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夏の海の星月夜

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夏の海の星月夜

31 - 音楽の秋の冬音色②

♥

26

2021年07月09日

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佐山翔

はぁはぁ

佐山翔

どこだ?

全体を見渡す。

佐山翔

まだ、いるはずなのに…

井上一真

佐山くん?

佐山翔

一真

そこでは一真が座っていた

井上一真

どうしたの?そんなに慌てて…

佐山翔

あ、いや…

キョロキョロ

井上一真

誰か探してるの?

佐山翔

え…っと…

キョロキョロ

佐山翔

!!!

小早川冬貴に肩を借りながら歩く莉帆が視界に入った。

井上一真

莉帆!!

突然一真が立ち上がる。

え??

なんだこのもやっとした気持ち。

岡村先生

一真くーん。どこに行くの?

井上一真

岡村先生

200m走もうすぐ開始だから、ここにいてほしいんだけど。

井上一真

あ、いや…すみませんでした。

一真が座る。

井上一真

佐山君、俺の走るところ見ててほしい。

佐山翔

井上一真

だから席に戻ったら?

は?

やめろ!

佐山翔

ああ。

んなわけねぇーじゃん。

やめろ!!この感情!!

俺は席とは反対方向に走った

井上一真

なんでよ…

夏風莉帆

いてて…

小早川冬貴

大丈夫か?

夏風莉帆

うん。ありがとう。

小早川冬貴

階段で足をくじいたなんてとんだ災難だったな。

夏風莉帆

…あはは、そうだね笑

夏風莉帆

あ、保健室についた

夏風莉帆

ここまでありがとう。

小早川冬貴

全然気にしないで

小早川冬貴

ほら保健室に

ガラッとドアをあける

小早川冬貴

はいどうぞ、莉帆

夏風莉帆

本当にありがとう!

ガラガラガッチャン

小早川冬貴

ふぅ…

小早川冬貴

小早川冬貴

一真に怒られそうなことしたな。

小早川冬貴

まあ、しょうがないか。

そう左を向くと

小早川冬貴

あ、佐山先輩!!

佐山先輩がいた。

そして俺は佐山先輩のところまで走った。

男子200m走をトップで走るのはF組、井上君だー!!!

放送委員の力強い声が校内に響く。

佐山翔

(莉帆……)

佐山翔

(ってかなんで莉帆を心配してるんだ?)

佐山翔

(莉帆なら大丈夫。絶対に。)

佐山翔

いつもぴんぴんしてるんだ。

小早川冬貴

??

小早川冬貴

どうしたんですか?佐山先輩?

佐山翔

え?ああ、いやなんでもない

心の声が漏れていたようだ。

GOAL!!1位はF組だー!!

小早川冬貴

やっぱり一真すげえな

佐山翔

この放送委員声出しすぎだろ…

小早川冬貴

3年F組の先輩だからじゃないですか?

佐山翔

ああ。だからか。

佐山翔

そういえば冬貴って何組だっけ?

小早川冬貴

あ、あれ言ってませんでしたっけ?

これはおそらくだけど

莉帆を手伝ってたということは、

近くのクラス。

おそらくFかE組…

小早川冬貴

B組ですよ!

え?B組?

そこから莉帆を助けに?

小早川冬貴

どうしたんですか?

佐山翔

あ、いやなんでもない。

佐山翔

(予想と全然違った……)

ガタッ

井上一真

はぁはぁ

佐山翔

一真?

小早川冬貴

あ…一真。

井上一真

(やっぱり二人ともいたんだ。)

井上一真

あ、いや、二人が見えたから

佐山翔

あ、そうか。

小早川冬貴

佐山先輩、このままここにいても何もおきませんしね!

佐山翔

ああ。そうだな。

冬貴に腕を掴まれて運動場に出る。

井上一真

……

冬貴が後ろを振りむく。

小早川冬貴

おい。

小早川冬貴

一真もだぞ

急に声が低くなった

岡村先生

はい!皆さんお疲れ様でした!!

体育祭が終わった

一息ついていい…のか?

一真と冬貴に会ってからおかしくなった

なんだろ

なんだろ

なんだろ

なんなんだよ!

佐山翔

はぁー

深いため息をつく

岡村先生

結果は2位でしたが勝ちがいれば負けもいる。

岡村先生

だからこの負けは…

先生の声が遠くなる。

佐山翔

はぁ

井上一真

小早川冬貴

夏風莉帆

莉帆がどうした?

どうでもいいだろ…

最近会ってないし

なんだよこの気持ち……

まあいいや

岡村先生

佐山くん?

佐山翔

あ、はい!

岡村先生

佐山君と宇佐美さんはこのあと少し待っていてくださいね

佐山翔

あ、はい…

宇佐美綾沙

??はい

佐山翔

竹井先に帰ってて!

了解だー!と廊下から聞こえる

岡村先生

あのね二人とも。

宇佐美綾沙

はい。

佐山翔

はい。

岡村先生

11月の中旬文化祭で

岡村先生

合唱コンクールあるのはわかるわよね

佐山翔

はい。

岡村先生

二人にお願いで、指揮者か伴奏者をやってほしいの。

宇佐美綾沙

え?

佐山翔

え?

なんで先生は俺が…ピアノできるって知ってんだ

中学に入ってずっと隠してきたのに…

岡村先生

指揮者は別の子にも頼めるのだけれど、伴奏者はどちらかに頼みたいなって。

岡村先生

伴奏者に二人がやりたいのだったらオーディションで決めるのだけど。

人前でピアノ?

弾けるわけねぇだろお前

心のなかで誰かがつぶやく

いやいやチャンスかもよ

嘘つくのも疲れたでしょ?

莉帆に会えるかもよ?

佐山翔

(そうだ、莉帆もピアノをやってる。)

佐山翔

(一緒に連弾したっけ?)

でもあれは人気のない公民館のグランドピアノ

人前は無理だって

そうだ

辞退しよう

佐山翔

あ、先せ…

岡村先生

とりあえずオーディションだけ受けようか二人とも

どっちにするか考え込んでいたら話が進んでしまった。

宇佐美綾沙

え?オーディション?!

恐怖に襲われたように綾沙が慌てる

宇佐美綾沙

や、やめてください!!

宇佐美綾沙

佐山君と私でオーディションするなんて!!

佐山翔

え?

岡村先生

え?

宇佐美綾沙

あ、いや、、その…

ガン

綾沙が一歩さがって机にぶつかった

宇佐美綾沙

私指揮者やります!

佐山翔

え?俺じt…

岡村先生

そう!じゃあ決まりね!

岡村先生

佐山くん、一回楽譜をわたすから

岡村先生

辞退するかどうかはあとから決めてほしいな。

佐山翔

え……

宇佐美綾沙

佐山君頑張ろうね!

宇佐美綾沙

佐山君のピアノ楽しみだな〜!

佐山翔

え???

な、なんで

俺なんだよ

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