それからどれくらいの時間が 経ったのだろう…
気が付くと、竜胆から 何件も着信が入っていた…
夢
あ…場所、言ってなかったな…
きっと探してくれているだろう…
申し訳なく思いつつ、 竜胆に電話をしようとしたその時…
竜胆
…夢っ!!
安心する少し低い声…
その声が聞こえた瞬間、 涙が溢れ出してくる…
夢
…りん、どう…っ
息は乱れ、いつも セットされている髪型はボサボサ…
私は、何も考えず竜胆に飛びついた
竜胆
…無事で、よかった…っ
夢
竜胆っ、
夢
私…もう、嫌だ…っ
心配の言葉を無視して、言葉を続ける
夢
なんで、こんな思いしないといけないの?
夢
私が、何をしたのっ
夢
…もう、嫌だよ…
夢
こんなにしんどいなら…
夢
…もう、全部どうでもいいよ…
竜胆
…夢…
夢
最近ね、死にたいって…
夢
楽になりたいって、
夢
ずっと考えちゃうの…
夢
電車を待ってる時も、
夢
料理をしている時も…ずっと
夢
はは…っ、
夢
馬鹿だよねっ
竜胆
…頼むからっ
竜胆
そんな、悲しいこと言わないでくれ…っ
竜胆は強く私を抱き締める
竜胆
俺は、夢には生きていてほしい
竜胆
笑っていて欲しいんだっ
竜胆
それが、しんどいなら俺も一緒に背負うから…っ
夢
…笑えないよ…
夢
…もう、何もかもどうでもいいの…
竜胆
でも、俺に連絡してきただろ?
竜胆
それは、
竜胆
夢が心のどこかで助けてって
竜胆
思ってるからじゃないのか?
夢
…っ!
竜胆
我慢しなくていいんだ…
竜胆
俺にも、その気持ちをわけてくれ…
夢
………
夢
…助け、て…ほしいよ…っ
夢
もう、しんどいよ…
夢
でも、もうどうしたいのか…
夢
…なにも、わからないの…
竜胆
…わかった
竜胆
俺も、兄ちゃんも全力で夢を助ける
竜胆
とりあえず、家に来い
竜胆
兄ちゃんも心配してるから
竜胆はそう言うと、私の手を引き 家へとバイクを走らせた…
続く…







