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冥界の守護者

第19話 - やっと一息

275

2025年05月23日

#司類

#冬彰

#寧々えむ

#こは杏

#瑞類

あかまる🍓🐾໊

司

…という感じで、アイツとは約束を結びました。

カイト

ふむ…なるほどね。

カイト

…

カイト

ならそろそろ、君の謹慎を解こうか。明日からまた仕事に復帰してね。

司

！？

司

い、いいんですか？！

カイト

あぁ。"彼"も、どうやら大人しくなっていたようだし。

カイト

謹慎お疲れ様。

司

！！

ルイ

ねぇ！司くんの謹慎が解けたって聞いたんだけど…！

アキト

あぁ、ルイさん。

ネネ

司なら、あそこでショーしてるよ。

ルイ

え？し、ショー…？

アン

コハネも、トウヤもオオトリさんも、みんなそれに夢中でさ。妬けちゃうよね〜

司

「＿＿＿！！」

ルイ

(おや…本当にお芝居してる…)

司

おぉ！帰ってきたか！我がプリンセスよ！

ルイ

？！

エム

わ〜！本当にお姫様帰ってきた！

ルイ

お、お姫様？

司

オレはいつ、如何なる時でも、貴方を守り、傍を離れないと誓おう！

司

だからどうか、もう一度この手を取ってはくれないだろうか？

ルイ

…

ルイ

…はい。喜んで。

パチパチパチパチ

コハネ

うぅ…良かったね、ペガサス王子…

トウヤ

あぁ。一時はどうなる事かと思ったが…プリンセスが帰ってきてくれて良かった。

エム

司くーん！もう1回！！

ルイ

ち、ちょっと待って！みんなして、何してるんだい？

司

見て分かる通り、ショーだ！

エム

私が見たいってお願いしたの！

ルイ

あぁ、エムくんが…

ルイ

にしても、僕がお姫様は無理あるだろう。エムくんとかにお願いしなよ。

司

オレが守り、隣にいたいのはお前だけだからな。

ルイ

…そうかい、

アキト

…ルイさんて、キザっぽい台詞好きですよね。

ルイ

そ、そんな事無いよ！

司

おい！誰がキザだ！

コハネ

司くん！さっきのお話の、あの怪人さんはどうなったの？✨️

司

おぉ！聞きたいか！あの怪人はだな＿

アン

あぁー…コハネがあんな夢中に…

ルイ

エムくんやトウヤくんも、みんな楽しそうだね。

ネネ

だね。たしかに話自体は面白かったよ。

アキト

役者の死神は初めてだし、トウヤ達が興味津々なのも仕方ないな。

アン

けど、司ズルい！コハネをあんなに夢中にさせるなんて〜…！！

ルイ

(…生前も、あんな風に色々な人を魅了してきたのかな、)

