぼうしをかぶってた。

パラオ

あのね、あのね、

???

どうした。さっさと言え。

パラオ

ぼく、おなかすいた。おさかなさんたべたい。

ぼくはそのひとに、ひさしぶりにおいしいおさかなさんがたべたいっておねがいしたの。

???

お前は何を言っている。

???

そんなつまらないことをほざく暇があったら働け!

パラオ

いたい、いたいよ、

でも、だめだった。いたかった。

それからは、ばってんのひとがいたころとぜんぜんかわらなかった。おいしいごはんはしばらくたべられないし、おなかがいたくなっても、だれも、しんぱいしてくれなかった。

パラオ

ぱらお、さみしいよ。

ぼくはだんだん、ほそくほそくなっていって、しばらくたって、またあたらしいひとがきた。

ないち

そうか、お前がパラオか。

パラオ

は、はい、そうです。

ないち

安心しろ、そう怯えることはない。

かおにおひさまがあるひとだった。あのひとは、はじめてぱらおになまえをおしえてくれた。「だいにっぽんていこく」っていうんだって。でもそれだとながいから、「ないち」ってよんでほしいんだって。

ないち

まずはどうしようか。病院を建てて、それから学校も……

パラオ

ないち、やさしいね!

そしてね、そのひとはとってもやさしかったの! いっしょにおうたをうたってくれたし、びょういんもつくってくれたし、ことばもおしえてくれた。ぱらおは、ないちとすごすのがとってもたのしかったんだ。

パラオ

ねえないち、いっちゃうの?

ないち

……ああ。外で戦いが始まっているんだ。

パラオ

いやだよ、いかないで、

パラオ

ぼくもふねにのせてよ、

パラオ

おねがい、いやだよ、ないち……

ないち

ッうるさい!!

ないち

お前ごときが誇り高き帝国軍人と戦えるか!!!

パラオ

ない、ち、

パラオ

ごめん、ね、

ぱらお、ないちがおふねにのってとおくにいっちゃうのみて、のりたかったんだ。ぱらおはもっとないちといっしょにいたかった。

あとから、あたらしいひとにきいたよ。もうないちはいないって。いまはそのひとがめんどうをみてるって。ぱらおもそのひとにめんどうをみられるんだって。

あたらしいひと

日本は戦争において__

パラオ

(このひとはうそつきだ、ないちはそんなことしてない)

そのひとは、うそついてた。ないちはぱらおにたくさんやさしくしてくれたのに、わるものみたいにいわれた。

くやしかった。もういっかい、ないちにあいたい。

パラオ

ないちはどこかにいるんでしょ?!

パラオ

あわせてよ、あわせてよ、

パラオ

さみしいよ……!

ぼくはうみにむかってさけんだ。

あたらしいひと

今日はクリスマスだ。

あたらしいひと

特別にうまい飯をやる。

パラオ

ねえねえ、

パラオ

くりすますにはぷれぜんとをおねぎあするんでしょ?

あたらしいひと

ああ、その通りだ

パラオ

さんたさんにおてがみ、かいてもいい?

あたらしいひと

別に誰も読まないだろうがよしとしよう。ペンと紙だ

あたらしいひとにおそわったくりすますのぷれぜんとも、ないちをおねがいした。

パラオ

ないちにあいたい、

パラオ

おほしさま、おねがい……!

ないちにおそわったたなばたのひにも、ないちにあいたいっておいのりしたんだよ。

あたらしいひと

……おめでとう。

あたらしいひと

1994年10月1日、今日がお前の誕生日だ。

あたらしいひと

俺の軍隊はまだお前に残ることになるが、

あたらしいひと

今日からお前はパラオという一つの国になる。

パラオ

そうなの?

パラオ

やった、やった!

しばらくたって、ぱらおはひとりだちすることになった。じゅうがつだったかな。

パラオ

ないち、

パラオ

やっぱりいないか。

ぱらおは、ないちにあいたくて、ないちのいたところにいた。

いまないちのいたところには、あじあのせんしんこくがいるんだって。ばぶる? とかいろいろたいへんみたいだけど、あいたいんだよ。

ぱらおはないちにあいたい。

???

……あれ?

???

あなたは確か、パラオと言ったはずです。

???

独立したんですね、おめでとうございます!

けっきょく、ないちはいなかった。でもね、ないちみたいにおひさまのある、とってもやさしいひとがいた。

パラオ

ねーねー、おなまえなんていうの?

???

私は日本って言います!

なまえは「にほん」だって。ないちとおなじように、ぱらおにとってもやさしい。

にほん

さあ、一緒に何かしませんか?

にほん

勉強でも遊びでもいいです!

パラオ

じゃー、いっしょにあそぼ!

ぱらお、にほん、だいすき!

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