私は
ずっと…
小さい時から
…
君のことが、
好きだった
君の顔も、
優しさも
特に
君の声が
好きだった。
けれど…
その「好き」は
一瞬にして
奪われた。
あの日
私は友人と
自転車で通学中だった
川口加奈
あっ!おはよ〜!
原口美雨
おー!加奈おはよ!
川口加奈
昨日のアレ見た?
原口美雨
うん!
原口美雨
ちょ〜!面白かったよね!
その時
川口加奈
あっ!
川口加奈
美雨!危ない!!
原口美雨
えっ?
原口美雨
原口美雨
!
ガシャーン
私たちの列に
車が
いきなり突っ込んできた
それで
私は
聴力が
奪われた
友人は
ショックで
不登校になり
そのまま転校してしまった
好きな人の
声が
聴こえない
大好きだった
あの声が…
聴こえない…
自分の声も
君の声も
聴こえない。
そこで
彼は
筆談をしてきた
これだったら
話せるよ
原口美雨
うん…
続く
#uka‘s contest
青春恋愛部門