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あれから太陽が昇っては沈みを繰り返し あっという間にテストが終わった

結果は全員赤点回避

自分が何かをしたわけではないが 嬉しくなってつい浮かれた

他の教員から指摘されるぐらいには… SDとしてなんたる失態

………と言うのは良しとして

琥珀(コハク)

……ウァラク様?

クララ

………

何故ウァラク様に腕を掴まれているのか…

琥珀(コハク)

あの、?

クララ

クララ…

琥珀(コハク)

……ん?

クララ

コハち、私の事もアズアズみたいに名前で呼んで。

琥珀(コハク)

( え、何故…てかそれの為だけに掴まれてんの…? )

クララ

はやく!

琥珀(コハク)

く、クララ…様…?

クララ

ふふふんっ

満足そうに微笑んだクララ様

自分だけ呼び方が違って 仲間外れだと思ってしまったのか

クララ

コハチにも名前呼びしてもらえるようになったし…

クララ

連行ッッッッッッ!!!!!!

琥珀(コハク)

は?

は?

クララ

へへーん!女子会!!

琥珀&アメリ

( 何故私がここに… )

ケロリ

( 何故生徒会長と琥珀先生がここに…??? )

エリザベッタ

あら、素敵!

エリザベッタ

男子だけずるいものね、自己紹介しましょ!

そう言ったイクス様に続き クララ様が勢い良く口を開いた

クララ

はいはーい!
ウァラク・クララ!

エリザベッタ

イクス・エリザベッタよ

ケロリ

クロケル・ケロリ……です。

アメリ

アザゼル・アメリ…
生徒会長だ。

琥珀(コハク)

サリバン様のSD兼問題児クラスの副担任をしている琥珀と申します。(((ペコッ

クララ

よーし!皆準備はいい?

クララ

アブノーマルクラス女子withまっかちゃん!

クララ

いくよ!カンパーイ!!!

流されるままティーを手に乾杯をする

それからは女子トークで盛り上がる生徒達

私はそういうのがよく分からないので 半分聞き流しながら紅茶を入れていた

すると突然エリザベッタ様が パチンと指を鳴らす

エリザベッタ

じゃあいよいよ本題!

エリザベッタ

恋バナよ!!

琥珀(コハク)

( 恋バナ…!? )

エリザベッタ

皆気になる殿方はいらっしゃるのかしら?

そんなエリザベッタ様の言葉に アメリ様とケロリ様がワタワタし始める

一方で私は気になる殿方と言うワードに 複雑な物を感じていた

エリザベッタ

琥珀先生はいらっしゃるのかしら?

琥珀(コハク)

………いえ、別に。

エリザベッタ

琥珀先生はお綺麗だから告白とか沢山されてそうだけど…

琥珀(コハク)

告白……ですか。

琥珀(コハク)

……残念ながらないですね、告白された事。

エリザベッタ

ええ!

ケロリ

ぜ、絶対嘘です!

ケロリ

こんなに琥珀先生綺麗なのに!!!

アメリ

そ、そうですよ!!

クララ

コハちはかわいい!!

琥珀(コハク)

あっ、いえ、フォローして欲しかったわけじゃ…

ケロリ

フォローじゃないです!!!事実です!!!!

琥珀(コハク)

あ、はい。

エリザベッタ

では、気になる殿方の方は?

琥珀(コハク)

あー………居ますよ。

数秒悩んでそう答えれば 彼女達は興奮気味に身を乗り出した

エリザベッタ

まあ♡素敵!!♡

ケロリ

だ、誰ですか!?

アメリ

琥珀先生の恋愛事情…とても興味があります…!!!

クララ

コハちの好きな人!!!

教えてと目で訴えかける生徒達

紅茶を少しずつ飲みながら 視線を彼女達から外すが止まらない

それに根負けして私は話し始めた

琥珀(コハク)

彼は…自由な奴でだいぶちゃらんぽらんでしたね。

琥珀(コハク)

あと、しつこい。

ケロリ

………私達好きな人のお話を聞いてるんですよね?

