時をかける少女
三年の芳山和子は、 深町一夫、 浅倉吾郎たちと、 理科教室の掃除を 終えた。
和子
もういいわ、
ゴミは私が捨ててくるから、あなたたち、手を洗ってらっしゃい。
ゴミは私が捨ててくるから、あなたたち、手を洗ってらっしゃい。
一夫
そうかい、
すまないなぁ。
すまないなぁ。
吾郎
芳山くんというのは、
やさしくて、
可愛いけど、
少し母性過多なんじゃないか?
やさしくて、
可愛いけど、
少し母性過多なんじゃないか?
一夫
ふうん、
どうして?
どうして?
吾郎
だって、君はそう思わないか!
吾郎は、胸をそらして いった。
吾郎
芳山くんは、
まるで、僕たちちを、
赤ん坊のみたいに
思ってるようだぜ。
ふん、手を洗ってらっしゃいだとさ!
まるで、僕たちちを、
赤ん坊のみたいに
思ってるようだぜ。
ふん、手を洗ってらっしゃいだとさ!
一夫
そうかなぁ......
和子
おや?
和子
おかしいわ、
誰もいないはずなのに......
誰もいないはずなのに......
和子
福島先生かしら?
いや、 そんなはずない。 福島先生なら、鍵をかけて 教室から出ていったのだ
がチャーン! ガラスの割れる音が、 響いた。
和子
誰?
そこにいるのは......
そこにいるのは......
誰かが、何かの、 実験をしていたのだわ......
和子
あっ......
泥棒かしら?
和子
誰なの!
和子
ビックリするじゃないの!
出ていらっしゃいよ!
出ていらっしゃいよ!
ガタガタ
和子
廊下へ出ようとしたって、
ダメよ!
ダメよ!
和子
そのドアには、
鍵が、掛かってるんだから
鍵が、掛かってるんだから
何か叫び続けないと、 気を失ってしまいそうだ
和子
分かった!
和子
深町さんでしょ?
それとも
浅倉さん?
それとも
浅倉さん?
和子
私を驚かそうとしてるのね?
恐る恐る、ついたてをのぞきこんだ、 ー誰もいないー






