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#る
桃 side
沢山の人の声
城中も大きく騒ぎ立て、朝から忙しなく人が行き交っていた
花献の儀、当日
国中は想像以上の賑わいを見せていた
悪天候が続いているにもかかわらず
国民は…今日だけは身分関係なく城の周りに集まり
自分たちの生命に、たった1つの希望を抱いている
スチ
ラン
スチ
ラン
ラン
花びらが散った桜が
この国の人たちと同じように
心から、私を望んでいることがわかる
大丈夫
あと1ヶ月もないうちに
あなたは助かるよ
これからもこの国を守って
そして…私の愛する人たちを
見守り続けて
普段は訪れることのない城の最上階
国民の前に立つ場所
普段は国王と王妃以外ここに足を踏み入れることはない
そこに今から、私は立つ
スチ
ラン
従者として
隣にいてくれるすちに、しっかりと微笑んだ
外にいる沢山いる人の中の何処かに
こさめも、みことも、なっちゃんもいる
いるまも、その中にいる
本当は専属騎士という手前、一緒についてきてもらうこともできたけど
彼が隣にいたら私はきっと…泣いてしまうから
桜の花嫁じゃなくて、ただの〝らん〟になってしまうから
だから、待っていてもらうことにした
その代わり、この儀式が終わったら…いっぱい受け止めてもらうかもね
ラン
一歩
また一歩と、確かめるように踏み出す
視界が開けると
シクスフォニアの全体が私の視界に映った
次に映ったのは
こちらを静かに見つめる、大勢の住民
この小さな国の中に
こんなにも救わなければならない人がいる
今だけは、身分差も関係なく
隣に並んで、傾聴するその姿たち
自然と背筋が伸びる
迷わず、ゆっくりとその場に立つと
私は…はっきりと言った
ラン
ラン
ラン
ゆっくりと頭を下げる
ざわめきが起こるものの、気にしない
ラン
ラン
ラン
ラン
ラン
ラン
ラン
ラン
ラン
ラン
ラン
ラン
ラン
ラン
ラン
ラン
ラン
ラン
ラン
辺りは静寂に立ち返っていた
私はそう言い切ると
ラン
また静かに、その言葉を締める
拍手が起こった
ゆっくり…ゆっくりとその人数は増えていき
やがて
モブ
モブ
モブ
それぞれがそれぞれの言葉で、私を称え始めた
スチ
ラン
もはやその盛況は盲信のようにも感じられるほどで
確実な生への活路を見出した民衆たちは、かつてないほどの盛り上がりを見せていた
人気のない廊下を歩く
城のものたちもまだ、外で盛り上がっているのだろう
私とすち以外に気配はない
ラン
が、しばらく歩いて廊下を抜けそうな場所に人影があった
イルマ
ラン
壁へと寄りかかりながら、気づくとハッとこちらを見つめる
スチ
そういうすちに頷くと
私は思い切り駆け出していた
ラン
イルマ
ラン
イルマ
その胸に飛び込んで
精一杯抱きしめる
そんな私の想いを受け止めるかのように
いるまは優しく抱きしめ返してくれた
イルマ
ラン
イルマ
イルマ
ラン
やっぱり…彼の前だと、私は桜の花嫁ではない
ただの、らんになる
品も、慕われるようなその仕草も
全部そんな振る舞い忘れて、素の自分でいられる
いるまの肩に顔を埋めると
そのまま背中を摩ってくれる手が、どうしようもないくらいに優しくて
その心地よさに私は、目を細めた
コメント
3件
桃桃、、😭やっぱり桃桃は花嫁の責務を果たすのか、、?😭もっと生きて紫くんとのいちゃいちゃをちょっとみたい自分がいる、、😭頑張ってくれ桃くん、、次回も楽しみにしてます!無理せず頑張ってください💪
「らん、覚悟決めたんだね…!」って心臓ぎゅってなったよ😭✨ 国民の前で“桜の花嫁”として自分の言葉で生きる決意を語るシーン、すごくカッコよかった…!最初は怖くて悔やんでたのに、大好きな人たちが背中押してくれたんだね 最後のイルマとの抱擁、「彼の前だとただの“らん”になる」って台詞にエモさ爆発…! もう散華の式が近づいてて切なさが止まらないけど、最後までらんの決意を見届けたい…!!