顔を見合わせる生徒達に ふふっと小さく笑う

琥珀(コハク)

けど、強くてカッコよくて…カリスマ性もある。

琥珀(コハク)

その上、他人を…世界を変える事が出来る奴でしたよ。

琥珀(コハク)

私はそんな彼に救われて、身も心も彼に全部捧げたいと思ってました。

エリザベッタ

キャー…!!!

アメリ

アワアワ……

ケロリ

ぅ、疑ってすみませんでした…

クララ

コハちそのヒトの事大好きなんだね!!

ニコニコと輝く笑顔で言うクララ様

それがあまりに純粋な物で 力が抜けたように笑ってしまう

けれど、次に口から出た言葉は 今の雰囲気からかけ離れている物だった

琥珀(コハク)

でも、彼とはもう会えないんですよ。

琥珀(コハク)

( あれ、なんでこんな事話して… )

クララ

え……

アメリ

それはどういう……

琥珀(コハク)

すみません、
喋りすぎました。

少々強く言葉を紡ぐ

少し俯いたせいで 入れた紅茶に自分の顔が映った

琥珀(コハク)

( ……間抜け面。 )

琥珀(コハク)

( これでは生徒達に要らぬ心配をかけてしまう…切り替えなければ。 )

ケロリ

あの…私も琥珀先生に聞きたい事が…

琥珀(コハク)

?はい

ケロリ

さ、最近プレゼントを貰った事はありますか!?

琥珀(コハク)

プレゼント?

ケロリ

はい!プレゼントとは行かずとも何か貰ったとか!

ケロリ

勿論異性から!です!!

琥珀(コハク)

はあ…それならありますが…

ケロリ

!!

口元を抑えて顔を赤くするケロリ様に 眉毛を八の字にして首も傾げる

するとケロリ様はバン!と机を叩いた

ケロリ

琥珀先生!!

ケロリ

新しい恋に興味はありませんか!?

琥珀(コハク)

それより皆様は気になる方等はいらっしゃるのですか?

ケロリ

まさかの無視!!

つい口から出てしまった失礼な言葉に ガーンッと効果音がついたケロリ様

彼女は固まったまま動かなくて 他の生徒達も驚いて固まっている

いたたまれなくてため息を零した

琥珀(コハク)

ハッキリ言いますが、私は色恋沙汰にうつつを抜かしてる場合じゃありません。

琥珀(コハク)

SDとしても風紀はしっかり守らねばいけませんから。

琥珀(コハク)

最近貰ったプレゼントだって、気分転換の買い物に付き合ってもらっただけで

エリザベッタ

そうとは限らないんじゃなくて?♡

固まっていたエリザベッタ様が 口元に手を近付けて楽しそうに言う

エリザベッタ

男性から女性へプレゼントする意味って感謝の意味も勿論あるけれど、

エリザベッタ

「あなたと一緒に過ごしたい」って意味もあるらしいわよ♡

琥珀(コハク)

………

ケロリ

私は「あなたと同じ時を刻みたい」って意味もあるって聞きました!

エリザベッタ

まぁ♡

クララ

デビ素敵〜!!

アメリ

そんな意味があったのか、知らなかった。

酷く関心したように メモを取り始めたアメリ様

どっから出したんだろうそのノート

エリザベッタ

それで、琥珀先生?

琥珀(コハク)

………(((フイ

エリザベッタ

あら

ケロリ

琥珀先生!顔逸らさないでください!

クララ

コハち逃げるな〜!!!

アメリ

な、何故逃げるんですか!!

琥珀(コハク)

………何故って、何聞かれるか分かるからですよ。

琥珀(コハク)

先程も申し上げた通り、それは愚問でしか…

エリザベッタ

では、サリバン様から貰ったのかしら?

琥珀(コハク)

サリバン様はそんなのやりませんよ。

クララ

じゃあ入間ち?

琥珀(コハク)

そんなので素直に答えると

アメリ

では、オペラさんか?

琥珀(コハク)

……んー、

ケロリ

この反応はオペラさんだ!!!

琥珀(コハク)

( 何してるんだ私は…!! )

咄嗟に机を叩きそうになる欲を抑え 自分を心の中で殴りつける

アメリ

SD同士良い相性ではないですか!!