ルイ

…じゃあ、明日から復帰出来るんだね。

司

あぁ！長いこと1人で戦わせて、すまなかった。

ルイ

ふふ、そうでもないよ。たかが1ヶ月程度だし。

ルイ

まぁ…でも、少し寂しかったかな。

司

る、ルイ…！！

司

もう絶対、1人にしないからな！！

ルイ

…うん。

エム

司くんの謹慎も終わったし、みんなでお祝いしたいな〜！

ネネ

お祝いか…いいんじゃない？

アン

パーティーでもする？

エム

パーティー！やりたい！✨️

司

ぱ、パーティーは些か大袈裟ではないか？

アキト

まぁ、いいだろ。たまには。

コハネ

一応カイトさんにも許可貰わなきゃだね。

トウヤ

あぁ、それなら俺が貰ってこよう。

エム

私、飾り付けするね！

ネネ

あ、私も手伝う。

アン

じゃあ、アキトと一緒に料理用意するね！

司

なんか、意外と全員乗り気だな…

ルイ

ふふ、そうだね。

ルイ

みんな、君の謹慎が終わって嬉しいんだよ。

司

…そうか。

数時間後

エム

司くーん！復帰おめでとわんだほーーい！！

司

ありがとう！！

アン

色々作ったから、いっぱい食べてね！

司

おぉ！どれも美味しそうだな！

🎼.•*¨*•.¸¸♬🎶•*¨*•.¸¸♬•*¨*•.¸¸♪

ネネ

「🎶＿＿＿＿＿＿！」

司

おぉ…トウヤのバイオリンとネネの歌とは、豪華だな！

ルイ

ふふ、そうだね。あまり聞けないからレアだよ。

コハネ

シノノメくん、踊らないの？

アキト

えっ、うん。

アン

えー？踊らないの？

アキト

別に踊る必要ないだろ。

司

アキトは踊りが得意なのか？

アキト

得意というか…生前、踊り子やってたから。

司

踊り子！？なるほど、道理で身のこなしがしなやかなわけだ。

司

…正直、ちょっと見てみたいんだが。

アキト

えぇ…

ルイ

僕も見たいなぁ

エム

私も！！

アキト

…まぁ、少しくらいなら。

司

あれは…舞踊か？綺麗だな…！

アン

私も踊りたくなってきた！コハネ、一緒に踊ろ！

コハネ

わ、私で良ければ！

エム

私も踊りたーい！

ルイ

ふふ、なら、司くんと踊ったらどうだい？

司

むっ、オレか？

エム

ルイくんは踊らないの？

ルイ

僕は鑑賞しておくよ。司くんの踊りも見てみたいし。

司

ふふん、良いだろう！元舞台俳優のダンスを魅せてやる！

司

いくぞ！エム！

エム

はーい！！

ルイ

(みんなでパーティー、か…懐かしいな。)

ルイ

(トウヤくんのバイオリンも、ネネの歌も、いつ聞いても聞き惚れてしまうね。)

ルイ

(昔は…)

