玲奈
何それ笑
凛
もぉ〜そんなこと言わなくてもいいじゃん
玲奈
あはは、ごめん。
蒼井先生
…
蒼井先生
(このままじゃダメなことは、よくわかってるよ,櫻木)
蒼井先生
(だけどな、櫻木にこれ以上苦しんで欲しくない)
蒼井先生
(両親を殺してしまったのが俺だなんてわかったら、きっとさらに辛くなってしまう)
蒼井先生
(…櫻木の言う通り,俺は先生にはなれないんだよ)
蒼井先生
(君に許してもらうことも…できないだろうな)
蒼井先生
(理由はどうあれ,殺人なんだから…)
玲奈
(ん…?なんか,先生今こっち見てなかった…?)
玲奈
(また…あの目をしてる…)
蒼井先生
ただいま〜
大輝
おかえり,ムーンキラー先生さん♪
蒼井先生
こら,からかうのやめなさい
大輝
本当のこと言っただけだろ〜兄ちゃん。
蒼井先生
あのなぁ,ムーンキラーは俺の仕事だ
蒼井先生
からかいに使うな
大輝
教師が仕事だろ
蒼井先生
ムーンキラーも仕事だよ
大輝
…兄ちゃん
大輝
あの人にちゃんと伝えたか?
大輝
その…櫻木って人に。
蒼井先生
…まだ早いだろ
蒼井先生
お前は何も考えなくていいから。
大輝
わかったよ
『あんたなんか死んじまいな!』
玲奈
…
これは,ずっと心の中に眠っている誰かの声…。
だけど誰の声なのか,そもそも私の記憶なのか,それはわからない
だけど
心でこの声が響くと,何故か胸がチクリと痛み,息がうまく出来なくなる時がある
玲奈
お母さんやお父さんはこんなこと言わないのにな…
そう
絶対お母さんやお父さんとの記憶じゃない
だって2人は
私に死んじまえなんて言わないもん…
凛のお母さん
ご飯できたわよ,凛
凛
はーい。今日カレー⁈やった〜!
凛のお母さん
ふふ。
凛のお母さん
凛はご飯を食べてる時、本当に幸せそうね
凛
当たり前じゃん!
凛
だってお母さんのご飯,めっちゃ美味しいもん‼︎
凛のお母さん
あらあら。
凛のお母さん
ありがとう
凛のお母さん
嬉しいわ
凛
…
凛
(最近,玲奈が元気じゃない気がする)
凛
(何かあったのかな…)
凛のお母さん
凛
凛のお母さん
どうかしたの?
凛のお母さん
手が止まってるわよ?
凛
あっ,ごめん
凛
なんでもないよ
凛
なんか…疲れちゃって笑
凛のお母さん
そう…。
凛
(玲奈私に何か隠してることないかな〜?)
凛
もぉぉ〜
凛
玲奈のことが気になりすぎて
凛
勉強に集中できないっ!
凛
私も次のテスト,赤点になりそう…
凛
まぁ,私は蒼井先生に補習してもらえるなんて,嬉しくてしょうがないけどね
凛
…あーあ
凛
私まだ玲奈に信用されきってなかったりして…
凛
(今までは悩みなんてなさそうだったのにな)
凛
何か力になりたい
凛のお母さん
やっぱり悩み事があるのね?
凛
つ…⁈
凛
お,お母さんか…
凛
びっくりした
凛のお母さん
さぁ,もうごまかせないわよ〜
凛のお母さん
悩み事,話してちょうだい
凛
…しょうがないなぁ
凛
あのね
凛
私,玲奈のことで悩んでるの
凛のお母さん
あら,玲奈ちゃん?
凛のお母さん
あの子と何かあったの?
凛
違うよ
凛
ただ…元気じゃなさそうで
凛
気になっちゃって気になっちゃってしょうがないんだよね…
凛のお母さん
うーん,何か思い当たることはないの?
凛
それがねぇ
凛
全くないの!
凛
玲奈,何かあっても打ち明けてくれないの!
凛
私,やっぱり信用されてないのかな⁈
凛のお母さん
それはないと思うわよ
凛のお母さん
あの子はいい子だし、それに,凛とはもう4年目の付き合いなんだから
凛のお母さん
信用はしてくれてるはずよ
凛
じゃあ何で話してくれないのぉー
凛のお母さん
…話すのが怖い
凛
え…?
凛のお母さん
話すのが怖いから,あなたを失うのが怖いから,言えないのかもしれないわよ
凛
話すのが、怖い?
凛
そんなこと,あるの?
凛のお母さん
あるわよぉ!
凛のお母さん
話すのが怖いから,話したいものも話せない
凛のお母さん
本人にとってはすごく辛いことでしょうね
凛のお母さん
凛,力になれる範囲で支えてあげるのよ
凛
…うん
凛
あったり前でしょ!
凛
明日,玲奈に頑張って話してもらう‼︎
凛のお母さん
そうすればいいわ。
凛のお母さん
…けど,相手の様子も見ながら質問しなさいね
凛
わかってるよ〜!