ケロリ

大人の恋愛…////

エリザベッタ

ポーカーフェイスの最強タッグ…ね!

エリザベッタ

素敵ですわ♡

クララ

ペラ様好きなの!!?

琥珀(コハク)

ああ!もう!!

琥珀(コハク)

第一、プレゼントを頂いただけで告白はされてませんし!

琥珀(コハク)

オペラがそう思ってるとは…

エリザベッタ

でも、もしかしたら……ってのがあるでしょ?

琥珀(コハク)

そんな自意識過剰野郎になりたくはありません。

ケロリ

琥珀先生って意外と辛辣ですよね……

アメリ

では、仮にオペラさんから告白されたら…どう思うのですか?

琥珀(コハク)

オペラに告白??????

クララ

ペラ様が告白!

アメリ

例えばの話なので!!

琥珀(コハク)

はあ……

オペラに告白される…ね。

そりゃあ……

琥珀(コハク)

さあ。どうでしょう。

クララ

えー!!!

琥珀(コハク)

そもそも告白とはとても勇気の要る事です。

琥珀(コハク)

このようなタラレバで話していい内容ではないのです。

琥珀(コハク)

相手がその好意を向けているのかすらあやふやな状態では……尚のこと。

そう言うと彼女達は バツが悪そうな顔をする

それ以上、彼女達は 私に何かを聞いたりする事は無かったが

すぐさま切り替えて 恋バナを続け、大騒ぎを始めた

数分後、生徒達は落ち着きを取り戻し スッキリした顔でダラリと体制を崩した

私は少しの罪悪感を払拭すべく 彼女達の身の回りの物を片す

琥珀(コハク)

( 大人気なかったかな。)

琥珀(コハク)

( まあ、事実を言ったまでだし、そこまで気にしてる感じでも無かったから… )

琥珀(コハク)

片付けていれば当然 今日飲んでいた紅茶が目に入る

茶葉の正体を目に付けた瞬間 その声と共に少し前の自分に納得した

琥珀(コハク)

( リラックス茶…通りで口が滑る訳だ。 )

琥珀(コハク)

( SDになってからこうゆうのは控えてたのに… )

はぁ…とため息が零れたのに その後には口元が緩んでいた

琥珀(コハク)

本日は大変、
勉強になりました。

琥珀(コハク)

根掘り葉掘り聞くのは誰が相手でもオススメしませんのでお気をつけを。

琥珀(コハク)

では、業務が残ってますのでこれで失礼します。

最後にペコッと彼女達に向け 1人で部屋を出た

琥珀(コハク)

ふぅ…疲れた。

琥珀(コハク)

( リラックス茶のせい…いやお陰って言った方がいいかな。 )

琥珀(コハク)

( 今日は業務が終わるまで寝落ちないように気をつけなきゃな。 )

琥珀(コハク)

( ……それより、 )

イルマ

あ!琥珀先生!

琥珀(コハク)

おや、イルマ様。
如何なさいました?

イルマ

えっと、アメリさんを探してて…どこに居るか分かりますか?

琥珀(コハク)

彼女でしたらあちらの部屋にいらっしゃいますよ。

イルマ

あ、そうなんですね!
ありがとうございます!

琥珀(コハク)

いえ、あまり遅くなりませんようにお願いしますね。

琥珀(コハク)

サリバン様が煩いので。

イルマ

アッハイ

じゃ、じゃあ!と慌てた様子で イルマ様は私が歩いてきた道を進んだ

数秒イルマ様の背中を眺め 私も元の道を進み始めた

イルマ

あ、琥珀せんせ…

イルマ

イルマ

( 何かいい事でもあったのかな? )

イルマ様が私を呼んだ事など

イルマ

( いつもより耳が赤いような…? )

口元を隠し考え込む私は 気付けなかった

最近、全く浮上せず申し訳ありません。

それはそれとして、 これからも更新頻度は低いと思いますが

遅くなりましたが、 今年もよろしくお願いします。

サリバン様のSDはもう一人居たようで…?

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コメント

2

ユーザー

初コメ失礼します! ずっと読ませて頂いたんですけど今回も最高でした! あけましておめでとうございます!

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