3/29
やりきれない、本当に。
父さんは もう、帰って来ない。
わかってるのに 受け入れられなくて…。
3/31
今日は星愛から連絡が来た。
春休みだしみんなで遊ぼう
なんて気分にはなれなくて。
ごめんな、星愛。 本当にごめん…。
4/5
今日は入学式だった。
案の定、今の俺には 苦痛でしかなくて
大丈夫なはずなのに
上手く笑えてるか わかんなくて
不安になる。
4/28
母さんがパートを増やした。
俺もバイトするって言ったけど
「まだ高校生だから 学業に専念してほしい」
って言われた。
気を紛らわすには ピッタリだと思ったのにな。
それに俺、母さんが心配だわ。
あんなに働いて… いつか体壊すんじゃないか…?
そしたら俺は…
ううん、なんでもない。
6/7
今日、クラスの奴らに言われた。
「あいつの誕生日って いつだか知ってる?」
「知らね〜。いつでも良くね?」
「それなw」
これだけで終わるなら まだ良かったのに…
「たださぁ…なんでか知らないけど
1月1日…正月なんだってよw」
「え、ありえねぇ〜!
なんでそんなめでたい日にw」
「だよな〜w
時間で例えると夜みたいな奴に
年明けの日なんて似合わねぇ。
せめてその前日だろww」
「それ言えてるww」
許せなかった。
何も知らねぇ奴に好き放題言われて
それだけならまだ良かったのに
誕生日まで馬鹿にされたんだ。
俺だけじゃない。
星愛の誕生日まで…。
毎年一緒に祝った日。
俺と星愛の、大切な日。
それを馬鹿にされることだけは
どうしても許せなかった…。
なのに俺は
何も言い返さなかった。
黙ってやり過ごしたんだ。
本当に情けねぇ…。
星愛、ごめん。本当にごめん。
もう、星愛に合わせる顔なんて 無いんだ。
俺ってさ、
生きてる意味あんのかな?
ねぇんじゃねぇの?
それなら俺は いっそ
死にたいと思う。
その日を境に
「死」についての 書きこみが増え始めた。
内容はどれも、
目を背けたくなるような ことばかりだった。
死にたい。
俺はもう、生きていても 死んでいても同じなんだ。
だから、もう…
父さんの所に いってもいいかな…?
今日も退屈な1日だった。
俺は誰にも必要とされていない。
今日も母さんは遅くまで仕事。
この前見たら、相当やつれていた。
俺が居なければ
こんなことには ならなかったのかな…?
俺が居なければもっと
金に余裕が出るはずなのに…
生きたくない
いきたくない
逝きたい
痛い、痛い、痛い…。
どうしたら…
いったいどうしたら
楽になれる…?
12/27
俺は家の近くの川へ行き
飛び込んで死のうと思った。
今度こそ死んでやる。
そう思っていた
のに
星愛が居たんだ。
星愛は方向音痴だから
きっと道に迷ったんだろうな…
多分、ここが川だってことも
暗くて気付いていないんだろうな…
そう思ったら
放っておけなかった。
星愛に合わせる顔なんて無いのに
どうして星愛は変わらずに
話してくれるんだろう?
嬉しかった。
けど、俺には
一緒に誕生日を 祝う資格なんて無い。
星愛だって本当は 気付いていたはずだ。
俺が乗り気じゃないこと。
だから、星愛…本当にごめん。
12/30
今日こそ俺は死ぬ。
今更伝えたいことなんて
正直言って無いかもな。
ありがとう。
さよなら。
星愛
私はもう一度律を見た。
笑っていたら良いな
なんて、そんなはずは無くて
溺死…しようとしたんだもんね。
律は苦しそうな表情を 浮かべていた。
律のお母さん
星愛
星愛
星愛
律のお母さん
律のお母さん
律のお母さん
律のお母さん
星愛
星愛
帰り道、私は考える
私がしたことは結局
律を追い詰めていた だけなのではないか…?
星愛
星愛
星愛
気が付くと、視界は霞んでいた
やりきれない後悔と
嘆き
自己嫌悪
律は川に溺れようとした。
私は…
負の感情
自分の弱さに
溺れて しまいそうだ。
コメント
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律…! 俺はただただ律が目を覚ますのを待つ 星愛、頑張って…!!