素直になれない俺
赤
…あのさ、この前はごめん。、
俺は呟くように言った
青
いいよべつに、気にしてないから
ころちゃんはスケッチブックを開いて絵を描き出した
赤
背中痛む?
青
うん、まあ、ちょっとだよ
赤
そっか、
ピカっと窓が光った
赤
、今の結構近いところに落ちたね
青
そうだね、
青
来週は晴れるといいなぁ。
赤
来週?なんで?
青
来週花火大会があってここからだと良く見えるんだって
青
2年前にさここでさとみくんと見る約束してたんだ
青
でも僕が倒れたせいで見れなかったんだけどね
赤
そう、なんだ、
青
あのとき電話かけたら、泣いてたんだ。
赤
ねぇ、ころちゃんはなんでさとみくんを好きになった?
なんて声をかければいいか分かんなくて俺はそう聞いた
でも、ずっと気になってたことだった
青
僕さ心臓に腫瘍か見つかってから全部諦めたんだ
青
勉強も部活も恋も、とにかく全部諦めた
赤
自分がもうすぐ死んじゃうってわかってたから?
青
うん、そうだよ 莉犬くんならどうしてた?
俺なら、って考えてみた
でも、俺には非現実的すぎて想像ができなかった
赤
多分だけど俺も同じだったと思う、もしかしたら自殺してたかも
青
僕もね毎日死にたかった。でも死にたくないって気持ちもあってさ今生きてる
青
そんな時さとみくんにあったんだ
青
僕と同じで病気で余命宣告を受けている
青
でもさとみくんは自分の運命を受け入れてた
青
僕とは全然違ったね
赤
…さとみくんは心が強いからね。:
青
僕も最初はそう思ってた。でも本当は人一倍脆くて、
青
寂しがり屋で、泣き虫で、さとみくんは普通の子だった
青
最後は必死に闘ってて、なんていうか、、気づいたら好きになってた
そっか。と俺はいい俯いた
青
僕とさとみくんは期限付きの恋をしてたんだ。
赤
期限付きの恋?
青
そう 結ばれても幸せが続かないなんて分かってたけど、馬鹿だった
青
でも本気で好きだった。まぁ最後まで自分の気持ち言えなかったんだけどね(笑)
ころちゃんはそういった。
さとみくんみたいな、優しい笑顔だった
青
天気予報見てたら来週ずっと雨なんだよなぁ、。
青
てるてる坊主作ろうかな、。
ころちゃんは立ち上がりカーテンを開けて窓の外を見る
ころちゃんはまださとみくんに恋をしているのだ
しんでもなおさとみくんは愛され続けてる
赤
…てかさ、もう、死んじゃったし新しい恋みつけてみたら?
声が震えてしまった。
気づかれてないか、怖かった
青
今さら?wさすがに無理かな
青
さとみくんとの恋が最後の恋って決めたからw
赤
なにそれ さとみくんさとみくんって
赤
どんだけ引きずってんの?
言い終えてすこぐ後悔した
青
そうだよねぇ。情けないよなぁ
でもころちゃんは怒りもせず窓を見ながら呟いた
赤
ほんとに情けない。かっこ悪いよ
また言ってしまった。やっぱり、謝れない俺
悔しくて涙が出てきた
青
それは言い過ぎでしょ 莉犬くんだってさとみくんのこと引きず、…
ころちゃんが俺の涙に気づいて言葉を止めた
赤
おれ、かえる、
青
雨結構強いから気をつけてね
赤
…うん
傘は役に立たずびしょ濡れになった
バスにも乗らず雨に打たれながら歩いて帰った
俺は、もしかしたらころちゃんに恋をしれない
だからこうやってムキになって、深く傷ついてるんだ、