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私が村の人に笑われても馬鹿にされても、絶対に笑わず優しく接してくれたお母さん

星宮

おかーさん
ちよの喋り方はおかしーの?

星宮

ちよ、みんなにばかにされるの

星宮の母

そんなことないよ

星宮の母

千夜の喋り方は少し幼いだけ

星宮の母

年齢が上がれば上がるほど、喋り方は変わっていくから

星宮の母

今は気にしなくて大丈夫

物知りで一人娘の私に甘い、私の名前を考えてくれたお父さん

星宮

おとーさん

星宮

なんでちよって名前にしたの?

星宮の父

夜の空って綺麗だろ?

星宮

うん!

星宮

お星様がね、ぴかぴかーって光るの!!

星宮の父

そーだ

星宮の父

『千の星が浮かぶ夜空のように綺麗な女の子に育ちますように』

星宮の父

そういう意味を込めたんだ

星宮

ふーん…?

星宮の父

千夜にはまだ難しかったかなー

星宮

そんなことないもん!

星宮

ちよ分かるもん!!

星宮の父

そーかそーか

星宮の父

千夜は偉いなぁ

星宮

えへへー

こんな会話、いつしたかなんて覚えてない

私が成長すれば、勿論周りの人達も成長する

そのせいか、私は周りの人達から変な影響を受けてしまった

星宮

お向かいに住んでる人と仲がいい男って誰ー?

星宮の母

男じゃなくて男の子!

星宮の母

何度言ったら分かるの!?

星宮

…ごめんなさーい

星宮の母

はぁ…昔はあんなに可愛かったのに

星宮

…ちよはちよだもん

星宮の母

…何?

星宮

今も昔も、ちよはちよだもん!!

星宮の父

…千夜、向こうのお部屋で遊ぼうか

星宮

はーい…

心の中で留めることを知らなかった私は、思ったこと、感じたことは全て口に出していた

そこからお母さんとの溝はどんどん深くなるばかりだった

唯一味方だったお父さんでさえ、我慢の限界だったようだ

星宮の父

千夜…

星宮の父

千夜がこれ以上悪さをするなら、もうお父さんは千夜の味方は出来ない

星宮

悪さ?

星宮

悪さってなーに?

星宮

おとーさんもおかーさんも

星宮

ちよの好きなようにすればいーって、言ってたじゃん

星宮の父

好きなようにすればいい、本当にそう思ってる

星宮の父

だけど、限度って物があるんだ

星宮

限度?

星宮

限度ってなーに?

星宮の父

限度は、これ以上超えてはならないとか…

星宮の父

簡単に言うと我慢みたいなものだ

星宮の父

何でもかんでも、やり過ぎは良くない

星宮

んー

星宮

ちよには分かんない!

星宮の父

…そうか

そして暫くして

星宮の母

千夜!

星宮の母

やりっぱなしは駄目だといつも言ってるでしょ!?

星宮の母

やったなら片付けて!!

星宮

後でやろーとしてたもん!

星宮の父

そう言って千夜はいつもしないじゃないか

星宮

やってるもん!!

星宮の父

……

星宮の母

もう、この子は…

呆れた顔をするお父さんと、両手で顔を覆い涙を流すお母さんの姿が不思議だった

星宮

どーして泣くの?

星宮の母

千夜は黙ってて!!

星宮の母

私、どうしてこの子を産んでしまったの……

星宮の父

おい、それは流石に…!

星宮

…もーいー!

星宮

おとーさんもおかーさんも

星宮

大っ嫌い!

そう言って私は家を飛び出した

幼く、頭の悪い私でも分かったんだと思う

『 今、ここに居てはいけない 』

あのまま親の傍にいて、これ以上何か酷いことを言われたら身が持たない

だから家を飛び出した

家に帰った時、もしかしたら心配してくらるんじゃないか

そういう薄い希望を持って______

大正コソコソ話

話の吹き出しに顔が無いのは、千夜にとって思い出したくない過去だからです。

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