ミズキ

ルイも一緒に踊ろうよ！

ルイ

？！

ルイ

ミズ…！

司

ルイ？

ルイ

あ……つ、司くんか。

司

？

ルイ

ふふ、何でもないよ。

司

そうか？

司

それより、ルイもこっちに来い！やっぱり一緒に踊ろう！

そう言って手を差し伸べられた。

『ルイもおいでよ！』

ルイ

……うん、

差し伸べられた手を、見失わないように少し強く握った。

司

Zzz…

アン

Zzz…

アキト

……ったく、コイツら酒まで飲みやがって…

トウヤ

久しぶりにはしゃいでしまったみたいだな。珍しくルイさんも飲んでたし。

コハネ

わ、私、アンちゃんを部屋まで運んでくるね。

エム

私も！ネネちゃん運んでくる！

アキト

あぁ、頼む。

トウヤ

司とルイさんは俺が…

ルイ

あぁ…その必要はないよ。起きたからね。

ルイ

司くんは僕が運ぶよ。その後また片付け手伝いにくるから。

アキト

いや、そのまま寝てきていいですよ。

トウヤ

はい。片付けなら俺とアキトでやっておきますから。

ルイ

そういう訳には…

トウヤ

俺とアキトは飲んでないので、大丈夫ですから。今日は任せてください。

ルイ

……すまないね。ありがとう。

1時間後

アキト

やっと終わった……

トウヤ

お疲れ様、アキト。

トウヤ

どうだ？これから2人で飲み直すか？

アキト

おう。酒用意するから待ってろ。

トウヤ

ふぅ……やっと、一段落ついた感じだな。

アキト

あぁ。お前の怪我も治って良かった。

トウヤ

もう痕すら残ってないぞ。見るか？

アキト

見たわ。

アキト

…司の謹慎、明けて良かったな。

トウヤ

あぁ…本当に。1年も経たずに明けて良かった。

トウヤ

またルイさんが1人で戦うことになった時は…正直、怒りを覚えたが、

アキト

あぁ…

トウヤ

…まぁ、もう過ぎたことだし、気にしていないがな。

アキト

あの司も、謝りに来たしな。

トウヤ

あぁ。やっぱり司は司らしいな。

トウヤ

そういえば、監獄の話…まだアキトからは詳しく聞いていなかったな。

トウヤ

悪霊を葬送したのは聞いたが。

アキト

あ…そうだ、監獄…

アキト

トウヤってさ…死神の始祖、って知ってるか？

トウヤ

死神の…始祖…？

トウヤ

始祖……さぁ…？

アキト

トウヤも知らねぇのか…

トウヤ

その始祖がどうかしたのか？

アキト

俺らが葬送した悪霊が、「カナデに協力しているだけ」って言ったんだ。

アキト

それを聞いてルイさんが、そのカナデって人が、死神の始祖だって言ってた。

アキト

詳しく聞こうとしたが…その後すぐ悪霊と戦って、葬送して…色々あったから、まだ聞けてない。

トウヤ

……

トウヤ

カナデ……

アキト

聞いた事あるか？

トウヤ

あぁ……どこかで、昔聞いたような…

トウヤ

どこだったか…えっと…カナデ…

トウヤ

…………あっ

アキト

思い出したか？

トウヤ

あぁ……思い出した。俺がまだ、死神になったばかりの頃だ。

トウヤ

1000年前…まだ、アキヤマさんもいた時代に、ルイさんが珍しく、窓辺でうたた寝していたんだ。

トウヤ

せめて毛布くらい掛けてさしあげようとした時…寝言で、「カナデさん」と…呟いていた事がある。

アキト

寝言で…

トウヤ

俺はてっきり、生前に関わりのあった人物だと思っていたが…

アキト

……

アキト

分かんねぇが…悪霊が、その始祖に協力しているって言ってた。黒幕はその始祖の可能性がある。

トウヤ

そうだな…

トウヤ

…俺はまた、始祖について書庫に何か文献が無いか調べておく。

トウヤ

アキトはルイさんに聞いてみてくれ。

アキト

了解。

アキト

…それと、もう1つ。

アキト

悪霊が俺を引き込もうとしてるのは、エナが関係してる可能性がある。

トウヤ

！！

トウヤ

エナ…って、お姉さんだったよな？たしか、生き別れたまま会えなかったという…

アキト

あぁ。しかも、悪霊の言い方的に…

アキト

…エナは悪霊の可能性が高い。

トウヤ

……

アキト

安心しろ。たとえ身内だろうと、悪霊は全員葬送する。

アキト

もうとっくに覚悟はできてるから。

トウヤ

…そうか。

アキト

監獄であったのはこのくらいだ。

トウヤ

あぁ、教えてくれてありがとう。

アキト

…酒も無くなったし、そろそろ寝るか。

トウヤ

…もう寝るのか？

アキト

あんまり飲みすぎるのも良くないだろ。

トウヤ

俺はまだシラフだ。

アキト

そうかよ。寝ろ。

人間界

司

ふー…！この辺りはもう大丈夫だな！

ルイ

うん。お疲れ様。

ルイ

君ともう一度仕事ができて、嬉しいよ。

司

ルイ…！

司

もう絶対、1人で戦わせないからな！！

ルイ

ふふ、分かってるよ。

ルイ

昨日のパーティー、楽しかったね。

司

あぁ！みんなに感謝だな。

司

料理も美味かったなぁ…シライシとアキトが作ったんだったか。

ルイ

うん。あの2人はお料理上手さんなんだよ。

ルイ

司くんはお料理出来るのかい？

司

あぁ、人並みには出来るぞ！今度何か作ってやろう！

ルイ

おや、それは楽しみだねぇ。

司

ルイは料理出来るのか？

ルイ

それなりにはね。

司

おぉ、意外だな！

ルイ

けど、アキトくんには厨房出禁にされちゃったんだよね。

司

んん？？？何故？？

ルイ

さぁ…？

司

…なら、今度一緒に何か作ってみないか？

ルイ

ふふ、いいねぇ。それは楽しそうだ。

ルイ

おや、あれは…

司

なんだ？！悪霊か？！

ルイ

いいや、あれ君じゃないかい？

司

？

司

あぁ、なんだ。広告か。

ルイ

こんな街中のあんな大きなモニターに映されるだなんて、凄いねぇ。

司

ふっふっふ！まぁ、オレはスターだったからな！

ルイ

ふふ、そのようだね。

ルイ

みんなに愛されていたんだねぇ…

司

…別に、もう悔やんではいないぞ？

ルイ

あぁ、いや…凄いなと思ったのさ。

司

ルイは発明家だったんだろう？そっちの方が凄くないか？

ルイ

凄くなんか無いよ。

司

むむ…そうか。

司

(ルイなら、沢山の人を救うような凄い発明してそうだな。例えば…今の医療器具の元になるものとか！)

司

(1000年以上前の時代の発明家…絶対に凄いと思うんだがなぁ)

