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付き合っちゃったのぉぉぉぉ!?🤭ケンくん可愛いッッ❤ でもイヌピーの言葉めっちゃ気になる…
うぇ!?うわ、え!?は!?え!?付き合った…?付き合ったよ!!!うわぁあぁあぁあぁあぁあぁ!?よっしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!………………………てかイヌピー「隆さんは、ダメだ」って言ってたけどどうしたんだろ…まぁいいや。続き楽しみにしてます!!!頑張ってください!!!!
その後どうやって帰ったかは覚えてない
先輩に別れを告げられて呆然としながら帰ったっけ
家に帰るまでまだその事実が受け入れられなくて
部屋に戻って初めてその意味を理解して
彼を想って何度も泣いた
別れた後だって連絡はつかなかったし
デザイナーを目指していた俺はそっちに全力を捧げるようになった
それはもしかしたら彼を忘れる為でもあったかもしれない
そうでもしないとやっていけなかった
思い出すだけで涙が溢れそうで
今はもう吹っ切れたけど
あの時は本当に
生きる意味を見失いかけてた
でも彼が褒めてくれた
この夢をどうしても叶えたくて
それで今に至るんだ
インターホンで君を見た時から
何となく予想はしてた
いや、確信してた
その龍のタトゥーに高い身長
それに君は龍宮寺と名乗った
彼も弟の名前は堅だと言っていたし
あぁこんな事ってあるんだって思った
運命だなって
君が引っ越してきた時に見た笑顔がその後もずっと離れなくて
俺はずっと先輩の事を想い続けている筈なのに
君の事ばかり頭に浮かんでいた
イルミネーションの日だって
光に照らされる君の顔が綺麗で直ぐに目を逸らしてしまった
どこかでパッと見たスイーツの意味
それを勝手に自分の中で選んだりして
でも確実に俺は恋をしている筈なのに
あの事があってか
中々1歩踏み出せなかった
三ツ谷 隆
堅くんは俺の前でじっと黙っている
好きな人が自分の兄と付き合ってたなんて知ったら嫌だろうか
龍宮寺 堅
あ、そっちか
嫌がられると思った
龍宮寺 堅
しかも謝られてしまった
彼に助けられたのは俺の方なのに
三ツ谷 隆
隆さんが躊躇いがちにまた話し出す
俺が1番知りたかった事だ
過去の話を聞いたは良いもののそれが分からなくては意味が無い
まぁ何となく察しはついているが
三ツ谷 隆
と頭を掻きながら言う
俺と兄貴を重ねたんじゃないのか
絶対そうだと思って1人で落ち込んでたのに
三ツ谷 隆
そう勢いよく頭を下げながら言った
まさか謝られるとは思わなかった
しかも…え?
隆さんが、俺の事を、好き?
好きって、ん?そういう意味で?
三ツ谷 隆
俺隆さんに何されても嫌いにならない自信があります
と心の中で呟く
いやほんとに自信あるんだけど
それにしても隆さん 耐えられないなんて…
くっ、嬉しすぎる!!((
龍宮寺 堅
あ、しまった嬉しかったなんて言ったらヤバいやつだと思われる
龍宮寺 堅
必死にさっきの言葉を取り消そうとすると隆さんが微かに笑って言った
三ツ谷 隆
三ツ谷 隆
そしてまた笑顔で名前を呼んで
俺が言いたかった事を言ってくれた
三ツ谷 隆
初恋は叶わないとよく言うけど
俺のは叶った
好きな人を前にして
好きな人の家で告白されて
こんな幸せな事があろうか
俺は心の中の喜びを抑えながら
龍宮寺 堅
と笑顔で頷いた
龍宮寺 堅
と躊躇いがちに口を開く
隆さんはこの事を知っているのだろうか
知らないとして
俺が勝手に言ってしまってもいいのだろうか
いやでも知らないなら尚更言った方がいい
龍宮寺 堅
そう聞くと隆さんは少し頷き
三ツ谷 隆
と悲しそうに言った
あぁ聞くべきじゃなかったかもしれない
それに言うべきでもないかも
でも知らない方が嫌だよな
兄貴の恋人だったのなら聞くべきだろう
覚悟を決めて俺は口を開いた
龍宮寺 堅
そう、アイツは俺と別れてから行方がわかっていなかった
