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のいず♛
22
5
#女の子
𝕟 𝕥 𝕠 .
576
りんご
780
そして
本はパタン、と閉じた
最後の名前は 掠れて読めなかった
テナ
歴史について少しは知ってた
遠い昔に種族同士がなんとかー
ってぐらいだけど
なんで仲が悪いのか知らないし
仲良くしたらいいのにって 思ったこともある
だってもしかしたらさ、
私にも魔法使いの友達がいたかもしれないんだよ?!
色んな人と楽しく過ごしてたかも しれないんだよ?!?!
…でも
そんなことはできないんだって
分かってる自分もいた
私は動けなかった
どうすればいいのか分からない
なのに本は
私に差し出すように
私の目の前でとまる
テナ
いつの間にか
私は本に手を伸ばしていた
この人の夢を叶えたい
テナ
私の手が止まった
魔法使いが描いた本
浮いたり勝手に捲られる本
これはきっと魔導書だ
魔導書は本来 魔法使いにしか持てない
魔力も持たない ただの薬屋の娘が
私が手にしていいものじゃない
第一、
私はアンファンから 出たことがない
外の世界で生きれる訳がない
仮に生きれても
その先の人たちは
私を受け入れないかもしれない
そんな私に気にもせず
本は開いたり閉じたりしている
まるで
手を伸ばしてと 言わんばかりに
テナ
テナ
どこからかペンも飛んでくる
白紙のページが捲られ
金色の文字が記される
意志を継いでくれる 未来の友へ
テナ
テナ
この人の夢は 終わらせてはいけない
そう感じた
私は本に触れた
同時に本はパタリと閉じて
私の手にストンと落ちた
その本を
私は強く抱いた
外を見ると日が沈み始めてた
テナ
籠を背負い
本を抱きしめ
青い蝶の舞う崩れかけた図書館で
私は1人
そう呟いた
NEXT 1章:アンファンの少女 《日記》
遅くなってすみません!!!
もしよろしければ
『僕とあの子の窓の外』
まだ見てない方は
ぜひ読んでみてくださいっ!!!
コメント
3件
テナの決意までの気持ちの移り変わりが細かく描かれていてすごく読みやすい…!僕とあの子の窓の外も読んでみます!
読んだ!第5話、めっちゃ良かったわ…!! テナが魔導書を受け取るまでの迷いと覚悟の描写が丁寧で、じわじわ来た。「私にも魔法使いの友達がいたかもしれない」って一文にグッときたな…叶わなかった可能性に思いを馳せる感じ、すごく響いた。 最後の「絶対、叶えるよ」の決意に、俺も一緒に拳握ったわ。次話も楽しみにしてる🔥