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涼理

俺七乃夏のこと好きだ。

涼理

俺と、結婚を前提に付き合ってくれないか?

七乃夏

…はい、喜んで!

三年前、私はその告白をOKした。 私も彼のことは気になっていたし。

でも後に私はこれを後悔することになったのだ。

もっと彼の事を知っておくべきだったと。

何故って今の彼は……

七乃夏

涼理起きて!

七乃夏

もうお昼だよ。

涼理

……ん…?

七乃夏

おはよう。

七乃夏

布団洗濯するから起きて。今日はいい天気だから。

七乃夏

あ、どこか出かける?

涼理

……

彼は私の言葉を無視して起き上がりリビングに向かった。

七乃夏

また無視か。まぁ、予想はできてたけど

付き合ったばかりの頃はデート沢山してたのに…今じゃ冷たくてあんまり会話してくれない。

七乃夏

……はぁ。

七乃夏

朝御飯出来たよー。

涼理

……

テーブルに置くとスマホを操作する手を止めて無言で食べ始める

七乃夏

美味しい?

涼理

……あぁ。

七乃夏

…そっか、

言うにしても「あぁ」か、「ううん」。私一人で話してるみたいに部屋は静かで。

七乃夏

はぁ……

涼理

……

その姿を見ながら私は頬杖をついて考えていた。

七乃夏

(…この人の、どこに惹かれたんだっけ。見た目?声?性格?)

七乃夏

(それも忘れちゃったなんて…)

七乃夏

ねぇ。

涼理

…なに?

冷たい声。まるで私に興味がないみたい。その声に少し傷ついたけどグッとこらえて

七乃夏

……涼理は、私のどんなところを好きになったの?

いつの間にか、そんなことを口に出していた。そういえば聞いたことがなかったなって。

涼理

……何だろ。

七乃夏

…え、何それ

涼理

忘れた。

七乃夏

七乃夏

じゃあ、何で私と別れないの…っ!

涼理

!……

七乃夏

好きになった理由を忘れたなら、もう私といる必要なんて無いんじゃない?

涼理

……

七乃夏

黙ってないで答えてよ。

七乃夏

私、最近涼理といると辛くなるの…、何でか分かる?

七乃夏

話してくれないから。休みの日はずっとゲームして、デートしてくれないから。家事を手伝ってくれないから。

七乃夏

…私のこと愛してくれてないから。

涼理

涼理

七乃夏、それは違────

七乃夏

違わないよ。そっけないし、話したと思ったら私に興味がないような冷たい声で。

七乃夏

分かるんだ。私のこと、もう好きじゃないんでしょ

涼理

話を聞い────

七乃夏

涼理の馬鹿っ。

─七乃夏の部屋─

バタンッ

七乃夏

……私の馬鹿!

七乃夏

どうしてあんなこと言っちゃったんだろう…最悪……

七乃夏

(私、涼理に完全に嫌われたな…)

七乃夏

(……いや、私のこと好きなら心配になって来てくれるかな…それで、仲直りできるかな?)

七乃夏

よしっ、それでいこう。

数分後

七乃夏

……来ない。

七乃夏

私に謝りに来るとか…期待してたのに……

七乃夏

やっぱり涼理、私のことはもう…

七乃夏

……ん?なんか良い匂いがする。

涼理

あ、降りてきたか

匂いにつられて一階へと降りてきた私は、エプロン姿の涼理を見て固まった

七乃夏

涼理?なに、してるの…?

涼理

ケーキ作ってる。

七乃夏

っ!

七乃夏

私のことは…!

涼理

お前、好きだろ。

七乃夏

え?

涼理

バスクチーズケーキ。

七乃夏

美味し~

涼理

そうか。

七乃夏

本当に美味しいよこれ!

涼理

初めて作ったけど上手く出来たみたいで良かった。

七乃夏

嘘!これ初めて作ったの!?

涼理

嘘。もともと昔、パティシエ目指してる頃があったから。

七乃夏

へぇ、聞いたことなかった。

涼理

!…ごめん、俺何もお前に話してなかったな……

七乃夏

…私もごめん。さっき強く言い過ぎたなって反省してる。

七乃夏

でも、さすがに無視するのは結構傷付いてたんだよ

涼理

…悪い。

七乃夏

やっぱり私のこと好きじゃない?だから、無視してた?

涼理

いや、それは違う。

涼理

…その、何て言うか……

七乃夏

?はっきり言ってくれないと分からないよ。

涼理

うん…あの、お前が可愛すぎて意地悪したくなる、っていうか……

七乃夏

へ?

涼理

うわ、自分で言ってて恥ずかしいなこれ……

七乃夏

!(涼理が顔を赤くしてるの始めて見たかも…)

七乃夏

(そういう私も今顔真っ赤なんだろうな…熱いし……)

涼理

……んまぁ、そういうことだ。誤解は解けたか?

七乃夏

うっうん……

涼理

良かった。

七乃夏

(うわぁ、あの涼理が微笑んでる!笑ってる!)

涼理

…?どうした?

七乃夏

い、いや…何でも、無いけど……

涼理

そうか。

涼理

七乃夏、今まで寂しい思いさせてたんなら謝るよ。ホントごめん

七乃夏

もう良いよ。

七乃夏

私も、少し怖くて自分から涼理のこと知ろうとしなかった。恋人なのに。ごめんね

涼理

それは俺だって同じだよ。

七乃夏

…ふふ、これで仲直り?

涼理

…多分(笑)

七乃夏

多分?(笑)

涼理

…七乃夏、隣行っても良い?

七乃夏

へっ!?う、うん良いけど…

七乃夏

(近い、近い近い…!)

七乃夏

(これじゃ、チーズケーキ食べれない……)

涼理

一口ちょうだい

七乃夏

あっどうぞ……

涼理

いや、そうじゃなくて。

涼理

あ。

七乃夏

(食べさせろってこと?)

七乃夏

は、はい。

涼理

はむっ。

涼理

うん、我ながら良く出来てるな

七乃夏

うん、ほんとにね。私のお菓子作り苦手だから、また今度教えてね。

涼理

良いよ。

七乃夏

うーん、美味しい!

七乃夏

でも、ホールだからちょっと多いな…

涼理

七乃夏

七乃夏

んー?

チーズケーキを食べる手を止めて私は彼の方を見た。その時

七乃夏

んっ…

キスされた。

七乃夏

っはぁ、ビックリした…

七乃夏

(キスしたの何年ぶりだろ…?ちょっと嬉しい)

七乃夏

……チーズケーキの味がした

涼理

ははっ、やっぱりか

七乃夏

チーズケーキ、後は冷蔵庫に入れておく。もうお腹いっぱいだよー

涼理

…今から何処か、出掛ける?

七乃夏

えっ!良いの!?

涼理

うん、まぁ。

七乃夏

行こ行こ!あのね、リニューアルオープンしたデパートにまだ行けてなくて…

涼理

よし、じゃあ服でも買う?

七乃夏

新しくパン屋さんが出来たらしいからまずそこに!

涼理

チーズケーキでお腹いっぱいなんじゃないのか…(笑)

七乃夏

パンは別腹だよー

涼理

はは、そっか。

私達は仲良く手を繋いで出掛けた。

happyend.

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