それを、隆さんから聞いた話でその時まではいた事がわかったのだ
三ツ谷 隆
呆気に取られたような顔をしている
まぁこんな事急に言われてもって感じだよな
龍宮寺 堅
この際もう全部話してしまおうと思った
付き合う事になったんだし
隠し事はしたくない
うちはお世辞でもとても裕福と言える家じゃなかった
家の中はゴミだらけで虫だってわんさかいた
あそこで暮らしている間に何匹見たかわからない
それに常に父の暴言が飛び交っていた
堅の父
そんな感じで叫びながら俺の事を殴り続けた
小さい頃の堅
俺はただ謝りながら殴られ続ける事しかできなかった
そして夜父が見てない内に1人でこっそり泣いていた
でもある日
小さい頃の堅の兄
学校から帰ってきた兄貴が俺の事を庇った時は
ヒーローかと思った
小さい頃の堅
兄貴は俺の前に出て代わりに殴られ俺の方に倒れた
堅の父
父の怒りは更に沸騰し
兄貴はキッと父を睨みつけた
小さい頃の堅の兄
俺が殴られてるのは俺が失敗したからなのに
悪いのは父さんじゃなくて俺なのに
当時外に出ていなかった俺はそれが正しいと思っていた
堅の父
小さい頃の堅の兄
兄貴が反論すると父が殴る
もうこんな光景見たくなかった
今まで部屋の奥に閉じ込められて
兄貴も学校だったから
殆ど顔も合わせなかった
流石に本当に小さい頃は一緒に遊んだりしてくれていた
本を読んでくれたり
色々教えてくれた
だから、
兄貴が俺を庇って殴られてるなんて
嫌だった
小さい頃の堅の兄
そう言って兄貴が父に頭を下げた
小さい頃の堅
そんな事しないで
俺の代わりになんて、
そう言いたかったが無理だった
もう殴られないんだ
夜にこっそり泣くことも 無いんだと
そう思ったら声が出なかった
堅の父
小さい頃の堅の兄
そう兄貴に言われるまま
俺は奥の部屋に入った
その日からは逆に地獄だった
俺は学校に行けるようになったが
帰ってくると絶対に
父が兄貴を殴る音と
「痛い」と叫ぶ、
声が聞こえてきた
だから帰ってきたらずっと 布団の中で耳を塞いでいた
中学生になったある日
兄貴が急に消えた
父が焦っているのを見て
こんな事思うべきじゃないのに
" 裏切られた "
そう思った
龍のタトゥーは
兄貴の存在を俺の中に残しておきたいと思ったからだ
でも少なからずあの時庇ってくれた有り難さもあるだろうな
多分夜に色々バイトしてたから
金はあるんだろう
あの人なら1人で生きていけるだろうとは思った
その日からまた俺が殴られるようになって
毎日毎日兄貴を恨んでいた
それで高校卒業時に
俺は家を出たんだ
三ツ谷 隆
まるで当事者のように悲しい顔をした隆さんが言った
そんな顔をさせたかった訳じゃないんだけどな
心配させてしまったのだろうか
龍宮寺 堅
そう笑いながら言う
兄貴の高校は変わっていたけれどこの辺のようだったから
"龍宮寺"の噂はよく聞いていた
父もそれを聞くと探すのは諦めたようで
全部俺に当てるようになった
だから俺は兄貴を恨んでいたんだ
龍宮寺 堅
そう、何も理由がなく出ていった訳じゃない
あの時は裏切られたという思いが強くて考えもしなかった
兄貴が何故出ていったのか
人の行動には常に理由がつくだろう
兄貴の行動にも理由はあるはずだ
それもただ単に父の暴力が嫌でかもしれないが
俺も似たようなものなのだから
それについて兄貴を責める気はない
龍宮寺 堅
そう堅くんがはにかんで言った
いーな兄弟
俺一人っ子だからなぁ、
なんて1人で思う
三ツ谷 隆
翌日
俺達は一緒に職場へ来ていた
なにか久しぶりな気がする
龍宮寺 堅
乾 青宗
青宗が笑顔で挨拶を返す
相変わらず綺麗な顔だ
これから何回これを言うことになるんだか…
龍宮寺 堅
そう隆さんの方を振り返り言う
三ツ谷 隆
帰る時は恐らく青宗とになるだろうし
今日はもう会えないかもしれない
だから「バイバイ」だったんだろうな
そしてその日
休憩時間に青宗に聞いてみた
龍宮寺 堅
乾 青宗
声をかけると青宗が振り返った