冥界

厨房

司

レッツ！クッキング！！

ルイ

お〜！

司

とりあえず、今日は肉じゃがを作るぞ！

ルイ

にくじゃが？

司

牛肉とじゃがいもを甘辛く味付けた煮物だ！

ルイ

にもの…

司

む、もしや和食を知らんのか？

ルイ

まぁ…僕が生きてたのは1000年以上前だし、西洋の方だからね。

司

あぁ、それもそうだったな！

ルイ

ふふ、でも君の出身地の料理なら食べてみたいな。

司

ふっふっふ、任せてくれ！

司

まず、具材を切るところからだな！

ルイ

……え、人参も入れるのかい？

司

彩りは大事だぞ！

ルイ

人参は要らないと思うな。なんなら、じゃがいもも要らなくないかい？

司

それだとただの肉の煮付けじゃないか！

ルイ

それだけでも十分美味しそうだよ？

司

ダメだ！とにかく、野菜は絶対入れるぞ！

ルイ

えぇ〜…

司

…待て待て待て！？包丁の持ち方から危うくないか？！

ルイ

え？そうかい？

司

包丁は上から握るんだぞ！刃を内側に向けちゃダメだ！

司

それと、力任せに切ろうとするんじゃなく、体重を上手く使って、こう切るんだ。

ルイ

ふむ…こうかい？

司

そうそう！上手じゃないか！

ルイ

ふふっ、初めてこんな綺麗に切れたよ。

司

どわーー？！ルイ？！今何を入れた？！

ルイ

え？砂糖だけど…

司

分量を考えろ！！！

ボウッ

司

え、炎上した？！？！何故？！

ルイ

火力強い方が早く出来上がるかなって。

司

料理で横着しようとするな！！！

司

な、なんとか完成した……！！！

ルイ

おぉ〜！美味しそうだねぇ

司

あぁ…一時は本当にどうなる事かと…

司

まさかルイが、ここまで料理出来ないとはな…

ルイ

すまないねぇ。久しぶりだったからかな。

司

(だが、ルイに何かを教える立場になるというのは…なんだか、少し気分がいいな。)

ルイ

あ、トウヤくん！丁度いいところに！

トウヤ

ルイさん？どうかされましたか？

ルイ

これ、良かったら食べてみてくれ。司くんと作ってみたんだ。

トウヤ

っ？！

トウヤ

(る、ルイさんが作った、料理…？！？！)

トウヤ

す……すごく、美味しそうですね。

トウヤ

(見た目は本当に美味しそうだ……)

ルイ

ふふ、肉じゃがって言うんだって。司くんの出身地の料理だそうだよ。

トウヤ

へ、へぇ……！

トウヤ

(ど、どど、どうしよう…ルイさんが折角作って下さった手前、無下には出来ないが……)

トウヤ

(だが、この人の作った料理にはいい思い出が無さすぎる……！！)

ルイ

？

トウヤ

(う"っ……)

トウヤ

(く……腹を括るしか無いか……っ)

アキト

あれ、トウヤとルイさん。何してんすか？

ルイ

あぁ、アキトくん！君も良かったら食べてみてくれないかい？

ルイ

ふふ、司くんと一緒に作ってみたんだ。

アキト

ﾋｯ

アキト

ち、厨房出禁って言いましたよね？！？！

ルイ

司くんいるからいいかなって…

ルイ

…やっぱりダメだったかい？

アキト

いや……えっと……

トウヤ

…ルイさん、戴いてもいいですか？

アキト

トウヤ？！

ルイ

ふふ、もちろん。

トウヤ

(ルイさんを傷付ける事は出来ない…リアクションは慎重に……)

トウヤ

……

トウヤ

…えっ、あ、美味しい…？

アキト

？！

アキト

お前…味覚イカれたか…？！(小声)

トウヤ

いや……本当に美味しいんだ。ちょっと食べてみてくれ。(小声)

アキト

はぁ…？！

アキト

……

アキト

……えっ、マジか。

トウヤ

だろう？

ルイ

どうだい？

トウヤ

とても美味しいです。驚きました。

ルイ

ふふ、良かった！

アキト

これ、マジでルイさんが作ったんすか？

ルイ

司くんと一緒にね。ふふ、色々教えてくれたんだよ。

トウヤ

司が…！そうなんですね。

アキト

へぇ、アイツ料理出来るのか。

トウヤ

(司に感謝だな…また何か礼をしなければ…)

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275

5件

見るの遅れた〜司のショーに夢中になってる3人が可愛かった〜それに、類が料理できないのも、できないのに出来るって思い込んでるのも可愛すぎる！続き楽しみにしてます！

類くん料理できないの可愛すぎる… 司くんにいっぱい料理教えてもらってそうﾀﾋんじゃったけどまだ大きな広告に映し出されてる司くん想像すると愛されてたんだな〜って思います。続き待ってます！

あかまる🍓🐾໊

プロフィール

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