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飆風家の物語

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飆風家の物語

2 - 飆風家の物語 2話

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2020年03月16日

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飆風 翼

ねぇねぇお母さん

飆風 翼

お母さんのお母さんはどんな人だった?

飆風 咲

ん?

飆風 咲

私のお母さんはねぇ…

飆風 咲

綺麗で素敵で、立派な人だった。

飆風 咲

私が2歳の時、父は鬼に襲われた。

飆風 咲

まだ私の母は23歳という若さだった。

飆風 咲

罪無き父は私達を置いて逝ってしまった

飆風 咲

それから母は鬼殺隊に入ることを決めた

飆風 咲

毎日血を吐く程の鍛錬を怠らずに。

飆風 咲

花の呼吸を身につけた母は最終選別で見事生き残ったの。

飆風 咲

そこから母は柱へと昇格した

飆風 絃

柱って?

飆風 咲

昔鬼なんて腐るほどいた。

飆風 咲

でもその中でも強い12匹を集めた集団。

飆風 咲

十二鬼月。

飆風 咲

十二鬼月には下弦が6匹、上弦が6匹。

飆風 咲

1番弱いのは下弦の陸、1番強いのは上弦の壱。

飆風 咲

十二鬼月のどれか1匹を倒すか、鬼を50匹倒せばなれるものよ。

飆風 咲

鬼殺隊の中でも強い、9人の集団。

飆風 咲

その中に母は入った。25歳の時だった。

飆風 翼

2年もかかったの!?

飆風 咲

2年なんて短いもんよー?
普通短くて3、4年はかかるんだから

飆風 咲

私が刀を握ったのは、10歳の時。

飆風 咲

母はこれまた一生懸命に端から教えてくれた。

飆風 咲

でも、私は伸びなかった。弱かった。

飆風 伊織

そんな事ない。君は強いよ。

飆風 咲

そんな事ないですよ…。

飆風 咲

母は華奢だったけど、身長は165cmはあった。

飆風 咲

私の背はどうしてこんなに伸びないんだろう。私の手はどうしてこんなに小さいんだろうって。

飆風 咲

でも、私なりに努力した。

飆風 咲

最終選別に行ったのは刀を持った4年後だった。

飆風 咲

何とか生き残った私は母になんと褒めてもらえるだろう。

飆風 咲

わくわくしていた。

飆風 咲

家に入ると、音ひとつない空間。

飆風 咲

母はいなかった。

飆風 咲

机の上の置き手紙にはそう書いてあった。

咲へ。 この手紙を読んでいるということは、無事帰って来たということね。おめでとう。今まで良く頑張ったわね。 私は今ある鬼と戦っています。 その鬼は、上限の参の鬼、父さんを殺した鬼です。 いくら私が柱だと言え、私は女で、歳も取っています。今の私じゃ無理、なのかもしれません。 もし私が1ヶ月連絡がなく、帰ってこなかった場合は死んだと思いなさい。 咲、あなたも無理なのです。 咲は体が小さすぎる。だから、母さんが死んだら、素敵な殿方でも見つけて、その人と必ず上弦の参を倒してね。 約束ですよ。 どんなに強そうな姿をしていても、どんなに重い圧を感じても、必ず倒しなさい。 逃げることは絶対に許しません。 さぁ、立ち上がって。 一条 咲。 さぁ踏ん張れ。さぁ闘志を燃やせ。 胸を張って生きなさい。 一条 椿

飆風 咲

私はこれを見たとき泣き崩れてしまった。

飆風 咲

最後は母と一緒に居たかった。

飆風 咲

そして、私は1人になった。

飆風 咲

そんな時、うちに尋ねてきた人がいてね。それが伊織さんだよ。

飆風 咲

伊織さんは私より何十倍も強かったし優しかった。

飆風 咲

悲しんでいた私の傍にずっといてくれた。

飆風 咲

そして、一緒に上弦の参を見事倒すことが出来たのよ。

飆風 翼

お父さんもお母さんも凄いんだね!!

飆風 絃

うぅ…泣けてくるね…

飆風 伊織

おい絃、泣くなよ〜

飆風 翼

ねぇねぇ!次はお父さんの妹のお話して!

飆風 伊織

いいぞ〜?

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