龍宮寺 堅
と聞くと青宗が少し俯いた
何の前置きもなしにこんな事を聞くのは失礼だろうか
俺なんかに過去なんて話したくないかもしれないし
乾 青宗
あぁよかった
あまり気にして無さそうだ
それにしてもコイツモテただろうな、絶対
こんなのいたら周りの女子が放っておかねぇわ
ん、そういえば
龍宮寺 堅
やはりそういうのは答え慣れてないのか
青宗が驚いた顔をする
青宗だし彼女の1人や2人いそうだけどな
乾 青宗
と恥ずかしそうに言った
同じ男だけど思うわ
え、かわい
美形の男子が照れたらこんなに可愛いのかよ
ていうか青宗に好きな奴か
そんなイメージ全然ねぇしな…
龍宮寺 堅
乾 青宗
いや当たりめぇだろ
その顔してれば女ぐらい何人でも寄ってくるわ
彼女だって頑張ればわんさかできるだろうよ
くっそコイツ無自覚イケメンか
龍宮寺 堅
乾 青宗
やっぱり無自覚だ
コイツ自分の顔鏡で見た事ないのか?
だからってナルシストになられても困るけど
無自覚って時には嫌味になるもんな
隆さんなんかはある程度自分の顔の良さを自覚した上で色々してんだろーな
乾 青宗
と青宗が躊躇いがちに聞いてきた
好きな人っていうか恋人だけど
言うべきか言わないべきか
でも青宗は友達だし
龍宮寺 堅
そう答えると
乾 青宗
と言い青宗が立ち上がった
乾 青宗
龍宮寺 堅
そう小さく呟くと早足で歩いて行った
機嫌を損ねてしまったのか
顔が浮かなかった
龍宮寺 堅
その日の仕事は終わり
俺は近くの椅子で休んでいた
あの休憩時間の後青宗と話せなかった
なんか避けられてる気がするし
龍宮寺 堅
と、青宗がこちらへ歩いてきた
俺の方をちらりと見るとそのまま過ぎ去ろうとする
龍宮寺 堅
そう言い青宗の腕を掴んだ
青宗は無表情で振り返ると
乾 青宗
低めの声でそう言った
龍宮寺 堅
龍宮寺 堅
少し俯きながら謝る
何が青宗をこうさせたのかわからないが
傷つけてしまったのは確かだ
乾 青宗
そう言われるまま顔を上げると
青宗が微かに微笑んでいた
乾 青宗
その続きが何なのかはわからなかったが
許してくれたのだろう
ちゃんと仲直り出来てよかった
龍宮寺 堅
正直こんな事恥ずかしくていいたくないが
まぁ青宗だし
言っても問題は無いだろう
乾 青宗
青宗も?
意外だな、皆寄ってきそうだけど
でも最初に会った時人見知りぽかったもんな…
確かに友達とワーワーはしゃいでるイメージはない
乾 青宗
あ、青宗は幼なじみいるんだ
万次郎は……幼なじみ、ではないよな
龍宮寺 堅
年齢は同じで高校卒業したて
一人暮らし…かは知らねーけど
髪の色一緒だしな
あと友達いなかったってーのも
乾 青宗
と、笑顔で青宗が言った
心做しか嬉しそうにしてる気がする
機嫌が直ってよかった
俺の言葉でずっと傷ついてたら申し訳ないし
それにしても青宗に幼なじみか…
男か女か
ま、会う事なんてねーだろーな
龍宮寺 堅
乾 青宗
青宗との帰り道
いつも俺が送っていっている
乾 青宗
ふと青宗がそう聞いた
確かに理由は言ってねーけど
言う必要はないと思ってたしな
龍宮寺 堅
勿論男だからその辺の女よりは大丈夫だろうが
この顔だからな…
乾 青宗
そう首を傾げて聞いてきた
「顔が良すぎて」なんて言うのはどうなんだろうか
龍宮寺 堅
そう誤魔化した
青宗は不服そうな顔をしているが
顔が良すぎて、なんて言ったら女みたいって言ってんのと一緒だよな
この判断は正しかったと思おう
乾 青宗
もうそんな所まで来たのか
話していると直ぐだな、なんて思いながら
「また明日」と答え
手を振る青宗に振り返した
龍宮寺 堅
夜寝室のベッドに入ると
ふと初めの仕事の事が思い出された
確か青宗に隆さんとの関係を聞いたんだっけ
青宗は話せるようになったら話すとは言ってたけど
今まで完璧に忘れてたが
急に思い出すと気になるな…
そろそろ聞いてみようか
いやでも言いたい時はあっちから言うだろうしな
俺は辛抱強く待ってよう
…気になる~~っ!!
