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「1人〇〇」
1人で何かしらをすることを指す言葉だ
「ヒトカラ」なんて言葉も1人カラオケの略称である
なんとなくかっこいい響きの言葉だし良くも悪くも静かな為1人〇〇に最近俺はハマっている
今日、1人銭湯デビューを果たした
長風呂派な俺からすれば友達や家族と行く銭湯や温泉は気を遣って早く湯から上がる必要があった
正直大抵満喫できない
悩みではあるが特段考えるほどでもないそれは俺を1人銭湯デビューに導くに十分な理由だ
来た
それはいい
色々と問題が発生したのだ
まずシャワー、
隣の隣の席のおじさんの背中が刺青まみれ
怖すぎる
そして逆の左隣の人は金髪オールバック
そして金髪さんの隣にはドレッドの色黒男性
…怖い
とにかく怖すぎたのだ
幼稚な感情だが強面の大男に囲まれては流石に萎縮する
色んな意味で丸裸なのだ、狙われたら命を失いかねない
まぁどれも先入観にすぎず実際には親切な人柄かもしれない
ただ刺青も金髪もドレッドも怖いという先入観やイメージはどうしても払拭できないものだ
実際にこの人たちの良心を実感できれば事は変わるだろう
この人たちの情報は無
そりゃビビる
怯えながらも身体を綺麗にし浴槽へ、
俺がやっとの思いでリラックスしていると正面に来たのは頭頂部の毛髪を失った中年
この人の右脛には欧風な文字が刻まれている
怖い
#リラックスとは
街の銭湯というものはとにかく安いのだ
温泉や大きな銭湯と比べても格安だ
その代わり刺青可など規制が緩い場合がほとんど
それを知らなかったわけじゃない
日頃友達と来た時には刺青の人や金髪の人を見かけてもなんとも思わなかったのだ
だから今日こんなに怯えることになるなんて想像もしなかった
友人の心強さに感動だ
そしてサウナへ
白髪混じりだからなのかメッシュなのかは不確かだが黒と灰色の2色で構成された髪をハードなモヒカンヘアにした30代か40代であろうおじさんに話しかけられた
めっちゃ怖い
おじさん
東雲 翔
東雲 翔
そして今に至るのだ
おじさん
おじさん
東雲 翔
おじさん
おじさん
おじさん
東雲 翔
支離滅裂だ
日本語がバグってる
なんだろ…考えずに浮かんだ言葉をそのまま発しているような感覚
伝えたい事はなんとなく察するが…
理解に時間がかかる
おじさん
東雲 翔
おじさん
東雲 翔
おじさん
気まずい
おじさん
東雲 翔
こうして謎のおじさんとの謎の会話は終わった
その後はしっかり水風呂で整い再度浴槽へ、
そして最後にシャワーで身体を流し無事に殺されることなく1人銭湯を終えた
色んな意味で忘れられない記憶になりそうだ
思い出すだけで多少口角が上がる
まぁ、
また1人で来るかと問われても首を縦には振らないけど
コメント
1件
この話は完全に主の実体験ですね。僕の体験を全く同じまま翔にしてもらいました。登場した銭湯の客もそのまんま僕の行った場所にいた人たちですね。怖かったw