翌日
龍宮寺 堅
玄関から出た俺はドアにもたれかかっている隆さんに出会った
今日は少し遅れてしまって
先に行ってくださいってメールもしてたのに
待っててくれたのだろうか
三ツ谷 隆
と少し笑いながら言った
ひょっとしてメールを見てなかった?
いや、確かに既読はついてたはず
やっぱり、待っててくれたのか
龍宮寺 堅
三ツ谷 隆
少し笑って隆さんが言った
三ツ谷 隆
龍宮寺 堅
こんなこと急に言うのはズルくないか
計算のうちだろ絶対
今俺の顔大丈夫かな
心臓の鼓動がこれでもかってくらい早いんだが
三ツ谷 隆
そう言いながら隆さんが近づいてくる
龍宮寺 堅
三ツ谷 隆
と、隆さんが笑いながら言った
何か嬉しそうにしている
笑顔で上目遣いしてくるものだからたまらない
可愛すぎる
三ツ谷 隆
あーそうっすね
俺が遅れたせいですね
すみませんねもー
バタバタバタッ
龍宮寺 堅
あんな事をしていたせいで
俺達は少し遅れてしまった
三ツ谷 隆
焦った様子で隆さんが駆けていく
はい!と返事をして急いで更衣室に向かう
龍宮寺 堅
龍宮寺 堅
俺が更衣室に着くと既に青宗は着替えていた
俺の方を見るとおはよ、と笑顔で返す
乾 青宗
そう青宗が聞いた
何かあったかと言われれば
答えづらいが
龍宮寺 堅
乾 青宗
青宗は少し不満そうな顔をしている
でもこればっかりは何だかなぁ
友達がゲイだったら嫌だろうし
そこら辺の考えは 分かんねぇけど
前隆さん見て 浮かない顔してたし
変に言わねぇほうがいいなうん
乾 青宗
龍宮寺 堅
龍宮寺 堅
龍宮寺 堅
お辞儀をして一息つく
そろそろ時間だな
乾 青宗
もうすぐ終わるだろうし、と
青宗が声をかけてきた
相変わらず今日も 女性に人気だったな
まぁこの顔であの声だしな
芸能界にスカウトとかされたことないのか?
乾 青宗
龍宮寺 堅
躊躇いがちに青宗が聞いてきた
乾 青宗
青宗から…飯の誘いが
一緒に飯に行く友達などいなかったし
そもそも外食できるような環境じゃなかったし
などその他諸々の理由で
とても嬉しさを感じた
龍宮寺 堅
乾 青宗
何が?というように首を傾げているが
俺の返事は伝わったようだ
飯に行くのが嬉しすぎて
その日は胸のドキドキが止まらなかった
龍宮寺 堅
龍宮寺 堅
三ツ谷 隆
三ツ谷 隆
とご丁寧に可愛いスタンプまで送ってきた
どこまで可愛いんだこの人は
普通のファミレス
だけど…
なんっか落ち着かねぇ!!
青宗はさっきから 無言で飯食ってっし
俺も俺で無言だけど
なんだこの異様な空気感
まるで今から何か…
乾 青宗
箸を進める手を置き 青宗が俺の名を呼んだ
龍宮寺 堅
何か深刻な面持ちをしている
なんだ
やっぱり何かあるのか…?
乾 青宗
と暗い表情で青宗が言う
そんな暗い顔して
何を言うつもりなんだ
乾 青宗
心して、って
そんなに怖い事なのか…?
乾 青宗
龍宮寺 堅
洸
凛
洸
凛
凛
洸
洸
凛
洸
凛
洸